人生にゲームをプラスするメディア

オーディオミドルウェア「Wwise」を用いた技能検定、及び新機能のアップデート

オーディオミドルウェア「Wwise」を展開するAudiokinetic株式会社はカナダ大使館で開催されたWwise Tour Asia 2015セミナーで2月13日、既にオンラインで実施中の「Wwise101ユーザー技能検定」を日本でも4月から本格的に開始することを発表しました。

ゲームビジネス 開発
Wwiseプロダクトエキスパートの田島政朋氏(左)と共同設立者のシモン・アシュビィ氏(右)
  • Wwiseプロダクトエキスパートの田島政朋氏(左)と共同設立者のシモン・アシュビィ氏(右)
  • イニス播口智也氏(左)と谷賢史氏(右)
  • オーディオミドルウェア「Wwise」を用いた技能検定、及び新機能のアップデート
  • オーディオミドルウェア「Wwise」を用いた技能検定、及び新機能のアップデート
  • オーディオミドルウェア「Wwise」を用いた技能検定、及び新機能のアップデート
  • オーディオミドルウェア「Wwise」を用いた技能検定、及び新機能のアップデート
  • オーディオミドルウェア「Wwise」を用いた技能検定、及び新機能のアップデート
  • オーディオミドルウェア「Wwise」を用いた技能検定、及び新機能のアップデート
オーディオミドルウェア「Wwise」を展開するAudiokinetic株式会社はカナダ大使館で開催されたWwise Tour Asia 2015セミナーで2月13日、既にオンラインで実施中の「Wwise101ユーザー技能検定」を日本でも4月から本格的に開始することを発表しました。また、あわせて最新アップデート情報を披露しました。

Wwiseプロダクトエキスパートの田島政朋氏(左)と共同設立者のシモン・アシュビィ氏(右)


アトラクションやバーチャルリアリティなど、インタラクティブメディアにおけるサウンドの活用がますます進展しています。Wwise101ユーザー技能検定はこうした中、サウンドクリエイターをめざす若者に初めの一歩を提供すると共に、体系的な知識の伝達で業界内におけるサウンドクリエイター職の確立をめざして実施されるものです。教材は北米の音楽関連教育機関であるCRAS(Conservatory of Recording Arts and Sciences)が作成し、オンラインで無償配布されています。すでに欧米では実施が行われていますが、このたび4月をめどに教材の日本語化対応が決定しました

http://cras-wwise.com/

教材は一人称視点シューティングゲームをベースに、実際にサウンドをつけながら、Wwiseの使い方やゲームにおけるサウンドデザインを学んでいくというものです。WindowsとMacのどちらでも受講可能で、全8章構成となっています。章ごとに選択式のクイズが用意されており、トータル90%以上の正答率で終了検定が受けられるようになります。検定は有料で$195。合格するとCRASから修了証が発行され、Wwiseユーザークリエイターディレクトリーに名前と連絡先が登録できるようになります。

1. レッスン準備
2. Wwiseイベント作成から実際のゲームへの組み込みまで
3. Wwiseイベントの工夫
4. ゲーム側の情報と音の連携
5. 距離減衰とパンニング
6. ミキシングパイプライン
7. ミックスの仕上げ
8. ゲームへの最適化

Audiokineticから提供されている教材


すでに英語版で修了検定に合格したというソノロジックデザインの牛島正人氏は「セットアップ方法からサウンドの実装までを学ぶことができ、はじめてWwiseに触れる人でもわかるように、丁寧に教材が作られている。またWwiseの使い方に終始しておらず、ゲーム開発におけるサウンドデザイナーの役割や、知識が理解できる非常に優れたカリキュラムだと思う」とコメントを寄せました。

イニス播口智也氏(左)と谷賢史氏(右)


また株式会社イニスでシニアプロデューサーを務める播口智也氏は「最近の若い人はBGMや効果音は作成できても、サウンドデザイン全般やプランニングについて弱い印象がある」と指摘し、本プログラムを受講することで開発現場と同じツールを使用して、そうした知識が習得できるとコメント。企業側もそうした資格を所有している人材を積極的に雇用することで、検定試験の普及を促していく必要があると語りました。

同じくシニアサウンドデザイナーでサウンド部部長の谷賢史氏も「開発フェーズはサウンドデザイナーがいても、運営フェーズではいないことも多い。サウンド志望者だけでなく、ゲームデザイナーやスクリプターが受講して、最低限の知識やツールの使い方を学ぶと、実務にも役立つのでは」と語りました。このほか「ただの技能検定ではなく、ゲームならではのサウンドデザイン思考がある証明になる」というコメントも紹介されました。

なお、日本語化にあわせて4月24日・5月29日・6月26日にカナダ大使館で、同社主催のWwise勉強会が実施される予定です。全8章の教材のうち前半の第1章~4章を対象に、解説を受けながらハンズオンでサウンドデザインの基礎を学ぶことができます。詳細については後日、ホームページなどで公開されます。なお第2弾として「Wwise201ユーザー技能検定」も予定されており、こちらはインタラクティブミュージックがテーマになる予定です。

他に企業での研修や専門学校、地方での出張勉強会についても積極的に対応していきたいと抱負が述べられました。

このほか2015年のロードマップとして…

・Nuendo7のインテグレーション
・イベントからイベントのトリガー機能追加
・サブプラットフォーム対応
・増分を考慮した効率的なサウンドバンク生成
・プロファイラ-機能拡張、RTPC & OGG Vorbis最適化
・Unreal Engine 4でのAndroid対応、新規デモ追加
・UnityでのWii U対応、Mac 64bit対応
・ビデオチュートリアルの大幅アップデート-

などが発表されました。

また、今回のWwise Tour Asia 2015 in Tokyoの模様はビデオアーカイブとして公開される予定です。
《小野憲史》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. なぜ「アイカツ」のライブ映像は、ユーザーを魅了するのか…製作の裏側をサムライピクチャーズ谷口氏が語る

    なぜ「アイカツ」のライブ映像は、ユーザーを魅了するのか…製作の裏側をサムライピクチャーズ谷口氏が語る

  2. YouTubeで違法動画を見てしまったら・・・?分からないことだらけの「違法ダウンロード刑事罰化」まとめ

    YouTubeで違法動画を見てしまったら・・・?分からないことだらけの「違法ダウンロード刑事罰化」まとめ

アクセスランキングをもっと見る