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任天堂の変わる姿勢、そして傲慢な帝国にならないために―岩田聡社長インタビュー

米誌「ビジネスウィーク」にて、任天堂の岩田聡へのインタビューが掲載されています。このインタビューの収録自体は7月に開催されたE3の任天堂カンファレンスの翌日に収録されたものだそうですが、任天堂の姿勢の変化について興味深いコメントがありましたので紹介することにします。

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米誌「ビジネスウィーク」にて、任天堂の岩田聡へのインタビューが掲載されています。このインタビューの収録自体は7月に開催されたE3の任天堂カンファレンスの翌日に収録されたものだそうですが、任天堂の姿勢の変化について興味深いコメントがありましたので紹介することにします。

まずは開発者に対しての話

「私たちが最近学んだのは、いかにして成功したゲームに関する情報をサードパーティとも共有するかという方法です。任天堂は先月、ゲーム開発者向けのカンファレンスを主催し、『Wii Sports』で私たちのプログラマーがどのようにWiiリモコンを活用したかについて話をしました。フィードバックで私が聞いたのは、任天堂が喜んでそうした情報を第三者と共有することに驚いた、というものです。つまり、任天堂は非常に閉じられた組織で、それまでは余り外部のデベロッパーに優しくないという評価を得ていたということです」

「私自身、開発者としての経験がありますので理解します。私は"みんな望んでるんじゃないか"と。私は任天堂の多くの人に、こうした情報を公開するように働きかけました。もちろん、そうすることは模倣を生む可能性があります。しかし同時に、ゲーム業界が成長しなければ、私たちも成長することはできないのです。ゲーム業界が生き残って、私たちもまた生き残る事ができるのです」

そして傲慢にならないために

(N64やGCは失敗したものの、DSやWiiで成功したことについて)私たちがこのような変化に取り組み始めた時、確かに疑問がありました。しかし成功を示す事で受け入れられました。エンターテイメント産業の一角として、私たちの仕事は人々を驚かせることです。私たちは単にアイデアを提供するだけでは成功できず、人々の期待を遙かに超えることで成功できるのです。私たちはいく度の障害を乗り越えなんとか成功することができ、エンターテイメント産業にふさわしいドラマを飾ることができました(笑)。

しかし一方で私たちが「よし、これでいいんだ」と思い始めると危険が訪れます。もはやドラマはありません。「おお!これは素晴らしい」「やってみるよ」「凄いアイデアだ」と皆が任天堂について言うのが普通になると、会社の中ではモチベーションやエネルギーを持続するのが難しくなります。ですから、私の次の最も大事な仕事は「任天堂は傲慢になってしまった」「警戒するのを止めたようだ」「チャレンジ精神を失ってしまった」と人々に言われないようにすることです。

今のところ幸運なことで「Wiiバランスボード」も「Wiiザッパー」も良い評価を得ることができました。私たちがしなくてはいけないことは、実際に製品が発売された時に、今の期待を遙かに超える製品にすることです。噂を呼ぶ必要があります。これは大きな挑戦です。最も良い例は『Wii Sports』です。最初にゲームを見せた時、みんな「面白そうだ」と思いました。そして体験すると、その期待を超えるゲームであることに気付くのです。それが噂を呼び、評判を呼びました。私たちはこれを実現しなくてはならないのです。
《土本学》

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