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【特集】『ガンヴォルト 爪』開発陣インタビュー ― 「このゲーム死なないけど大丈夫?」が「すごく面白い」「続編作ろう」に変わるまで

ゲームクリエイター・稲船敬二氏とインティ・クリエイツがタッグを組んで生み出したアクションゲーム『蒼き雷霆(アームドブルー) ガンヴォルト』。ロックオンを併用する強力な攻撃「電撃鱗」と絶対回避の「電磁結界」による爽快なゲーム性が好評を博しました。

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◆『爪』の結末は衝撃の展開!?


──ここからは『蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪』の様々な魅力についてお聞かせください。まず物語面ですが、前作は「スメラギ」という能力者を抑圧する存在が敵でしたが、今回は能力者連合が立ちはだかります。まったく逆の存在に立ち向かうという切り口は、ライトノベル好きな層をくすぐるなと思いました。


津田氏:前作の終わりの時に、あるキャラクターがそういう話(能力者側の結束)を少し出していたので、『爪』で戦う相手は自然な流れで決まりました。

──では『爪』の物語面に関しては、開発当初からある程度固まっていたわけですか。

津田氏:決まっていたかと言われると、ほとんど決まってない状態でした。前作の段階で、物語面でやりたかったことは全て盛り込んでいたので。

──前作の時点でやり切っていたため、続編で何を描くのか改めて悩んだと。

津田氏:続編で何をしたらファンの人が喜んでくれるのか、頭を捻りましたね。

山田氏:何をやっても蛇足感がありそうで(笑)。ネタ自体はあったんですけどね。

──ストーリーが固まるまで、どれくらいかかりましたか?

津田氏:開発が始まって最初の二ヶ月くらいは、物語をどうするか考えていましたね。そんな時ふと、「これならいけるかも」というオチを思いつきまして……ネタバレになるので、そこは説明はできないんですが(笑)。でも、蛇足ではない「続編の物語」になる手応えを感じました。

ちなみにそのオチを思いついた時、荒木さんとかは賛同してくれたんですが、一部の人間は猛反対に合いました(笑)。

──おお……それだけ衝撃的な展開なんですね。

津田氏:オチを見た時にみんながどう思うか、楽しみですし心配でもありますね(笑)。『ガンヴォルト』シリーズは、明るいハッピーエンドではなく、どこかビターな味わいを持たせたいんです。今回も、『ガンヴォルト』らしい、いい終わり方になっていると思います。

──それは『爪』でも引き継がれているんですね。手応えのあるエンディング、楽しみにしています。ちなみにゲームに落とし込んでいく中で、シナリオ面で削られた部分などはありますか?

津田氏:最初にいくらか削りましたが、それくらいですね。

山田氏:前作の時は、色々と盛り込もうとして大変だったんですよ。そのため開発終盤で削った部分があったんです。なので『爪』開発の時は、やりすぎないように最初から絞り込んでいました。……ですが、最終的には盛りだくさんな内容に(笑)。最初に整理しすぎたので、削りようがなかったんですよね。

津田氏:最後は削ぎようがなくて、大変なことになってましたから(笑)。

◆クードスの上限突破はユーザーへの挑戦状?



──それでは次に、『爪』でプレイアブルとなったアキュラについてお聞かせ下さい。

津田氏:アキュラですが、GVよりもテンポのいいアクションにしようと心がけました。ただ作ってるうちに、アキュラがどんどんと強くなってしまい(笑)、相対的にGVが地味になってしまった時がありました。もちろんその後、しっかり調整しましたけどね。

──敵のセブンスを使えるというアキュラの特長は、ゲームファンとしてはやはりグッと来るポイントですから、テンポよく楽しめるというのは嬉しいですね。

津田氏:まぁいわゆる「あの」システムですよね(笑)。

──まぁいわゆるそれですよね(笑)。ちなみにGVが『爪』でパワーアップした部分は?

津田氏:基本的なシステムを継承しつつ、新しいスキルの追加や、先ほど触れたノーマルスキルの存在がGVのパワーアップ部分になります。ノーマルスキルは、使用してもクードスが清算されないので、スコア狙いのプレイに組み込んでいくという楽しさがプラスされています。

例えばボスラッシュの時とかにノーマルスキルでとどめを刺すと、スコアがどんどん伸びていきますから。クードスが6000や7000とか溜まっていくのは、結構快感じゃないかなと思います(笑)。ちなみに前作では、クードスの上限が9999でしたが、『爪』ではそれ以上溜められるようになりました。10000越えは確認しています。

──ユーザーさんがどんな数字を叩き出してくれるか、こちらも楽しみですね。続いてはビジュアル面に関して伺いたいのですが、前作を経たことでGVの心境に大きな変化があったと思いますが、心境の変化はデザイン面にも影響していますか?


荒木氏:シナリオが出てきたのはデザインよりも後だったので、GVの成長といった部分をデザインに盛り込む意識はそれほどありませんでした。むしろGVのデザインは「変えなくていい」と言われていたんですが、デザインした本人的には納得できてない部分もあったので、その辺りに手を入れました。

あと、「ビルの上に立つ主人公」などの、ちょっとダークな雰囲気を持たせるような形を改めて起こしたいなという気持ちもありまして、『爪』のGVをデザインしました。全身が蒼だったので、ダークヒーローを想起してもらえるよう、ネイビー系の色も盛り込んであります。


──なるほど、そういった想いが新たな形になった新生GVなんですね。では、今回から登場する新キャラに関して、デザイン上で意識した部分などはありますか?

荒木氏:そうですね……『爪』が出ることでシリーズ化した形になったので、前作でユーザーさんが抱いたイメージを壊さないように意識しました。もちろん同じ事をやってもつまらないので、イメージを大事にしつつもプラスアルファを加え、より見映えが良くなるよう調整しました。

《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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