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エンタテイメント業界の重鎮が語る多様化の時代に求められるコンテンツ像とは? (3)

イベントの最後には、黒川氏を含めた3名のゲストが当時のゲーム機戦争を振り返りながら、今後のエンタテインメント産業の未来について語りました。

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8月31日、セガなど幾多のゲーム会社で活躍してきた黒川文雄氏が主催する、エンタテインメントの未来を考える会「黒川塾」の第2回が開催されました。イベントではソニー・コンピュータエンタテインメントの生みの親の一人、丸山茂雄氏や藤澤孝文氏、「アークザラット」シリーズの生みの親・赤川良二氏が登場してエンタテインメントの未来について議論が深まりました。

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イベントの最後には、黒川氏を含めた3名のゲストが当時のゲーム機戦争を振り返りながら、今後のエンタテインメント産業の未来について語りました。赤川氏は何よりも時代的な要因がうまく働いていたことを強調し、ハードウェアの日々の進歩に助けられ、ビジネス上で新しいことを好き勝手にやらせてもらえたと振り返りました。

同様に、丸山氏も20世紀は進歩の時代であり、オーディオは音質を求め、ビジュアルは画質を求め、非常に分かりやすいエンタテインメントの発展があったことを指摘しました。しかしながら、21世紀の今日は人々は良い音質よりもMP3のような利便性の高いメディアを求め、進歩や発展が分かりにくくなっていると、丸山さんは語ります。現在、収益が高いソーシャルゲームもグラフィック面では圧倒的にコンソール機に劣るが、利便性やカジュアルさの面で受け入れられているため、コンソール機でのゲーム産業は苦境に陥っていると指摘されました。

藤澤氏は、そのようなコンテンツの多様化の時代には、本当に面白いという質の面が重視されるのではないかと指摘しました。現在でも、ショパンやベートーヴェンといったクラシック音楽はそのクオリティの高さゆえに、支持されて時を超えて残っており、ゲームもクオリティを極めたものだけが歴史に残るのではないかと、述べられました。

しかしながら、丸山氏は人々が求めているのは質ではなく手軽さではないかと、活発な議論が交わされました。だが同時に、映画産業の全盛期に利便性の高いテレビが登場し、映画が潰れるのではないかと考えられた時代もありましたが、現在でも映画は映画として残っているため、エンタテインメント産業においては新しいメディアによって古いメディアが完全に駆逐されることはないという点を、丸山氏は強調しました。そのため、現在のソーシャルゲームやスマートフォンのブームによってコンソールゲームやアーケードゲームが滅ぶことはなく、儲からないからといって事業を断念してはならないと、丸山氏はゲーム業界に熱いエールを送りました。

一時的な儲かる儲からないではなく、ゲーム産業を文化として捉え、長期的に育てていくことの重要性が最終的に示されたと思います。そして、真のクリエーターは儲かるために作品を残すのではなく、文化のために残すのであると、丸山氏は音楽業界で培われた経験を元に説得的に語りました。

また赤川氏は「一番大事なのは新しいことをやること」と強調し、自身がアークザラッドの開発において、ロンドンのロイヤル・フィルで音楽の収録を行った経験を語りました。そして、課金のモデルやビジネスの環境を整えることは別に、新しいことを考えることこそがクリエーターやプロデューサーの仕事であると強調しました。

ゲストとのセッションが終わり、最後にはフロアを交えた質疑応答が行われました。会場は立ち見がでるほどの盛況であり、エンタテインメント産業を志す若いクリエーターやプロデューサーが多数参加していました。プレイステーション事業発足の裏話と共に、今後のゲームを含めたエンタテインメント産業の未来について、業界の先人たちからの熱いエールを受け取った参加者たちは、イベント後の懇親会においても積極的な交流を行ない、非常に熱気があるイベントでした。
《今井晋》

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