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『NOeL3』が20周年! 美少女恋愛ゲームからまさかの「ハッキングADV」に発展─“ゲームで描いた未来”と21世紀が交わる

ゲームの魅力は数多くありますが、体験することができなかった過去や、あり得るかも知れない未来などを、プレイヤーが直接味わうことが出来るという点も欠かせないポイントです。

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ゲームの魅力は数多くありますが、体験することができなかった過去や、あり得るかも知れない未来などを、プレイヤーが直接味わうことが出来るという点も欠かせないポイントです。

エンターテインメントという形ではありますが、“今”とは異なる世界や、ほんの少しだけ先の近未来を覗かせてくれるだけでなく、コントローラーを介して関わることも可能。ゲームを通じて時代の移り変わりに触れる感覚は、他ではなかなか味わうことができない刺激です。

1996年7月に発売されたプレイステーションソフト『NOeL NOT DiGITAL』(以下、NOeL)も、そんなゲームのひとつ。「ビジュアルフォン」(映像と通話を送受信できるシステム)を介して、リゾートビーチで出会った女の子たちとコミュニケーションを交わし、関係を深めていくこのADVゲームは、当時非常に新鮮でした。


1996年と言えば、ゲーム業界的には「NINTENDO64」が発売された年。オンラインゲームすら、まだ一般的に普及していたとは言えない時代です。携帯電話はありましたが、現在のような“誰でも持っている”という状況でもありません。しかし『NOeL』の中では、学生が個人向け端末を持っており、しかも通話だけでなく映像も届くほどの高性能。端末越しという設定が逆に、彼女たちと直接繋がっているような感覚すら与えてくれました。

生まれる前からインターネットが普及し、携帯やスマホを一人一台持つのが当たり前となった時代で育った方から見ればごく普通の日常だと思いますが、そんな生活が“未来の出来事”だった時代があり、そんな未来を垣間見せてくれたのが『NOeL』でした。

そして『NOeL』はシリーズ化を果たし、コンセプトは同じながらもヒロインを一新した『NOeL ~La neige~』を発売。そして1998年12月10日に、セガサターンソフト『NOeL3』が発売されました。

ですが、この『NOeL3』はひと味違います。美少女とのコミュニケーションを楽しむゲームが、果たしてどのような発展を遂げたのか。20周年を迎えたこの日に、時代の先を見据え続けてきたシリーズの最新作について、振り返りたいと思います。

◆美少女ゲームがスリリングなADVに! ハッキングを駆使してバッドエンドを回避しろ!



『NOeL3』に登場する面々は、一作目の『NOeL』と同じく「清水代歩」「佐野倉恵壬」「岡野由香」の3人。しかし、彼女たちの“日常”とアクセスした『NOeL』とは大きく異なり、「ビジュアルフォン」を通じて“非日常”にアクセスするゲームへと、『NOeL3』は変貌しました。

クリスマスパーティのため、彼女たち(+クラスメイト)が学校に集まりますが、なんとテロリスト集団に襲撃され、身柄を拘束&占拠という異常事態が発生。一歩間違えば最悪の事態に発展しかねない緊張感溢れる状況下で、彼女たち全員を救出するために主人公が奮闘します。


ゲームの目的やプレイ体験が大きく舵を切り、ストーリー展開も実にスリリング。ミスをすれば、被害者が出るバッドエンドも待ち受けています。“クリスマスの甘いひとときを過ごす”といった美少女ADVにある定番のシチュエーションとは真逆な方向性です。

その一方で、端末を軸とする『NOeL』のゲーム性は受け継がれており、コンピュータ関連に強い由香とビジュアルフォンで情報を交換することで状況が展開していきます。必要な情報は、自走式飛行カメラで状況を確認したり、自立プログラムを駆使してハッキングに挑むことで入手。端末のやり取りのみで物語が進行する『NOeL』の特徴を受け継ぎながら、大胆な提案を行うタイトルとなりました。


スマートフォンが影も形もなかった時代に、映像・通話が可能な個人向け端末をゲーム性の中心に起き、ドローンのような自走式飛行カメラや、現代では頻繁に耳にする「ハッキング」などを盛り込んだ『NOeL3』。本作がリリースされた20世紀末には夢でしかなかった設定の数々は、この2018年までにほぼ現実化しています。

『NOeL3』が描いた未来と21世紀が交わっていき、そして本日20周年を迎えました。この歩みと時代の変革は、当時遊んだユーザーにとって実に感慨深いことでしょう。そして、ゲームが描き続ける未来の形は、今も常に新たな可能性を生み出しています。次は果たして、どのゲームの未来が現実になるのか。この先の発展も待ち遠しいばかりです。

◆サターン版『NOeL3』を今遊ぶのは難しい・・・しかし別の選択も!



時代に先駆けて登場した『NOeL3』。そんな刺激的な一作だからこそ、今遊んでみると新たな発見や驚きがあるかもしれません。しかし、本日20周年を迎えたセガサターンソフト『NOeL3』にアクセスする手段は非常に限られており、現物を揃えるしか方法がありません。

ですが、移植版となるプレイステーションソフト(1999年3月11日に発売)『NOeL3 MISSION ON THE LINE』が、アーカイブスとして配信中です。サターン版から一部変更されている箇所もありますが、こちらはPS3やPSP、PS Vitaで遊べる上に、価格は617円と非常に手頃。現実的な選択肢としては、こちらがお勧めです。

ちなみに、シリーズ限定の『NOeL』や続編の『NOeL ~La neige~』、『La neige』の後日談を描く『NOeL ~La neige~ Special』にも、アーカイブス版があります。シリーズを通して遊んでみるのも一興でしょう。ただし、『NOeL』のアーカイブス版のみPS Vitaでは遊べないのでご注意ください。



※画像は、プレイステーションソフト『NOeL3 MISSION ON THE LINE』のものです。

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《臥待 弦》

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