その他、営業損失は291億5900万円(前年同期:573億4600万円)、経常損失は472億4800万円(同1078億7200万円)、四半期純利益は279億9600万円(同702億7300万円)と、赤字幅はいずれも前年同期と比べ半分以下になっています。
同社が最も注力するニンテンドー3DSは、画面が大型化したニンテンドー3DS LLの導入で全世界で506万台を売上げ、そのうち3DS LLの販売数は210万台を記録。一方、ソフトは『New スーパーマリオブラザーズ2』が全世界で300万本を超えるヒットを記録、前期タイトルの『スーパーマリオ 3Dランド』や『マリオカート7』といった定番タイトルも好調に推移しました。また、サードパーティーのタイトルからもヒット作が生まれ、全世界で1903万本の売上げを記録しています。
なお、ニンテンドーDSは『ポケットモンスター ブラック2』『ポケットモンスター ホワイト2』が合計426万本の販売本数を記録しました。ソフトは1730万本の売上げで、ハードは世代交代が進んだ結果98万台となっています。
Wiiは『マリオパーティー9』がミリオンセラーを記録したものの、新規タイトルが少なかったことなどが影響し、ハードは132万台、ソフトは2374万本を販売しました。
地域別の売上高を比較すると、日本においては、前第2四半期累計449億9180万円だった売上げが、今期では738億3100万円と金額ベースで約64%という大幅増加を記録、売上げ構成比率も前期の20.8%から36.7%へと上昇しています。ところが、米国では約10%減、欧州では34.5%という大幅な売上げ下落となっています。
このように欧米でのハード・ソフトの販売不振により、売上高は当初の業績予想を下回ってしまいました。また、円高の影響や当四半期より製造を開始したWii Uハードウェアの収益性が厳しいことなどが、赤字の縮小を妨げる要因となっています。
先ほどもお伝えしたように、今期の実績を受けて、通期の業績予想も引き下げることになりました。それでも予想では60億円の最終黒字になるとしています。ニンテンドー3DSの販売と、年末商戦で投入されるWii Uがどの程度の売上げになるかが、任天堂の今後を占うカギになることは間違いなさそうです。
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