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ホラーゲームの金字塔『サイレントヒル』、本日3月4日で20周年─闇と音が、静かな恐怖を引きずり出す・・・!

人間の深層心理や本能的な恐怖心に強く訴えかける“ホラー”は、映画や小説、漫画など、様々なメディアで長く愛され続けています。

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ホラーゲームの金字塔『サイレントヒル』、本日3月4日で20周年─闇と音が、静かな恐怖を引きずり出す・・・!
  • ホラーゲームの金字塔『サイレントヒル』、本日3月4日で20周年─闇と音が、静かな恐怖を引きずり出す・・・!

人間の深層心理や本能的な恐怖心に強く訴えかける“ホラー”は、映画や小説、漫画など、様々なメディアで長く愛され続けています。

それはゲームにおいても例外ではなく、近年では飛躍的に向上したハード性能により、まるで実写かと見まごうようなグラフィックで表現するタイトルも増えました。また一方で、想像力を刺激するような手法とも相性が良く、ファミコン以前から現代に至るまで、いつの時代も強い存在感で注目されています。

そんなホラーゲーム史を語る上で外せないタイトルのひとつが、1999年3月4日に発売されたプレイステーションソフト『サイレントヒル』です。娘であるシェリルを追いかけ、恐るべき異変に巻き込まれてしまった主人公・ハロルドの奇妙な体験は、数々の恐怖と共にユーザーの記憶に刻まれました。

この『サイレントヒル』が本日2019年3月4日に20周年を迎えたので、この記念すべきタイミングを祝い、『サイレントヒル』発売前後のホラーゲームを取り巻く状況や、本作の特徴などを振り返ってみたいと思います。既に体験済みの方は、当時を思い出しながらご一読ください。また未プレイの方は、この記事をきっかけに『サイレントヒル』を遊んでみてはいかがでしょうか。

◆ホラーゲームが特に熱い時代だった1990年代後半! 期待を上回る『サイレントヒル』に、コアなゲームファンが注目


コンピュータゲーム史におけるホラーの目覚めは諸説ありますが、ファミコンやPCエンジンといった家庭用ゲームの黎明期は、ホラーとアクションを組み合わせる手法が目立ちました。今も愛され続けている名シリーズの原点『悪魔城ドラキュラ』や、女性を主人公に据えた『死霊戦線』、アーケードでも好評を博した『スプラッターハウス』などが有名です。

その一方で、ドットによるRPG的な切り口で描いた『スウィートホーム』や、姿の見えない敵と対峙する『サイレントデバッガーズ』、テキストノベルで恐怖を演出した『弟切草』など、ホラーはより自由な発想で広がりを見せていきました。

そして1996年に登場した『バイオハザード』の大ヒットを経て、ホラーゲームはより大きなムーブメントに。『エネミー・ゼロ』や『クロックタワー2』、『ザ・ハウス・オブ・ザ・デッド』、『ムーンライトシンドローム』など、プレイステーションを中心に数多くのホラーゲームがリリースされ、注目を集めました。

ホラーゲームの当初は、ドラキュラやエイリアンなどの化け物・地球外生命体といった“人とは異なる存在や現象”が恐怖の主役を担っていました。しかし、時代と共に恐怖の対象は多様性を遂げていきます。たとえば、“かつては人だったもの”である「死体」がゾンビとなって襲ってくる恐ろしさや、狂気性を秘めた人間そのものをおぞましく描くような作品が増えていく流れが、それぞれの時代を代表する作品を順に追っていくことで分かります。

そんな時代に登場した『サイレントヒル』は、恐ろしいクリーチャーと対面することが多い一方で、心の闇に迫る描写もあり、その当時に人々が恐れ、同時に求めていた“恐怖の形”を盛り込みました。そして、『バイオハザード』効果でユーザーが求める大きな期待にも見事に応え、シリーズ展開に繋がるほどの人気を獲得。現時点のシリーズ最新作である『SILENT HILL: BOOK OF MEMORIES』まで、シリーズが歩みを続けました。

◆“静かな恐ろしさ”を演出する『サイレントヒル』! 視覚と聴覚から、恐怖が忍び寄る・・・


ゲームに限った話ではありませんが、不意にモンスターが襲ってきたり、いきなり大きな音を発する、いわゆるサプライズな演出は、ホラー作品における定番の手法と言えるでしょう。

ですが『サイレントヒル』は、そういった“動的な恐怖”よりも、真綿で徐々に首を絞められるような“静的な恐ろしさ”が非常に印象的でした。闇の向こうにある真実も、霧の中に潜むクリーチャーも、“見えず分からず”だからこそ恐ろしいもの。しかも、プレイヤー自身の想像力が、恐怖をより強く大きな存在にしてしまいます。

そんな、恐るべき暗闇を切り裂いてくれる「ライト」は、非常に頼もしいアイテム。攻略に欠かせないというのもありますが、ともすれば飲み込まれてしまいそうな闇の中で、一筋といえども明かりが灯るだけで、どれほど心が救われるか分かりません。

しかし、このライトが生み出す明かりは、恐るべき敵を呼び寄せてしまうこともあり、頼ってばかりもいられません。特には闇討ちも効果的・・・とはいえ、ライトを消すのは(プレイヤーの)勇気が問われる行為。暗闇が怖いからライトを点けてるのに、その明かりを消すとかどうかしてるよ! そんな二律背反も、『サイレントヒル』の恐ろしさと面白さを際立たせている要素のひとつになっています。

また本作は、視覚情報のみならず、“音”の扱いも絶妙。「ラジオ」を活用すると、聴覚への情報で敵との距離を測ることができます。その一方で、嫌悪感を演出するSEなども盛り込まれており、“目に見えない恐怖”を音で演出する場面も。「音量を落とせば怖くない!」と割り切ろうにも、そうすると「ラジオ」のノイズも聞こえなくなるので、その手段も断念するしかありません。

昨今では、ゾンビにも平然と立ち向かうタフな主人公が多いゲーム業界ですが、ハロルドはごく普通の大人で、武器の扱いなども慣れていません。お世辞にも上手いと言えない射撃技術や、素人同然の近接武器の振るい方などは、見ていてもどかしく感じる方もいたことでしょう。

ですが、腕力に秀でているわけでもなく、実践経験のある軍人でもないハロルドが、一人娘を助けるために異変へ踏み込み、恐怖と向き合うことを選ぶ。だからこそ彼の行動が尊く、プレイヤーも懸命になってエンディングを目指したのだと思います。タフではない一般人が、娘のために恐怖を乗り越える──そんな最高のシチュエーションと数々の魅力で、『サイレントヒル』が多くのゲームファンを虜としました。

そんな本作は、実はゲームアーカイブス化などはされておらず、オリジナル版を遊ぶには現物を用意するしかありません。本作をリ・イマジネーションした『SILENT HILL: Shattered Memories』もありますが、Wii/PS2/PSPソフトなので、こちらも遊びやすいとは言い難いのが難点。リメイクなどの展開を待ちたいところです。



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