国内外のインディーデベロッパーが集結したTGS2014。国内からは実力派同人ゲームサークルやフリーゲーム制作者が多く出展していましたが、ゲーム業界経験者によるオリジナル作品もありました。海外のインディーゲーム開発者には、大手デベロッパーからの独立組は珍しくありませんが、ここではインディーゲームコーナーに出展した国内の独立組に焦点を当てたいと思います。ポポロコ -Poppoloco-株式会社ジェムドロップの北尾雄一郎氏は日本一ソフトウェアやトライエースにてプログラマーをつとめてきました。『ヴァルキリープロファイル』や『スターオーシャン3』といったタイトルを手がけつつ、徐々にプロデューサーへと転身、2013年にジェムドロップ株式会社を設立しました。『ガンスリンガーストラトス2』などの受託開発を請け負いながらもオリジナルタイトルを開発、今回のTGSにはインディーデベロッパーとして参加しています。展示作品は『ポポロコ -Poppoloco-』と題されたスマートフォンのパズルゲームです。画面上部の汽車がモンスターに追いつかれないように、同じ色のパネルをスライドでつなげて消していきます。非常にオーソドックスな内容ですが、ファンシーなビジュアルと手触りが良い操作性が特徴です。バックストーリーを示すイラストもかわいいデザインで仕上がっています。本作は2014年の秋に全世界に向けてリリース予定。対応プラットフォームはAndroid、iOS、WindowsPhone8です。ジェムドロップでは今後も受託開発と並行して、スマートフォンやコンソール向けのオリジナル作品を開発予定とのことです。Airship Q株式会社ミラクルポジティブの加藤拓氏はスクウェア・エニックスのモバイル事業部プロデューサーをつとめた後、2010年に株式会社ミラクルポジティブを設立しました。これまでスマートフォン向けのゲームを数作発表してきましたが、今回のTGS2014では『Terraria』の影響を強く受けたサンドボックスゲーム『Airship Q』を出展しました。『Airship Q』はPS Vita向けのサイドビュー形式のサンドボックスゲーム。『Terraria』と比べて、携帯機に最適化された操作性やストーリー要素の充実が特徴であるそうです。またネコ型の主人公のキャラクターデザインやゆったりとした音楽はより日本人好みの雰囲気に仕上がっています。さらに一番の特徴は自由にカスタマイズできる飛空艇。マップのブロックを利用して自分好みの飛空艇を制作して、大空を探索することが可能です。本作は国内のクラウドファンディングMakuakeにて126万円の資金調達に成功。さらにCygamesから7000万円の開発・宣伝費を調達しており、インディーゲームとしては異例の予算を獲得しています。すでに2年間の制作期間が経ているため、完成はあと少しとのことですが、今後は支援者とともにブラシュアップしていくそうです。
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