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【TGS 2014】元レベルファイブ小倉健氏と元マーベラス中野魅氏がタッグを組んで放つ”プロジェクト ブラックサンダー(仮称)”とは

今年も幕張メッセで開催された東京ゲームショウ2014。数ある企業が出展する中、人知れずブースを構えている企業がありました。アウトソーシング事業で有名なトランスコスモス株式会社です。

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今年も幕張メッセで開催された東京ゲームショウ2014。数ある企業が出展する中、人知れずブースを構えている企業がありました。アウトソーシング事業で有名なトランスコスモス株式会社です。

ITマーケティング、インターネット広告、コールセンター、情報処理、アウトソーシング事業がメイン事業であるトランスコスモスですが、昨年度より「渋三あっぷす」というスマフォアプリブランドを立ちあげ、すでに60タイトル以上のアプリをリリース、6月には初の課金型アプリ『戦国ディフェンス』をリリースし、徐々にゲーム業界でも頭角を見せようとしている企業です。

そんなトランスコスモスブース内にてある特報ムービーが放映されました。







ゲームの詳細は明らかになっていないものの、クリエイティブプロデューサーに元レベルファイブの小倉 健氏、クリエイティブディレクターに元マーベラスエンターテイメントの中野 魅氏が携わるなどかなり著名なメンバーの名が発表されました。

インサイドでは小倉氏、中野氏にインタビューを行うことに成功。プロデューサーであるトランスコスモス鈴木精介氏も交え、本タイトルについて根掘り葉掘り伺ってみました。



―――本日はお忙しい中お時間を頂き、誠にありがとうございます。他のブースは見られました?

小倉氏:まだ全然見れていないですね。基本的には、ブースに付きっきりでしたので。インサイドさんの取材が終わったら、ゆっくり回ろうかと思っています(笑)。

―――すみません(笑)。

小倉氏・中野氏:いえいえ。

―――まだゲームの詳細は開示されていないと思いますが、トランスコスモスさんから新規タイトルがリリースされる予定と伺っていまして、本日はいろいろお話が聞ければと思います。宜しくお願い致します。

小倉氏・中野氏:宜しくお願い致します。

―――まず、お二人の自己紹介をお願い致します。



小倉氏:今年の春までレベルファイブに在籍しており、東京オフィスのマネジメントとゲームプロデュースを担当していました。在籍は6年ほどで、東京オフィスの立ち上げにも関わらせて頂きました。退職を機に、中野が立ちあげた株式会社KEYROUTE(キールート)に合流し、2人で共同代表を行っています。ゲームのキャリアは15年以上ありまして、コンシューマーとスマートフォンの両方の仕事を行ってきました。「牧場物語」シリーズやモバイル「レイトン教授」など、複数のプロジェクトをいろいろやってきましたね。



中野氏:小倉と一緒にマーベラスエンターテイメント(現マーベラス)にずっと在籍をしていて、その後Aimingを経て、ブラウザゲームやネイティブアプリの制作に携わってきました。そうしたなか、今年の3月にKEYROUTEという会社を立ちあげました。

―――まだKEYROUTE自体は、公に情報がでていないですよね?

中野氏:そうですね。まずは人を集めたり、僕らの知り合いにご挨拶に伺ったりといったことしかしていませんでした。

小倉氏:本当はもう少し時間をかけて会社を発展させていく予定だったのですが、トランスコスモス鈴木さんの熱い要望に押し切られ、今回の東京ゲームショウにて初お披露目となりました。



鈴木氏:すみません、出しちゃいました(一同笑)。

小倉氏:それは冗談として、今回、僕達にとっても非常に重要なタイトルになってきますので、このゲームショウを機に会社発表をさせて頂きました。まだ完全に公には出していないですね。会社情報のリリースは改めて出そうと思っていますので、もう少しだけお待ちください。

―――そもそもKEYROUTEを立ちあげたきっかけはどのような部分なのでしょうか?

中野氏:僕は開発の現場からプロデューサー、家庭用からオンラインゲームなどいろんなタイトルに携わらせて頂き、最終的にはディレクションやプロジェクトマネージャーをやっていました。とにかく、今、スマートフォンのゲームは、ある意味作るのも自由だし、販売するのも自由です。もちろん、Google PlayやAppStoreなどプラットフォームのお力を借りていることは確かですが、「ゲームを作る」という部分に関していうと、ものすごく自由な状況です。僕らがこの業界に入った頃の環境は、良くも悪くもパッケージソフトが主流でしたので、ビジネスを成立させる為には、とにかく企業として「体力」が必要でした。でも今って、割りと少人数でも強い気持ちがあれば、ゲームを作りリリースできる環境があります。それなら、自分で会社を立ちあげて自分が信じるスタッフたちとゲームを作ってみたいと思い、会社を立ちあげました。

―――今、会社の社員数は何名くらいなのでしょうか?

小倉氏:現状、僕達2人を含めて10名程度となっています。今月さらにスタッフ補強をする予定です。

―――社員の方はみなさん、開発現場の方でしょうか?

小倉氏:はい、そうですね。

―――トランスコスモスさんからタイトルがリリースされると思うのですが、ゲームの内容をお伺いしてもよろしいでしょうか

小倉氏:そこは、鈴木プロデューサーに(一同笑)。

鈴木氏:こちらが本タイトルの初プロモーションビデオになります。



―――KEYROUTEのロゴもこちらでの発表が初でしょうか?

鈴木氏:はい、そうですね。

―――ちょっとPVを見ただけでは詳細はわかりませんね…

鈴木氏:はい(笑)。

―――例えば、ジャンル等もお伺いできないでしょうか?

鈴木氏:ジャンルですか…。先ほどのトレーラーの中に「君のひらめきが世界と変える」というワードが出てきたと思うのですが、そこにヒントがあるのかな…という部分までしか発表できません。すみません。遊んでもらいたいユーザー層としてはライトユーザーを狙っています。こどもから大人、男性も女性も楽しめるようなジャンルで幅広くプレイできる内容になっていく予定です。

―――小倉氏、中野氏の経歴を見るとミステリー系なのかな、と想定してしまうのですが。

鈴木氏:その辺りは…。まだ内緒です。次のリリース情報まで楽しみにしていてください。まだ詳細は発表できないのですが、現在デザイン段階のキャラクターのラフを特別にお見せ致します。あくまでラフですので、今後変更になる可能性もあります。









―――おー。可愛らしいキャラデザですね。どなたか担当されているのですか?

鈴木氏:まだ発表できません(笑)。ただ、色々なヒットタイトルを手掛けている有名な方です。今後、情報は発表していきますのでもう少しだけお待ちください。

―――なるほど…。まったくどんなゲームなのか想像できないですね(笑)

一同:すみません(笑)

―――プラットフォームはどちらになりますか?

鈴木氏:AppStore(iOS)とGooglePlay(Android)を考えております。基本無料のF2Pです。



―――さきほどお二人が仰ったように、スマートフォンゲーム業界は熱意があれば自社でパブリッシングもできるし、他の会社でパブリッシングをすることもできたと思うのですが、なぜトランスコスモスさんを選んだのでしょうか。トランスコスモスさんとタッグを組んだ理由を教えてもらえますか?

小倉氏:そこの部分は非常に明確でして、僕と鈴木さんに共通の知人がいまして、その人が僕と鈴木さんを引き合わせてくれました。ちょうどその頃、KEYROUTEという新しい会社でいろいろやっていきたいなと考えていたところだったのですが、鈴木さんがすでに「スマートフォンでこんなことをやってみたい」というコンセプトをお持ちになられていて。その詳細を僕達2人がお伺いして「これは面白いゲームができる!」と思いましたし、僕達2人のいままでのノウハウが活かせる、これはヒットする可能性が非常に高い、と感じ、そこで思いが合致してプロジェクトを進める流れになりました。

―――「コンセプト」「題材」は鈴木さんが大枠を既にお持ちになられていたということでしょうか?

小倉氏:はい、そうですね。そこから僕たちはこの「コンセプト」を最大限発揮できる、つまり勝つためのメンバーを集めてきました。これらは、僕がもっとも尊敬する人物であるレベルファイブの日野さんから学んだことが多いです。社長でありプロデューサーであり、そしてクリエイターでもあるレベルファイブの日野さんって言うんですけど。。。知ってますよね?

――はい、存じ上げております(一同笑)。

小倉氏:その日野さんと一緒にゲームを作ってきたレベルファイブの6年間で培ったノウハウも今後はしっかり発揮していきたいと考えており、本タイトルではKEYROUTEが開発まわりの全ての手綱を握り、推進していく形になります。

―――実際に動き始めていたのはいつ頃からでしょうか?

小倉氏:今年の6月くらいから、プロジェクトは始動していましたね。

―――全然ゲーム内容が分からないので、どんなゲームなのか続報が楽しみですね。

鈴木氏:って記事に書いてもらいたいですね(一同笑)



―――将来的にKEYROUTEとして、お二人の中で「こういうことがやりたい」といった様な目標などはありますでしょうか?

小倉氏:このゲームがリリース第1弾になる予定なので、まずはこのタイトルをきっちりヒットさせるというのを大前提に考えています。将来的にはレベルファイブのように「常にヒット作を出す会社」でありたいな、と思っています。そこの部分は会社・自分自身としても至上命題です。

中野氏:「コンセプト」をしっかり持ち続けているゲームを作っていきたいですね。例えば、「グラフィックが綺麗」「絵が可愛らしい」といった見た目の部分だけでなく「コンセプト」がしっかりしたタイトルを作っていきたいと考えています。

―――このゲームに懸ける想いを伺ってもよろしいでしょうか?

鈴木氏:いろんな人に遊んで貰えるようなゲームを目指していますので、そうなってほしいし、そうなるように制作を進めています。日本のスマートフォンの特徴として、電車の中や寝る前のちょっとした時間でプレイしたりと「隙間時間」にやることが多くなってきています。僕らがリリースしている「渋三あっぷす」のタイトルもカジュアルゲームが多いのですが、今回のゲームも電車に乗っている間などにちょこっとずつプレイもできるように設計しています。「コンセプト」に関しても、コアゲーマーはもちろん、ライトゲーマー、普段はあまりゲームをやらない人でも楽しめるコンセプトになっていますので、より多くの人にこのゲームで遊んでもらえるようになっていきたいですね。

―――最後に、小倉さん・中野さんから本タイトルを待っているユーザーに対してメッセージをお願いします。

小倉氏:ゲームが好きな人は安心して遊んでもらえるような内容となっています。気軽に遊べることを意識していますが、一方で、KEYROUTEがリリースする第1弾のゲームですので、どういう品質でタイトルを作るのかという部分も試されているタイトルになっています。そういった点も踏まえて、かなり気合を入れているタイトルになりますので、とにかく、期待をしてもらえると嬉しいです。

中野氏:ほぼ小倉が言っちゃいましたけど…。僕らも遊んで楽しめるゲームにしたい、それは大前提であります。実際に絵を書いてる人もプログラムも書いている人、大人からこどもまで「愛して」もらえるようなタイトルにしていきたいです。

―――ありがとうございます。

小倉氏・中野氏・鈴木氏:ありがとうございました。



まだまだ詳細が謎な部分が多い本タイトルですが、今後、どのような形でゲーム情報が発表されていくのか。インサイドでは、引続き”プロジェクト ブラックサンダー(仮称)”の情報を追っていく予定です。今後の情報に乞うご期待ください。
《森 元行》

森 元行

海外のゲームショウにてeスポーツの大会に出会い衝撃を受け、自身の連載「eスポーツの裏側」を企画・担当。プロプレイヤーはもちろん、制作会社や大会運営責任者、施設運営担当者など「eスポーツ」に携わるキーマンに多くのインタビューを実施。 2022年3月 立教大学大学院 ビジネスデザイン研究科 博士課程前期課程(修士/MBA)修了。

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