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5年待った甲斐はあったのか? 諦めかけていた期待が『プラグマタ』体験版で再燃した3つの理由

体験版のプレイを通して再燃した『プラグマタ』への期待。心を動かした3つのポイントとは。

ゲーム 特集
5年待った甲斐はあったのか? 諦めかけていた期待が『プラグマタ』体験版で再燃した3つの理由
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■ディアナの表情に感じた「成長」の兆し

ヒューとディアナの関係性、そして「重み」の手応え。これらによって期待感が戻ってきましたが、最後の一押しになったのが、ディアナの「精神的な成長」の兆しです。

ディアナはアンドロイドなので、見た目と精神年齢が必ずしも一致するとは限りません。ただし体験版での描写を見る限り、彼女の精神面は見た目に近い幼さを感じさせました。

恐るべきボットが目の前に迫ってきてもパニックにならないのは、機械的な冷静さというよりは、まだ「死(機能の停止)」や「恐怖」という概念を十分に理解していない危うさのようにも見えます。

また設定を読み解くと、蓄積されたデータが少ないようで、アンドロイドとしても「幼い」存在のようです。そのため、ハッキング能力は非常に優れているものの、精神面はまだ成長途中のようにも感じられます。

それを象徴していたのが、体験版のボスを撃破した直後の、何気ない一幕です。無事に勝利したふたりは喜び、ヒューが「よくやった」とばかりに、ハイタッチを促すように片手を高く掲げました。

しかし、ディアナはその手の意味がわからず、ただ不思議そうな顔をして首を傾げるだけ。それを見たヒューは「うまくいった時はこうするんだ」とディアナの小さな手を掴み、自分の手に打ち合わせることでハイタッチを教えます。

それまではヒューと対等に、あるいは少し生意気なくらいに言葉を交わしていたディアナでしたが、「ハイタッチ」というシンプルなボディランゲージすら知りませんでした。

初めて経験した感触が残る自分の右手を、じっと見つめ、驚いたように目を大きく見開いたディアナの表情。その変化はごく僅かでしたが、何気ない表情の向こうに、これから製品版で描かれるであろう物語の奥行きを、筆者は(勝手な想像かもしれませんが)確信したのです。

彼女の成長を最後まで見届けたい──その気持ちに気づいた今、『プラグマタ』という作品のプレイを避けては通れないものとなりました。

■5年待った真価を、自らの手で問うために

『プラグマタ』体験版というごく一部に触れただけで、筆者は一度失いかけていた期待を取り戻すことができました。もちろん、この記事で挙げたポイントを同じように評価する人もいれば、あるいは全く異なる要素に注目し、自分なりの期待を抱く人もいるでしょう。

2020年の発表から5年。これほど長く待たされたという事実は、時として作品にとってのマイナス要因になり得ます。しかし体験版を通じて、その長い歳月をかけて細部に至るまで磨き込んだのであろうという、開発陣の熱量を感じることができました。

果たして『プラグマタ』の製品版は、ユーザーを焦らせ続けた甲斐がある傑作に仕上がっているのでしょうか。その真価を自らの手で確かめる勇気を、この体験版が与えてくれたように思います。今は改めて、4月24日の発売日が待ち遠しくてなりません。



《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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