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「創点 弟子入りプロジェクト」で次世代を育てたいーディライトワークス塩川洋介氏インタビュー

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「創点 弟子入りプロジェクト」で次世代を育てたいーディライトワークス塩川洋介氏インタビュー
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2017年、最も話題となったスマホゲームは、『Fate/Grand Order』と言っても過言ではありません。2016年末からその勢いは衰えず、Twitterトレンド大賞にも輝きました。その『Fate/Grand Order』の企画・開発・運営を手がけるのがディライトワークス株式会社。2014年に誕生し、『Fate/Grand Order』をはじめとしたFGO PROJECTの各種関連プロジェクトや、『バンドやろうぜ!』を手がけています。

そのディライトワークスは、昨年新規プロジェクトの始動を発表。さらに「創点 弟子入りプロジェクト」と題し、新人クリエイターの育成に力を入れています。中でも「独演会」という講座は、その名前からも注目を集めました。そして、これらのクリエイター育成プロジェクトの中心人物がFGO PROJECTクリエイティブディレクターである塩川洋介氏。他にも大学や専門学校などでの講演や講義も積極的に行っている塩川氏は、なぜここまでクリエイターの育成に注力しているのか?現在のゲーム業界を取り巻く環境も含め、話をうかがいました。
[取材・構成:タカロク]

◆物語で人を楽しませることを仕事に



――まず現在ご自身がどのような仕事をされているのか教えてください。
塩川:
今はFGO PROJECTクリエイティブディレクターという役職についています。仕事内容を具体的に言いますと、TYPE-MOONさんと一緒にスマートフォン向けのゲーム『Fate/Grand Order』や、ゲームセンター向けに開発している『Fate/Grand Order Arcade』の企画・運営の方針を考えたり、ゲーム全体のクオリティのコントロールなどをしています。最近プロデューサーに間違えられることもあるのですがプロデューサーではなく、ディレクターとしての役割としてそのようなことをしています。それ以外にも未発表のタイトルをいくつか担当しています。

――なるほど、『FGO』はクオリティなどもコントロールされていらっしゃるんですね。
塩川:
『FGO』は基本的にTYPE-MOONと、アニプレックス、ディライトワークスで一緒に作っています。なのでもちろん私の一存ではないのですが、こういう風にやっていったらどうかということを考えて提案し、TYPE-MOONの奈須きのこさんと武内崇さんらと毎週のように会議をして、「じゃあこうしよう」という意思決定とそのまとめをしていくのが主な役割です。

――現在はこうしてゲーム業界の第一線で働いていらっしゃいますが、塩川さんが一番最初になりたかった職業は何だったのでしょうか?
塩川:
最初に仕事を意識したタイミングでは、「物語」によって世の中の方々に楽しんでもらえるエンターテインメントに携わる仕事がやりたいと漠然と思っていました。それは映画かもしれないし、ドラマかもしれないし、演劇かもしれない…媒体として“これ”と決めていたものはありませんでした。

――「物語」に着目した理由はなんだったのでしょう?
塩川:
結構単純な話なのですが……学生の頃、映画やドラマがすごく好きで、そういったワクワクさせてくれるもの、自分が好きだったものを仕事にしたいと思っていたんです。

――その中でもきっかけになった作品はありますか?
塩川:
意識した当時は、テレビドラマ「古畑任三郎」が放送される少し前で、三谷幸喜さんの作品がすごく流行っていました。三谷さんの作品を観てこんなにトリッキーで、魅せられる物語があるんだと驚いたんです。あと映画もよく見ていたのですが、香港のウォン・カーウァイ監督の作品がすごく好きで、「恋する惑星」とか「天使の涙」とかを観ていましたね。そのメイキングを見たときに、脚本がない中で監督が即興で物語を組み立てていくというストーリーテリングの手法と、映像の作り方がすごく面白いと感じて、「創る」という事に対して興味を持ち始めました。

――学生のころから色々な作品を見ていたんですね。
塩川:
はい、テレビ大好きだったので(笑)

――ちなみにゲームはやられていたんですか?
塩川:
ゲームも好きで、主にメジャーなタイトルをやっていました。高校卒業後、専門学校に入って、文章やストーリーを学んでいたのですが、その中に「ゲーム企画・デザイン」という授業がありました。その授業を受けた時に「自分の好きだったゲームは、こういう作り方をしていたんだ」ということがわかり、映画やドラマだけではなく、ゲームの「物語」でも色々なことができるのだと気付きました。当時は『Dの食卓』というゲームがとても話題になっていて、さらに授業が面白かったこともあり、どんどんゲームへの興味が増して、ゲームを創ることは楽しそうだと感じていました……今思うと“流行ってるもの”に弱かったのかな、とも思うんですけど(笑)

――そこでゲームに興味を持たれて、そのままゲーム業界に進まれたのでしょうか?
塩川:
そうですね。ちょうどゲームに魅力を感じていた時に、先生を通じて「ゲームの仕事を手伝ってみないか?」とアルバイトを紹介されまして、最初、見よう見まねで始めたんです。やっていくうちに、「このままゲームを創り続けたい」と強く思うようになり、今に至っています。映画やドラマの方向には戻らなかったので、意思が弱いんですね(笑)

――そんなことはないですよ!(笑)そうして自分の進む道が見えてきたと言う事ですね。
塩川:
そうですね、自分の進む道が見えて……いや、でも振り返ってみると人生の節目において流されることって多いんですよ(笑)

――そんな塩川さんが、実際にお仕事に就かれるまでどんなことをしていたのかを教えてください。
塩川:
学生のときは、授業で出された課題や企画書作りを一生懸命やっていました。課題では一つ提出すればよいところを、それなら自分は二つ出すぞとか、一ヶ月期限の課題なら半月でやるぞとか、そういうことを自分に課してましたね。

――自分に難題を課していたんですね…実は負けず嫌いだったりされますか?
塩川:
それは……あるかもしれないです(笑)

――今思い返して、学生時代にやっておいた方が良かったなと思う事はなんでしょうか?
塩川:
ゲームですね。長い目で見ると、どれだけ数多くのゲームをプレイしているかが、ゲーム業界において身体を構成する血肉になります。私はあまり色々なゲームをプレイできていなかったので、仕事に就いてからすごく詰め込んでプレイしたんです。それをもっと早くやれていたら、経験できた本数もそれによる知識もより多くできたんだろうなと思います。

――ゲームはどんなものでもいいのでしょうか?
塩川:
ジャンル問わず、最新のゲームも古いゲームも良いと思います。そして日本のゲームだけでなく海外のゲームも。知っていることが重要で、確実にプラスになります。

次のページ「ディレクターはただゲームをつくるだけではない」
《タカロク》

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