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【インタビュー】『メルブラAACC』Steam版配信!長年愛され続ける理由、そして数々の出会いと出来事を開発者に訊いた

開発元であるフランスパンのなりたのぶや氏と鴨音氏、そしてSteam版の移植を担当したアークシステムワークスの島田聡氏へのインタビューをお届けしよう。

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◆AC版開発が商業的な流れを意識して活動していくことのきっかけに

──そして2004年には『MELTY BLOOD Re・ACT』(以下『Re・ACT』)がリリースされました。

なりた:最初のバージョンで不完全燃焼というか、元々『Re・ACT』の状態を目指して開発をしていたのですが、リリース予定のタイミングまでに間に合わなかったのでとりあえず一度リリースをしたんです。それが最初の『MELTY BLOOD』ですね。その後、対戦ゲームとしての完成度をもう一度しっかりやろう、ということになり『Re・ACT』を作ることになりました。

──具体的にはどういった作業になりましたか?



なりた:まず格闘ゲームとしてしっかりしたものを、というのが一番でしたね。

鴨音:例えるなら『ストリートファイター』と『ストリートファイターII』くらい、違うものになっていると思います。初代は割と友達同士で笑いながら楽しむツールとしては良かったんですが、『Re・ACT』になったら、対戦で遊べるようになったんですよね。キャラも増えてボリュームも大きくなり、凄く楽しくなったなと思いながら遊んでいました。

──『Re・ACT』になってノベル部分だけでなく、格闘ゲームとしても評価されることになったわけですね。そして次がなんとアーケード版という。

なりた:アーケード版『MELTY BLOOD Act Cadenza』(以下『Act Cadenza』)は2005年リリースになります。この辺り矢継ぎ早ですよね。アーケード版についてはエコールさんに先見の明があったというか……(笑)。こちらが最初の同人版を作ろうって決めて発表をした数日後にエコールさんから「アーケード版を作りましょう!」っていう連絡が来たんですよ。とは言ってもその時はとてもアーケード版を出すなんて考えられなかったので「一旦、同人版を出すまで待ってください」って返事をしたんです。出した後も「拡張版(『Re・ACT』)を出すまで待ってください」と言って逃げ続けていたんですが、その後で捕まってしまいました(笑)

──じゃぁ“せっかく”だからアーケード版を作るか、と(笑)

なりた:それまでは「作れたらいいな」くらいだったんですけどね(笑)。でも、アーケード版の開発をきっかけに商業的な流れを意識し始めまして、会社としてもちゃんとそっちの方向に行くのもいいかなって思い、エコールさんと組んで開発をしていきました。

──実際にアーケード版を開発してみてどうでしたか?

なりた:いやー……この時期が一番荒れていたというか、同人サークルとしてのいい加減な体質を残しながら大企業であるセガさんとお仕事していた状況だったので、相当非常識な開発体制で迷惑かけてたろうと思っています。今は大分丸まりましたよね、うちも(笑)。確か、鴨音はこのアーケード版から開発に参加していたと記憶しています。



鴨音:そうですね。アーケード版『Act Cadenza』でデバッグ参加しています。「アーケード版を出すんでちょっとプレイしてみてくれない?」って感じで誘われて、何回か呼ばれてって感じでした。参加といっても根っこからガッツリという訳ではなくて、遊んでみて「ここ変ですよ」っていう指摘をしたりっていう、ライトな感じでの参加でしたね。

──ちなみに鴨音さんは開発チームとの接点っていうのはどこで出来たんでしょうか?

鴨音:まだ同人でしか出てなかった『MELTY BLOOD』のプレイヤーで上手くて有名ってなると、すごく限られてくるんですよ。で、自分がそこそこ上手かったこともあって、開発側のほうでツテを辿って自分のところに声が掛かったのかなと思います。

──そしてアーケード版『Act Cadenza』はかなりのヒットを記録して所謂“メルブラ勢”が増えましたよね。そして今度はアーケード版がPS2へ移植になり、家庭用へも進出しました。

なりた:アーケードで出す以上は家庭用もっていう前提で考えていましたので。ただ、引き続きエコールさんと組んでの開発は大変でしたね。僕らもPS2の開発なんてしたことがなかったので、一からの勉強になりました。ここまでの流れでもWindows環境からアーケードのNAOMI基板、そしてPS2っていうすごく狭い部分に落とし込まないといけないって点では非常に苦労しました。その後、『Act Cadenza』の最終バージョンをPC版でリリースしましたが、これはユーザーさんからPC版が欲しいっていう要望が多かったことで実現したものです。

──PCから始まってアーケードから家庭用と、次々に進出していき、元々のユーザー層でもあるPC版へのフォローも忘れないっていうのが素晴らしいです。そして2008年にはアーケードで2作目となる『MELTY BLOOD Actress Again』(以下『Actress Again』)がリリースになりましたね。

なりた:続編は出せればいいかな、くらいでは考えてはいたんですが、それをアーケード版でって綺麗に考えていたわけではないんですよ。ただ、ユーザーさんも多くいたので、続編も作れるかなとは思っていました。とは言え、TYPE-MOONさんのスケジュール次第みたいなところもありましたので、何年置きに作ろうっていう計画的なものは一切なかったですね。



──ストーリー部分と監修がTYPE-MOONさんになりますもんね。

鴨音:ええ。あと、シナリオの奈須きのこさんはゲームにこだわりがある方なんです。開発中も実際にプレイして細かく修正点なんかを挙げてくださるんですよ。例えば、このボイスの確率はフルムーンスタイル限定でさらにレアにして欲しいとか、CPUの動きに差を持たせて、もっと性格を感じさせるようにして欲しいとか。

例えマスターアップ前の末期でも、そんな神の声に導かれて気合で開発していた思い出があります(笑)

──シリーズ的にはこの『Actress Again』が最後になりますよね。

鴨音:そうですね。スタイルセレクトとガードブレイクが付いたのも『Actress Again』からです。

なりた:『Actress Again』はスタイルセレクトが全てというか、これがもう大変で当時は開発チームに死人が出るんじゃないか……なんて思いましたね(笑)。スタイルセレクトを作ろうって言い出したのは誰だって感じで。

鴨音:僕ではないですよ(笑)

なりた:で、『Actress Again』も追加要素を入れてPS2に移植したんですが、『Act Cadenza』の時と比べたら、今となっては何も記憶にないくらい順調に進みましたね。更にそのPS2版のバージョンでゲーセンでも対戦がしたいという要望があり、アーケードで『MELTY BLOOD Actress Again Current Code』(以下『Actress Again Current Code』)としてリリースしました。

これが現状の最新版で、これの移植版が2012年リリースの『カーニバル・ファンタズム』Blu-ray3巻の特典として付けたPC版『Actress Again Current Code』、そして2014年から「ALL.Net P-ras MULTI」で稼動している『MELTY BLOOD Actress Again Current Code APM』(以下『Actress Again Current Code APM』)になります。

鴨音:いろいろ移植や逆移植をしてきましたが、その度に毎回キャラが追加になったりしていて、更にキャラが増えればシナリオも増えて、格闘部分のバランス調整もしますので、実は開発側としてはあまり移植って感じでもないんですよ。



──こうしてシリーズの歴史を重ね、企画が上がってからもう15年が経っているんですよね。

なりた:そうですね。長かったですねー……。

鴨音:『MELTY BLOOD』って、格闘ゲームとしてのバランスが悪いところから始まってはいますが、当初からプレイヤーは多かったと思うんです。で、アーケードで『Act Cadenza』がリリースされた時は、それまでゲーセンに来なかった人も来ていてムーブメントになっているなっていうのを感じましたし。

当時の自分は同人ゲーマー寄りのアーケードゲーマーだったんですが、「こんなにメルブラ勢いたんだ」って思った程です。あと『MELTY BLOOD』が他の格闘ゲームとちょっと違うところは、格闘ゲーマーではないけど『MELTY BLOOD』がやりたくてプレイし始めて、それでずっとプレイしているって方が多いところです。『Act Cadenza』はバージョンアップを繰り返して長くゲーセンで稼動していましたけど、その間もメルブラ勢がずっと遊んでいてくれていましたからね。

──確かに『MELTY BLOOD』って他の格闘ゲームから流れてきたっていうユーザー層ではなかったように感じます。

鴨音:ただ『Act Cadenza』の頃は原作の『月姫』が好きだった方も多かったんですが、今現役で『Actress Again Current Code APM』をプレイしている方たちって『月姫』を知らない方が結構いるんですよ。年代も20代の方が多くて、キャラゲーとして入ってくるのではなく、純粋にゲームが好きで遊んで頂いている方が増えたなって実感していますね。

次ページ:国内外から寄せられた2つの要望

《風のイオナ》
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