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【台北ゲームショウ2016】モンストとのコラボも好調、台湾ナンバーワンを独走する『神魔之塔』の軌跡

台北ゲームショウ2016の会場の約1/3、320コマという超巨大ブースを構えている香港を本社とするMadhead社。同社は『神魔之塔』(Tower of Saviors)というパズルRPGで台湾市場のトップをひた走ります。創業者でCEOのTerry Tsang氏にお話を伺いました。

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台北ゲームショウ2016の会場の約1/3、320コマという超巨大ブースを構えている香港を本社とするMadhead社。同社は『神魔之塔』(Tower of Saviors)というパズルRPGで台湾市場のトップをひた走ります。創業者でCEOのTerry Tsang氏にお話を伺いました。



Madheadは2008年の設立。Terry氏は大学で建築学を学んだ後、金融機関に勤務。その後、エンジニアの弟と二人で同社を立ち上げました。しかし当初は一般的なソフトウェアの開発を行っていてゲームではなかったと言います。「昔から日本のゲームを遊んでいて、ゲームで日本人には勝てるはずもないからゲームをやるつもりはなかった」と言います。しかし運営受託から入り、ゲーム開発にも広げていくことになります。

大ヒットとなった『神魔之塔』ですがそこに辿り着くまでは平坦ではなく、弟が指揮し多数のゲームを作り、その数、100本以上だとか。当初はフェイスブック向けにアプリを出し、次にモバイルに。そうして辿り着いたのが『神魔之塔』です。現在までに世界1700万ダウンロード。台湾だけで1000万ダウンロードを超えています。台湾の人口は2300万人あまりですから、スマホ人口の二人に一人は遊んでいるような計算になります。





一見、日本で大ヒットした『パズドラ』の類似ゲームのように見えますが、単なる類似品であればここまでの浸透は難しいでしょう。Terry氏は「 (1)ゲーム性」「 (2)マーケティングの成功」「 (3)ギルド要素」の3点を成功要因に挙げました。ゲーム性では、一般的なスリーマッチではなく、ツーマッチ(2つ揃えれば消える)を採用。これによって簡単に遊べ、連鎖が続く爽快感をより楽しめるものとなりました。そしてマーケティングでは100本作った経験を活かしているといい、大手企業とのコラボ(『モンスターストライク』や『Crush of Kings』など著名作品と)や香港で人気のアヒルB.Duckやディズニーとの連携など話題作りに取り組んでいるそうです。

そしてTerry氏が最大の要因としたのはギルド要素です。台湾や東南アジアでは友だちと一緒にゲームを遊ぶという側面が強く、ギルドは非常に相性の良い要素です。既に4万以上のギルドが作られているといいます。リアルな繋がりも持っているケースが多く、オフ会なども頻繁に行われているそうです。強力なギルドでも最大75名までという制限があることから、傘下に多数のギルドを持つギルドも存在するとか。Terry氏も各地を周り、ギルドマスターに会いに行くのが楽しみだとか。

現在、『モンスターストライク』(怪物彈珠)の台湾版とのコラボを実施中。お互いのゲームにキャラクターが相互に登場中です。台北ゲームショウの会場でもステージイベントが行われ、公式生主がプレイを披露していました。コラボによって『モンスターストライク』も順位を上げているようです。







今後の展開について聞いたところ「既に多くのユーザーに遊んでもらっているので、その人達が長く遊べるようにしたい」との回答でした。ゲーム以外にも展開していくアプリも多いですが、その点については「できれば素敵ですが、社員もそれほど多いわけでもないので・・・」ということでした(とはいえ、香港に170人、台湾に20人ほどのスタッフを抱える)。グッズなどは制作しているものの、あくまでもファンサービスの一環で、それを販売してビジネスにするという発想ではないようです。

残念ながら『神魔之塔』は膨大なローカライズが想定されるため、日本展開は予定されていませんが、次回作『時空之門』(Chronos Gate)については既に予定があるとのこと。後編では次回作について掘り下げていきます。
《土本学》
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