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【DEVELOPER'S TALK】ボルテージとZUNTATAがタッグを組んだ!スマホの新機軸ノベルゲームを支えたサウンド開発の裏側

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【DEVELOPER'S TALK】ボルテージとZUNTATAがタッグを組んだ!スマホの新機軸ノベルゲームを支えたサウンド開発の裏側
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女性向け恋愛ドラマアプリが主力のボルテージから、新たに一般向けを狙ったサスペンス系のノベルゲームが展開中です。第一弾『新 生存率0%! 地下鉄からの脱出』は200万ダウンロードの大ヒットを記録。第二弾『ゴシップライター 消えたアイドルを救え』では、サウンド制作にタイトーのサウンドチーム「ZUNTATA」を迎え、表現力がさらにアップしました。この下支えを担当したのがCRI・ミドルウェアのミドルウェア製品群「CRIWARE」です。開発の裏側について伺いました。

■参加者
<ボルテージ>
玉井謙介 執行役員サスペンスシステム開発・ネイティブシステム開発。システムまわりを中心にマネジメントを担当。

加藤慶太 執行役員サスペンスBusiness Unit長。本作でプロデューサー兼ディレクターを担当。

<タイトー>
石川勝久 デジタルコンテンツ事業本部 ON!AIR事業部 サウンドチーム。チームのマネジメントに加えて、SEの制作とミドルウェアのオーサリングを担当。

土屋昇平 デジタルコンテンツ事業本部 ON!AIR事業部 サウンドチーム。BGMを担当。

■ストーリーの没入感を大切にしたノベルゲーム

ボルテージのサスペンスアプリ第二弾『ゴシップライター 消えたアイドルを救え』


―――はじめに『ゴシップライター』の概要について教えてもらえますか?

玉井:ジャンルとしてはネイティブアプリのノベルゲームになりますね。主な舞台は芸能界とその周辺で、現在公開されているのは、事件を追う記者が主人公のルートと、事件の被害者にあたるアイドルのルートです。ビジネスモデルはF2P(基本プレイ無料のアイテム課金ゲーム)で、一日に進められるボリュームが決まっていて、追加でストーリーを読み進める場合は課金していただく、という形になっています。

―――ゲームシステムがユニークですよね。

玉井:はい、そこはこだわったところです。ゲームはストーリーを集中して読み進める「(1)ストーリーパート」、キャラクター視点で情報を集めていく「(2)会話パート」、集めたキーワード正解を選ぶ「(3)結果パート」に分かれていて、これを繰り返しながら進めていきます。

こだわりのゲームシステムがゲームへの没入感を高めている


―――どういった背景で「サスペンスアプリ」を手がけられることに?

加藤:もともと弊社は女性向けコンテンツで10年以上の実績がありますが、それだけに留まらず、より広いお客様に楽しんでいただきたいという想いがありました。そこでストーリーテリングの活かし方を考えたとき、サスペンスというキーワードが出てきたんです。そうした経緯から第一弾の『地下鉄からの脱出』に取り組みました。おかげさまで良い感触が得られたので、本作からがっつりとネイティブアプリにシフトさせて、本作に取り組んだという流れです。

■企画段階からZUNTATAと協力

―――ビジュアルだけでなく、サウンドにもこだわられました。

加藤:これまで弊社ではウェブアプリを中心に開発してきましたが、ネイティブアプリなので、しっかりサウンド演出に力を入れたいと考えていました。特にサスペンスものなので、サウンドは重要ですしね。そこで企画書が完成する前から、「こんなことをやりたいんですけど、スケジュール空いてますでしょうか?」とZUNTATAさんに相談させていただいたんです。だいたい去年の年末くらいですかね。そこからゲームの開発途中でも、段階的にお見せしてフィードバックをいただくなど、がっつり組んで作らせていただきました。

石川:ZUNTATAでは最近、タイトーの内製タイトル以外に、外部のお客様とのお取引が増えているんですよ。スマホゲームの案件も非常に増えています。ただ、大抵は効果音やBGMだけを素材として作って、納品して終了という事が多いんです。それが本作についてはサウンドの総合的なディレクションで、企画に密接に絡むような部分から組んで欲しいという依頼でしたので、これは楽しそうだと。もともと、そういった作り方は我々が長年やってきたことですからね。『ゴシップライター』自体が新機軸のノベルゲームということもあって、たいへん楽しいお仕事になりました。

―――サウンドの方向性については、どのような指示がありましたか?

加藤:基本的にはお任せでした。実はキービジュアルやイメージイラストが上がってきたころ、それをテーマに一曲作っていただいたんです。それが非常に良かったので、そこでゲームの方向性が確定しました。最初からこちらが考えていた方向性通りの曲を作っていただいた感じですね。それもあってブレなく、最後まで作り続けられました。

―――BGMとSEはどれくらい入っていますか?

土屋:現状だと16~17曲くらいです。今後のアップデートで変わると思いますが。

石川:SEはだいたい100種類くらいだと思います。最初はもっと少ない予定でしたが、後半に盛り上がるストーリーなので、僕の方からどんどん提案していきました。音が付いているノベルゲームはよくありますが、BGMがメインで、SEまでリッチなゲームはなかなかありませんよね。本作は場面数も多いし、いろんなシチュエーションがあるので、SEとしてもやりがいがありました。ただ、それだけに難しいところもあって・・・。

―――そこ、詳しく聞きたいです。

石川:実はやろうと思えばSEはいくらでも作れるし、入れられるんですよ。ただ、あくまでノベルゲームなので、SEがうるさくて読むのに邪魔になったら本末転倒です。そこでシーンごとのメリハリをつけることに苦心しました。アドベンチャーゲームに最後までガッツリと係わった経験は、これまでそれほど多くなかったので、試行錯誤をくりかえしました。容量的にもスマホゲームということで、コンソールゲームより潤沢ではないので、SEの種類も厳選して、鳴らし方を重要視しました。

土屋:BGM側でもそこは気にしています。どんなゲームでも場面ごとのテンポ感ってありますよね。たとえばセーブファイルを選ぶ場面で、2分くらいでループする曲を作っても、全部聞いてもらえません。ノベルゲームなので、通常のスマホゲームよりはじっくり遊んでもらえるかもしれないけれど、コンシューマと違ってすぐに止められるものなので、シーンごとの平均プレイ秒数みたいなものを出してもらって、参考にしました。

■CRIWARE採用の決め手はREACT(リアクト)機能を使いたかったから

―――では、そんなサウンド演出を実現したミドルウェアに話を移していきます。ボルテージ社では、CRIWAREの採用は本作が初めてですよね。

玉井:ゲーム業界の交流会でCRI・ミドルウェアの方とお知り合いになったのと、本作の立ち上げがちょうど重なったんですよね。すごく画期的なミドルウェアばかりで、もっと表現の幅が広がるだろうなという思いはありましたが、一方でミドルウェアを使って、いくら売り上げがアップするのかという話もあり・・・

―――良く聞く話です。

加藤:年末から企画書を作りはじめて、ZUNTATAさんとの打ち合わせも進めて、アプリの開発に着手したのが今年の4月ごろでした。その頃に、一度CRI・ミドルウェアの方に社内でセミナーをしていただきました。それで、やはりどうしても使ってみたいということで、CRIWAREの採用を決めました。

石川:弊社としてもサウンドミドルウェアの「CRI ADX2(以下、ADX2)」は以前から慣れ親しんでいました。そのため素材だけでなく全体的なサウンドデザインもという話であれば、ミドルウェアを採用した方が確実に短期間でクオリティの高いものが作れるという確信がありました。そのため「使わせていただけると嬉しいんですが・・・」的なお話はしましたね。

―――ムービー再生ミドルウェア「CRI Sofdec2(以下、Sofdec2)」はどういった場面で使われましたか?

加藤:各章のオープニングムービーと、台詞演出の場面で使用しています。

―――ADX2では複数音の同時再生用にカスタマイズしたコーデック「HCA」を採用されたと伺いましたが、圧縮率設定はどのようにされましたか?

石川:BGMは中圧縮モード、SEは高圧縮モードを採用しました。実は最初はそれぞれ、低圧縮モードと中圧縮モードを採用する予定でしたが、圧縮率を高めても音質にそれほど違いが感じられなかったんですよ。そのため容量を優先しました。おかげでBGMとSEをあわせて20MBちょっとですみました。

―――BGMが十数曲入っていると伺ったわりには、容量が少なめで効率的ですね。ではADX2の機能面で多用された点はなんでしょうか?

石川:もともとノベルゲームなので、インタラクティブサウンドを直感的に設定できる「AISAC(アイザック)」などは今回使用していません。一方で多用したのが「REACT機能」です。あるカテゴリのサウンドを再生中に、別のカテゴリにあるサウンドの再生が行われると、前者の音量を自動的に下げられるという機能で、これによってBGMとSEが同時に鳴る時の音量調節が簡単にできました。実際、このREACT機能が使いたいがために、ADX2を使用したかったようなモノです。

―――街の雑踏のSEにBGMが被さって流れているシーンで、重要なSEが再生されると、残りの音量が下がるなど、演出面で効果的に使われていましたね。

石川:そうですね。SEやBGMなどのサウンドのカテゴリごとに、まとめて音量を上げ下げするだけなら簡単でした。しかし場面によってダッキング効果を使い分けようとすると、REACT機能がなければ難しかったですね。他にプロジェクトの後半でSEの種類を増やしたいが、容量的に厳しいといった状況で、すでにある素材を組み合わせて新しいSEを創り出す必要がありました。そういった作業もADX2だとDAWに近い操作で手軽にできたのが便利でしたね。

■ぜひヘッドフォンをつけて、音を聞きながら遊んでみてほしい

―――ありがとうございました。では、最後にユーザー向けと開発者向けのそれぞれで、一言ずついただけますでしょうか?

加藤:ノベルゲームということで、人を選ぶところがあるかもしれませんし、爽快感や派手さなどはありませんが、隙間時間でストーリーの面白さを楽しめる作りになっていると思いますので、ぜひ一度遊んで見てもらえればと思います。それこそ、ニュースサイトやSNSをチェックするような気軽さで、興味本位でもかまいませんので、触ってもらえればと嬉しいですね。業界向けには、スマホでできることがどんどん拡大していますが、一番大事なのはお客様に何を楽しんでもらうかなので、軸となる部分はぶらさないようにすることが大事だと思います。また、すでに一人二人で作れる規模ではなくなってきているので、CRIWAREのようなミドルウェアの導入も含めて、いかに快適な開発環境を整備するかが重要ではないでしょうか。

玉井:弊社はこれまで女性向けの恋愛ドラマアプリを中心に開発しており、ストーリーの見せ方について、さまざまなノウハウを蓄積してきました。そのため男性の方にはなかなか遊んでいただく機会がありませんでしたが、今回はサスペンスということで、より間口が広いものになっていますので、ぜひ手にとってもらえればと思います。また業界向けには、CRIWAREの導入をはじめ、新しい分野にもどんどん取り組んでいきます。ぜひ新しいモノ好きであったり、チャレンジ精神旺盛な方とお仕事ができればと思いますので、よろしくお願いします。

土屋:『ゴシップライター』については、これまで自分が関わってきたゲームの中でも、5本の指に入るくらい力の入った曲がたくさん入っていますので、サウンドを鳴らせる環境になったら、聴いていただければ嬉しいです。開発者の方に言うのもアレですが、たぶんスマホ向けのサウンド制作を行われている方も多いと思うんですよね。スマホ向けとか、コンソール向けとか、そういうのではなくて、結局は同じコンピューターゲームですから。創り手側が気合いを入れてチャレンジして、クオリティを上げていけば、デバイス側の人々もそれに呼応して動いてくれると思いますので、とにかく良い音を創っていきましょう。それがいろんなモノを切り開く唯一のパワーになると思います。

石川:今回はボルテージさんに企画段階から絡ませていただいたおかげで、非常にゲーム内容と親和性の高いサウンドが作れたと思います。ぜひヘッドフォンをつけて、音を聞きながら遊んでみてください。開発者の方にお願いしたいことは、ゲームにはサウンドが必要だということをぜひ忘れないでほしいということです。これまでのモバイルゲームだとサウンドが鳴らないゲームも多かったので、サウンドの必要性に気が付かず最後になって慌てて発注、実装するなんて話も良く聞きます。しかし、それではクオリティにも限界があると思うんです。最初から「ゲームで音は鳴るもの、鳴らすもの」と考えて開発を進めていただければ、ゲームとサウンドの良い関係が築いていけるのではないでしょうか。

―――ありがとうございました。



株式会社CRI・ミドルウェア
http://www.cri-mw.co.jp/

●記事に登場するミドルウェア「CRIWARE」についてのお問い合せ
http://www.cri-mw.co.jp/inquiry/
TEL: 03-6418-7081

●「CRIWARE」の採用タイトル一覧
http://www.cri-mw.co.jp/example/

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《小野憲史》

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