CMGEは、中国で大手の一角を占めるモバイルゲームパブリッシャー。調査会社の調べによれば2013年~2014年Q1の中国市場でのシェアは約18%。三国志など中国の文化に根ざしたものや、西洋のファンタジーの世界観など幅広いiOS/Android向けゲームで支持を集めています。プレスカンファレンスは今後の同社の事業展開を明らかにするものでしたが、大きく掲げられたのがIPの強化でした。
最初に紹介されたのは東映アニメーションとの業務提携。提携に基づき、CMGEは「ワンピース」と「一休さん」に基づくゲームを中国で展開していきます。「ワンピース」のゲームは既に幾つかスマートフォンでもリリースされていますが、登壇した東映アニメーションの現地法人の代表は、海賊版への対応をCMGEと協働して行えることへの期待感を示しました。「一休さん」のゲームは国内でも存在しておらず、どんなゲームになるのか想像も付かないですね。
続いてはグリー。こちらは集英社との共同プロジェクトである『NARUTO 忍マスターズ』の世界展開で、中国でのライセンスをCMGEに供与します。登壇したグリーの堀氏は「世界展開をする上で、中国は非常に大きな問題だった。CMGEという素晴らしいパートナーを得て、必ず成功すると確信している」とコメントしました。
そしてコーエーテクモ。WindowsやAndroidで配信中の『大航海時代5』の中国国内でのライセンスをCMGEに供与します。言わずと知れた、人気シリーズの最新作です。登壇した日本の担当者は「信頼できるパートナーであるCMGEさんと一緒にやるので、素晴らしいものになると確信している」と話していました。
最後はSNKプレイモアです。日本では余り想像できませんが、中国での『キング・オブ・ファイターズ』の人気は凄まじく、なぜかChina Joyの会場でも、とあるブースの正面にある巨大スクリーンで対戦が行われていました(会社名は失念...)。
SNKプレイモアとの業務提携では『キング・オブ・ファイターズ'97』『サムライ ショウダウンII』『METAL SLUG 2』の3つのタイトルのライセンスをCMGEが取得。これらのタイトルのHDバージョンをCMGEで開発します。さらに『サムライ・ショウダウン』のカードゲームも開発中だとのこと。これらは早速、8月からユーザーテストが行われるとのこと。会場ではビデオメッセージでSNKプレイモアの外山公一社長がコメントを寄せていました。
CMGEは戦国時代のモバイルゲーム市場を戦う次の武器としてIPを最重要視し、中国でもブランドとなっている日本のIPに目をつけた模様。一方で、新規IPの創出にも力を入れるとのことで米国人プロデューサーの下で開発される『SWORD OF SOULS』は『League of Legends』のコンポーザーが参加し、マルチコンテンツ展開が想定されるなど、より一層、開発に力を入れる方針のようです。
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