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【TGS 2012】ソーシャルの開発文化を取り込んで、さらなる成長を・・・CESA鵜之澤会長 基調講演(2)

ゲームビジネス その他

【TGS 2012】ソーシャルの開発文化を取り込んで、さらなる成長を・・・CESA鵜之澤会長 基調講演(2)
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東京ゲームショウ2012基調講演「日本ゲーム産業に今、必要なコト〜ゲームビジネス新時代の展望」後半パートでは、新たに「日経エンタテインメント!」編集委員の品田英雄氏が加わり、鵜之澤伸CESA会長とのトークセッションが行われました。セッションは事前に募集された質問を品田氏が読み上げ、鵜之澤氏が回答するスタイルで進みました。

はじめに「海外市場での存在感が以前より低下しているという報道を良く耳にするが?」という質問に対して、鵜之澤氏は「日本のクリエイターや経営者が背伸びをして、海外に売れる物を作ろうとして、失敗した。少なくとも自分たちの会社はそうだった」と一刀両断。自ら「腹をくくった」として、海外市場におもねるのではなく、自分たちがおもしろいと思えるものを世界に出していく方が健全だとコメントしました。

「海外ディベロッパーやマーケッターに押し切られて、腑に落ちないままプロジェクトを進めた結果、失敗した。一方でマリオやポケモンは世界中で売れている。ローカライズは丁寧にされているが、別に海外にこびているわけではない。それで世界に通用するなら、そちらの方がいいのではないか」(鵜之澤氏)

また「ゲーム業界もまた『ガラパゴス化』していると言われる中、カードバトル系ソーシャルゲームが海外でも受け入れられつつあるが」という質問には「売上については不明だが、ランキングの上位に食い込んでおり、少なくともユーザーに受け入れられている」と回答。GREE、DeNAが海外展開に力を入れており、自分たちも協力しながら新しいビジネスチャンスを育てていきたいと意欲を見せました。

これに対して品田氏も「音楽CDの売上は配信分も含めて、97年のピーク時から3-4割減っているが、著作権使用料は微増。一曲当たりの単価は下がっているはずなので、聴衆層が拡大していると推測できる」と補足しました。また日本のコンテンツが海外で受け入れた例として、歌手の由紀さおりさんと、ピンク・マルティーニとのコラボレーション『1969』が昨年、海外で高く評価されたことを紹介しました。

続いて「将来に備えて学生がやっておくべきこと」という質問には「強いて上げるなら英会話」と回答。国境がないゲームビジネスの世界で、日本人が伝えたいメッセージを的確に伝えていくためにも、英会話を含めたコミュニケーション能力を磨く重要性について語りました。また前半パートの講演内容を受けて「日本のゲーム業界が元気でない」というイメージが広がるデメリットとして「優秀な人材が不足すること」と回答。日本の産業が世界で一番存在感を示せるのはコンテンツだとして、国内外に正しい姿をアピールしていく必要があるとしました。

このほか「ソーシャルゲームの拡大が注目されるが、ゲーム専用機の将来については?」という質問に対しては、「パッケージ市場は縮小しているが、それ以外のビジネスモデルも取り込める。コントローラをはじめ、ゲームを楽しむにはゲーム専用機が一番むいている」と回答。ソーシャル市場の拡大で各社ともに組織変更が進んでおり、これまで家庭用で作ってきた開発者がソーシャルを手がける例が増えているが、今後はソーシャルのノウハウが家庭用に生かせる時代もくることを期待したいと補足しました。

また「ゲーム産業は成熟が進んでおり、息苦しさを感じている若い世代も多いのでは」という質問には、「自分は50代半ばで、デジタルネイティブの嗜好が本質的なところで分かっていない。若い世代にどんどん下から突き上げてもらいたい」とコメント。ソーシャルゲームでは毎日のアップデートが重要なのに、いちいち稟議書を書いて上司の判子をもらっている時代じゃないとして、若い人にどんどん任せていきたい。ただし、老舗企業にはゲームをおもしろくするノウハウがたくさんあるので、新旧の智恵をうまく生かせる組織にしていきたいと話しました。

最後に品田氏が「50代半ばになって、こんなに世の中が変わると思わなかった」と話をふると、鵜之澤氏も「まったくそう。でも、おもしろいよね」と返答。昔はアーケードゲームも家庭用ゲームも変化が激しい業界だと言われたはずだが、それが最近では徐々に速度がにぶってきていた。これがソーシャルゲームの企業と交わることで、もう一度昔のスピード感が取り戻せたのが嬉しい。こうした力を得て、さらに発展できると思っていると締めくくりました。

01 日経エンタテインメントの品田英雄氏が聞き手を務めた

02 前半の講演に続いて登壇した鵜之澤伸氏

03 テンポ良い掛け合いでトークイベントが展開した

04 海外展開については「腹が据わった」と力強いコメント


《小野憲史》

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