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異議なし!映画「逆転裁判」DVD&Blu-rayが充実の収録内容で発売 ― 巧 舟インタビューも掲載

映画「逆転裁判」のDVD&Blu-rayが8月22日に発売される。ひと足お先に実物を手に取る機会があったので紹介していきたい。

ゲームビジネス 開発
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カプコンの人気法廷バトルアドベンチャーゲーム『逆転裁判』シリーズ、今年で10周年と言う節目を迎え、様々な展開を見せている。映画「逆転裁判」はシリーズ第1作『逆転裁判 蘇る逆転』を基に、実写映画化した作品だ。今年2月11日に公開され、そのDVD&Blu-ray版が8月22日にいよいよ発売される。

喜ばしい裏切り。映画「逆転裁判」を劇場でみた印象はこのような感じであった。原作を遊んだ人に向けての忠実な再現には素直に喜び、想定外の演出にはこれから起こるであろう出来事に緊張するスリリングさがあった。そして、10時間はあろうゲームの物語を「DL6号事件」に向けてぎゅっと圧縮し、見所ある映画に仕立てたのはさすが三池崇史監督だと思っている。まずは映画「逆転裁判」のストーリーからおさらいしよう。





■映画「逆転裁判」ストーリー
20XX年、凶悪犯罪の増加に対応して、政府は新たな司法システム『序審裁判』を導入した。「序審裁判」とは、弁護士と検事の直接対決で、わずか3日で判決を下す制度である。

新米弁護士・成歩堂龍一(成宮寛貴)の良き理解者であり優秀な上司・綾里千尋(檀れい)が、事務所で何者かに殺害された。逮捕されたのは千尋の妹で、霊媒師の卵・綾里真宵(桐谷美玲)。成歩堂は真宵の無実を信じ、弁護を引き受ける。対するは、冷徹な天才検事と評判の幼なじみの御剣怜侍(斎藤工)。二人は多くの証言、証拠をもとに激しい法廷バトルを繰り広げる。

その裁判の後、御剣が殺人容疑で逮捕!との知らせが。成歩堂は自ら御剣の弁護を名乗り出る。御剣を起訴したのは彼の師匠である40年間無敗を誇る伝説の検事・
狩魔豪(石橋凌)。審理を重ねていくうちに、15年前、御剣の父・御剣信(平岳大)弁護士が裁判所の証拠品倉庫で射殺された「DL6号事件」という事件が深く関係していることが浮き彫りになっていく・・・

成歩堂と御剣、真宵の運命は!?そして事件に隠された真実とは!?





物語は原作通り「DL6号」事件に向けて収束していく。人気ゲームの実写化ということだが、ナルホドくんはじめ御剣やヤハリの再現度がすごい。一見ちょっとコスプレに見えなくもないのだが、ナルホドくんのおっちょこちょいでアタフタする性格も演技でよく表現されていて不思議と違和感がなくなってくる。成歩堂、御剣、矢張の小学生時代のエピソードもモチロン子役によって実写化されており、その完成度や演技も注目してほしい。





ひょうたん湖では、トノサマンの巨大バルーンが登場するので必見!BGMもトノサマンのテーマを映画用にアレンジされていて、原作をやったことがある人ならばオォッと思わず声をあげてしまいそうになる場面だ。BGMはトノサマン以外にもゲーム中からいくつか採用されていて、映画用にアレンジされているので探してみよう。





ほかにもゲーム中のギャグがちりばめられているし、アイテムの金属探知機やボート小屋のロケーションも再現度が大変に高い。ここまで本気だとゲーム第4話「逆転、そしてサヨナラ」の緊張感がものすごいことになっており、シリアスな雰囲気のなか真実に向かっていく灰根高太郎のエピソードはこの作品一番の見所となっている。もちろんサユリさんも証人として登場するので、どんなシーンに仕上がっているかぜひ見て欲しい。





法廷は厳かな雰囲気で、ゲーム中では観られなかった傍聴席まできちんと作られている。証拠を提示するシーンになると天井から近未来的な装置が降りてきて、これは映画オリジナル。「くらえ!」のかけごえで証拠品が映し出されたスクリーンを突きつけるとどうなるかも見所だ。





発売されるDVD&Blu-rayは2枚組で、本編以外にも映画「逆転裁判」を楽しむ要素が超ボリュームで収録されている。一足お先に実物を手に取る機会があったので、紹介していく。


■巧舟氏と三池崇史氏によるオーディオ・コメンタリー
本編ディスクでは、ゲーム『逆転裁判』シリーズ監督の巧舟氏と今回メガホンをとった三池崇史監督によるオーディオ・コメンタリーが収録されている。

映画冒頭の戦争さながらの演出に、「あれっ、逆転裁判の映画を見に来たんだよね!?」と驚いた人もいるかもしれないが、しょっぱなから三池監督により細かい部分まで言及されていて同席している巧氏も観ている自分もおぉっといった感じだ。劇場でどよめきがおこったタイホくんの役割についても、出てくるたびに明かされていてニヤリポイントである。

畑違いとはいえゲーム業界と映画業界で監督を務める者同士、お互いへの質問も活発に行われている。そこでは巧氏によるゲームならではの脚本作りに話は及び、ゲーム『逆転裁判』の裏話も聞けるのでファンにとっては嬉しいところだ。原作ファンにとってはオリジナル要素への理解に難しい部分もあるのかもしれないが、打ち合わせ時にシリーズの1から3までを遊んだ三池監督による解説は、“映画に落としこむために、こうなったのだ”という腑に落ちるものも多く、こちらもぜひ注目していただきたい。

■全日程の撮影を日めくり感覚で見られる特典ディスク
特典ディスクではメイキング映像、ロッテルダム国際映画祭や女性限定の絶叫試写会を含むイベント映像集、20分にわたる巧舟氏への撮りおろしインタビュー、特報・予告編集、ゲーム『逆転裁判』シリーズのプロモーション映像集が収録されている。

ゲーム『逆転裁判』シリーズのプロモーション映像は、『逆転裁判』シリーズはもちろん『逆転検事』、さらには『レイトン教授vs逆転裁判』が収録されているので驚いた。シリーズの歴史を追いながら5.1chサラウンドで映像を見ていると、またプレイしてみようかなという気分になってしまう。

「メイキング・オブ逆転裁判」は、オファーを受けた時の心境を「無理、難しいというのが率直の感覚でした」と発言した三池監督のシーンから始まる。各キャストへのインタビュー、三池組と呼ばれる撮影現場の様子、こだわりの衣装・美術、350カットもあるCGIの制作過程と、知りたいことすべてが収録されているという期待を裏切らない構成。ラストには撮影の全日程をダイジェスト形式で追っていくのでお楽しみに。

上映前から髪型や衣装の再現度が話題となった本作だが、ナルホドくんの印象的なブルーのスーツは再現するためにパリまで生地を探しにいったという。三池監督は衣装について「そのうちしっくりして自分の知らなかった自分の姿が見えてくると、それはもうコスプレではなくてその人がキャラクターになってくる」と真摯な態度でコメントしている。





■巧舟氏「もし、続編があるのなら」
20分にわたる巧舟氏へのインタビューでも、「ゲームならではの表現が実写になるとどうなるか」という驚きや不安があったというところから始まる。その戸惑いはすぐに払拭され、三池監督がメガホンをとると聞いた時から「おまかせすればきっと新しい、僕の想像のつかない、映像としておもしろいものを作ってくれると思っていた」そうだ。

映画のなかで自身が登場したシーンについてのマル秘エピソードも語られた。

“撮影が6月だったので夏の装いで見学に行ったらその場で出演することになって、僕も嫌いなほうじゃないのでお願いしますと言ったんですけど、まわりを見たらみなさん冬の装いをされていて。僕は原作者なんですけど、ちょっと緊張もしており頭もトンでて「今、何月のシーンでしたっけ?」と傍聴席で隣の人に聞いたら「クリスマスです」って言われてしまって。すいませんって手を挙げて衣装を借りて長袖を着たんですけど、よーく映画をチェックすると半袖のカットが1カット紛れ込んでいます”

インタビュー最後、もし続編があるとしたらという質問では「完全に観客側の意見ですが、今回のように原作に忠実に沿う形ではなくオリジナルのお話しが見たい。さらに見たことのない世界で、ナルホドくんがこれまでのシリーズ以上に冷や汗をかかされたり、変なものを尋問するといったものを見てみたいですね」と語った。


また、今回「逆転裁判」DVD&Blu-rayの発売を記念して、『逆転裁判』シリーズ生みの親であるカプコンの巧 舟氏にインタビューを行ったのでお届けする。




―――三池監督と行ったオーディオ・コメンタリーはいかがでしたか?
巧 舟(以下、巧):ぼくとしては、言うまでもなく初めての経験だったので、スタジオに入ったときは緊張しました。でも、三池監督が気さくにお話ししてくださったので、終わってみればとても楽しい、あっという間の時間でした。三池監督のお話は、気がつくと映画本編から離れて、かなり自由に、どこまでも広がっていくので、ぼくとしては『たまには映画の話もしないと!』と、軌道修正を試みてみたり、アタマの中は大忙しでした。とにかく、『クリエイター』としての監督のお話はとても面白くて、勉強になりました。映画監督を目ざす方にも“タメになる”お話だったのではないかと思います。最終的にはお話が盛り上がっているうちに、気がついたらスタッフロールが終了していて、ふたりとも、すっかり“シメ”のアイサツを忘れてしまったという‥‥あまり聞いたコトのないコメンタリーになっているのではないかと思います。





―――映画化によって映画的表現をゲームに取り入れてみたいなと思ったポイントや、映画表現の素晴らしさを感じたことはありましたか
巧:今回、映画になった《逆転裁判》を観て印象的だったのは、やはり『実際の“人”が演じる』ことで生まれる、ある種の強烈なリアリティでした。ゲームのシナリオが“演じられる”ことによって、人間ドラマとしての重みが生まれる‥‥というのは、かなりインパクトがありました。

また、映画の中で、オウムの『サユリ』さんを尋問するシーンが再現されているのですが、ゲームでは単純な“笑いどころ”だったのが、本物のオウムが証言台(の止まり木)に立つことで、なんか“笑い”を超えた異様なムードが生まれるのを観て、『これが映画なんだな』と感銘を受けました。

ゲームにおける『映画的表現』については‥‥それを取り入れた作品もすっかり当たり前になって、クオリティはますます上がっていますが、だからこそ個人的には“ゲーム”にしかできない新しい表現を探りたいな‥‥と思ったりします。

―――もし次回作があったらオリジナルを・・・と特典ディスクで仰ってましたが、御剣が主役の映画もいつか見てみたいです
巧:いいですね。セッカクだから、成歩堂編と御剣編で映画を2本同時に作って、互いのストーリーがクロスオーバーする‥‥みたいな趣向の作品を観てみたいです。





―――今回の映画で主要キャラクターは見事実写化されましたが、狩魔冥やゴドー検事などが実写化されたらどんな風になるか想像(妄想)しましたか
巧:これは、宝塚歌劇団で舞台化するときにもいろいろ考えたのですが‥‥特に狩魔冥とゴドーさんに関しては、実は“ゲームならではのウソ”がなければ成立しない見せ方をしていますよね。『法廷中のあらゆる人物の顔面を的確にとらえるムチ』とか、『どこからともなく無限に(17杯まで?)滑ってくるコーヒー』など‥‥これらは、《映画》というメディアに対する《ゲーム》というメディアからの挑戦状なのかもしれません。ちがうかもしれません。

―――今回は映画化でしたが、もしアニメ化のオファーがきたら
巧:勇気ある企画だなあと、まず感心してしまいそうです‥‥。でも、もし実現するのなら、アニメでしかできない法廷の見せ方やテンポを追求した、挑戦的な作品を観てみたいです。でも、このシリーズは、(狙っているワケではありませんが)なんとなく“直球”は放らないイメージがあるので、もっと予想外なメディアと出会ってほしい気もします。





―――巧さんにとって『逆転裁判』とは?
巧:第1作を作ったのは10年前になりますが、企画を作って、はじめて脚本・監督を担当したぼくとしては、それまでの人生で貯め込んできた“面白いと思うモノ”を凝縮した、自分自身の《結晶》みたいなイメージがあります。この業界の作り手として、『好きなものを好きなように作れる』というチャンスに巡り会えるのはなかなかないことで、その中で、才能と情熱を兼ね備えたスタッフ達に出会えたというのはさらに希有なことで、さらにそうやって作ったものが、こんなに長い間、みなさんに受け入れてもらえる確率となると‥‥これはもう、奇跡に近いと思います。ということで、ぼくにとって《逆転裁判》は、『イチバン身近に目撃した奇跡』ということになりますね。

―――楽しみにしている「逆転」ファンに向けてメッセージを
巧:三池監督が、今回ゲームとは別の《逆転裁判》の世界を作りあげる上で、シリーズをすべて遊び、ご自身で分析、解釈をしてくださったのを、最初の打合せのときにうかがって、感銘を受けました。そして、できあがった映画は、三池監督の個性に裏打ちされた、新しい魅力を持った《逆転裁判》でした。こうして、違う個性の作り手が、違う解釈の世界を展開することで、シリーズは広がっていくのかな‥‥と感慨深く思ったりもします。

今回、プロジェクトが始まり、長い時間をかけて“作品”として結実するプロセスを見てきて思うのは、すべては『めぐり合わせ』なのだな、ということです。シリーズが始まって10年の節目に、こういう新しいカタチの作品が生まれて、みなさんといっしょに観ることができるコトになるとは‥‥10年前には想像すらしていませんでした。どうか、楽しんでいただけることを願っています!

―――ありがとうございました!





映画「逆転裁判」は好評発売中。価格はDVD版が5,040円(税込)、Blu-ray版が6,090円(税込)です。

(C)2012 CAPCOM/「逆転裁判」製作委員会
《きゃんこ》
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