海外大手のゲームショップGameStopのプレジデントであるTony Bartel氏はウィチタ州立大学での講演で中古市場は必要不可欠であるとの見解を明らかにしています。
「我々のトレードモデルがあれば、解いたゲームをGameStopに持ってきてお金にして新しいゲームを買うことができます。我々は年間100億ドル(約8134億円)の市場に10億ドルのお金をもたらしているのです」
氏はゲームを売ったお金が次の新品ゲームの購入資金になると指摘。このお金の動きにより、現在の新品ゲームの60ドル(約4900円)という相場が支えられているといいます。
「あなたはゲームが60ドルであるということで不満を言うでしょうが、ゲーム産業は実際のところこの価格を保ててありがたいのです。そうできる理由は消費者がゲームを買ってくださるからですが、それもGameStopにもっていけば20ドル(約1600円)帰ってくるという見込みがあるからです。これがなければ、ゲーム産業全体の売上が下がると我々は考えています」
米国では連邦第9巡回区控訴裁判所が「消費者がソフトを売却する権利をソフトメーカーが制限しうる」との判断を下しています。
Timothy Vernor 氏がCADソフトをオークションサイトに出品したところ、ソフトメーカーが待ったをかけたというもので、当初Vernor 氏の行為は問題ないと判断されたものの、一転してソフトメーカー側に有利な判断が下されました。これは中古ゲーム売買だけでなく図書館での貸し出しなどにも影響しうるといわれています。
Bartel氏は講演で上記の判断にも触れ、「静観する」「(ソフトメーカー側は)中古販売の利益を理解するだろう」とコメントしています。
中古販売は現在のゲーム業界にとって必要不可欠であるというのが氏の主張。
日本でも中古販売は一大勢力となっており、事態の推移が注目されます。
関連リンク
編集部おすすめの記事
ゲームビジネス アクセスランキング
-
BNGI、2015年4月1日より社名を変更し「バンダイナムコエンターテインメント」に
-
プレイステーションVSセガサターン 「次世代ゲーム機戦争」がゲーム産業を加速させた(2)
-
バンダイナムコの本社が移転 ― 品川の未来研究所から、東京都港区へ
-
タカラトミーがグループ会社4社を統合〜ユージン、ハートランド、すばる堂、ユーメイト
-
KPIを意識しないで作った『パズドラ』成功の要因とは? ガンホーNIGHT!!レポート(上)
-
スマフォゲームは「カジュアルゲーム」から「ミッドコアゲーム」へーGREE Korea担当者インタビュー
-
任天堂ミュージアムに行ってきました!
-
株式会社そらゆめが倒産―『ひぐらしうみねこカードバトル』の開発、クラウドファンディングサイトを運営
-
発覚!元任天堂広報H氏2度目の転職
-
閉店になった洋ゲー専門店「ゲームハリウッド」、海外ゲームソフトは「未来百貨」で販売継続