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（画像引用元：文化庁）

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パリの有名チョコレート専門店「ラトゥリエ・ド・ボネール」に、小動爽太（松本潤）がやってきました。

製菓学校出身ですがチョコレート専門店で働いた経験もなく、フランス語も話せません。それでも爽太は「ボネール」を訪ね、働かせてくれ、と懇願します。

彼をパリまで連れてきたのは、一歳年上の高橋紗絵子（石原さとみ）への恋心でした。

爽太は高校時代からずっと紗絵子に片思いをしています。無類のチョコレート好き、特に「ボネール」のチョコレートが大好きな彼女を振り向かせたい一心で、爽太は「ボネール」の扉を叩きました。

店員の冷たい態度にもめげず、爽太が厨房を覗くとチョコレートのテンパリング（温度調整作業）をしている職人がいました。

あまり上手くない…と思ったところで、日本語が聞こえました。爽太に声をかけたのは、日本語が話せるオリヴィエ・トレルイエ（溝端淳平）でした。

爽太はオリヴィエにテンパリングのことを指摘、オリヴィエはそれを年配の職人に告げました。すると、職人が爽太にやってみろ、と言います。

緊張の面持ちでボウルのチョコレートを混ぜる爽太。そうするうち、爽太は紗絵子のことを妄想し始めます。やがてチョコレートは美しい艶を放ち始め…。

それから6年後の2013年秋――。朝の身支度をしていた紗絵子は、テレビのワイドショーが告げた「ボネール」という言葉に反応します。

番組は、単身パリに渡り「ボネール」で修行した爽太を紹介していました。

6年でチョコレート職人、ショコラティエになった爽太は、来月に帰国し東京に自分の店を持つといいます。それを見た紗絵子は、呆然とします。

帰国した爽太は「チョコレート王子」として一躍注目を集めます。間もなくオープンする店は、父親の誠（竹中直人）が営んでいた洋菓子店を改装したものです。

取材や開店準備に追われるなか、紗絵子が店に現れました。6年ぶりの再会に爽太の胸は高鳴りますが、あくまでクールに振る舞いました。

自宅に戻った爽太はオリヴィエにそのことを報告。オリヴィエは紗絵子から来たことが進歩だと喜びます。

そのオリヴィエは、爽太、妹のまつり（有村架純）、誠とともに暮らし、スタッフの井上薫子（水川あさみ）とも打ち解けていました。

そんな折、爽太は紗絵子に呼び出されました。告白でもされるのか、と期待する爽太に紗絵子は、結婚することになったと告げます。

同じ頃、爽太が載った雑誌をショコラティエの六道誠之助（佐藤隆太）が見ていました。側にはモデルの加藤えれな（水原希子）がいました。

やがて、爽太の店「ショコラ・ヴィ」が開店の日を迎え…。

念願のチョコレート専門店「ショコラ・ヴィ」をオープンさせた爽太は、初日から賑わう店内を見回し幸せな気分に浸っていました。

やがてそこに祝いの花かごを持った紗絵子がやってきます。紗絵子の来店に爽太はテンションが上がり、一方の紗絵子は華やかなチョコレートやスイーツの数々に目を輝かせます。

異常に盛り上がるふたりに薫子（水川あさみ）はあきれてしまいます。

そんな頃、テレビで「リクドー」のショコラティエの六道が紹介されます。

まつりが見ていると爽太がやってきました。まつりは慌てますが、爽太は気にしていないようでした。

そこへ紗絵子が現れました。「リクドー」からの帰りだと言い購入してきたチョコレートを見せびらかします。

さらに、六道が男前だったと褒めちぎり、本物に出会ってしまったかも、と絶賛。爽太は打ちのめされます。

1カ月ほど経ったある日、「ショコラ・ヴィ」に「リクドー」の従業員の関谷が訪ねてきます。関谷は六道の誕生日パーティーの招待券を手にしていました。

後日、爽太は薫子、オリヴィエとともにパーティーにやってきます。初対面の六道は以前から爽太のことが気になっていたと親しげに声をかけます。

そこにはモデルのえれなもいて、爽太は話すうちに、えれなも自分と同じ片想い中であることを知り親近感を覚えます。

その日の夜、えれなは自宅に爽太を招き、爽太もそれを受け入れ…。

紗絵子が「ショコラ・ヴィ」に姿を見せなくなって1カ月半、爽太は、紗絵子に会いたい気持ちをショコラ作りにぶつけていました。

その頃、「ショコラ・ヴィ」に海外ロケから戻ったえれながやってきます。爽太に会いたくて空港から直行したというえれなは、爽太にまとわりつきます。

恋人同士のようにいちゃつくふたりを、薫子が冷たい目で見ていました。さらにもうひとり、ふたりを凝視する人物がいました。紗絵子でした。

爽太は内心激しく動揺しながらも、平静を装いえれなを帰らせます。すると、紗絵子がえれなのことを聞いてきました。えれなと自分の関係を気にしているのかと思うと、爽太は主導権を握った気分になります。

その夜、オリヴィエが帰宅すると、まつりが出かけるところでした。彼氏に会いに行くのか、と聞くオリヴィエに、友達の彼氏と付き合っている自分は最低だがそれでも会いたいのだ、と言いまつりは出ていきます。

別の日、相変わらず紗絵子のことばかり考えている爽太に薫子は、男性受けを意識したり自己演出しているのが明白な紗絵子をいつまで好きでいるのか、と毒づきます。

すると爽太は、その頑張っているなと思えるところが可愛いのだと答え、薫子を閉口させます。

数日後、爽太は紗絵子から買い物に付き合ってほしい、と頼まれます。「付き合って」という言葉に妄想は膨らみますが、爽太はそれを断ってしまいます。

爽太は、紗絵子と約束した買い物デートのことを考えすぎて疲れ切っていました。そんな折、「ショコラ・ヴィ」に「リクドー」の関谷がやってきます。

爽太が聞くと、薫子を食事に誘いに来たといいます。爽太は誘いを受けるよう促しますが、薫子は断ってしまいます。

よく知らない人と食事には行けないと言う薫子。爽太は、関谷の上司である六道にメールで関谷の人柄を尋ねてみます。爽太に気がある六道は、爽太が関谷に興味を持ったのかと疑います。

同じ頃、オリヴィエは対面したまつりにキスしたことを謝罪。さらに、まつりが誰と付き合おうとも自分はまつりが好きだと告白します。

別の日、爽太と薫子は、「リクドー」が出店するチョコレートフェアにやってきます。爽太は薫子と関谷を引き合わせたかったのですが、関谷はそこに来ていませんでした。

そんな爽太を見つけた六道は、爽太を連れ出すと、自分のことをどう思うか、と迫ります。

デート当日。いつも以上におしゃれでかわいい紗絵子にテンションが上がりっぱなしの爽太は、買い物中も幸せな気分でした。

ところが、紗絵子が異常に至近距離で接してくることに激しく動揺、やがて、そこまで動揺する自分が悲しくなってしまいます。

その後、紗絵子に褒められたり自宅に誘われたりもしますが気は滅入る一方で、ついにはえれなの部屋のドアを叩いてしまいます。

爽太は、紗絵子の誕生日が近づくにつれ、紗絵子と過ごす記念日を妄想し、薫子に呆れられます。

一方、紗絵子は夫の吉岡に不満を抱えていました。仕事を理由に自分の都合ですべてを決めてしまう夫に納得がいきませんでした。

そんな折、紗絵子が「ショコラ・ヴィ」にやって来ます。紗絵子は日持ちのするショコラや洋菓子を大量に購入します。

さらに、自分のバースデーケーキを注文すると帰っていきます。いつもとは違う決意を秘めたような表情に爽太は胸騒ぎを覚えます。

別の日、爽太は薫子とオリヴィエにケーキのデザイン画を見せます。それは蝶のモチーフが飾られたかわいくもシックなケーキでした。

蝶には爽太の紗絵子への歪んだ愛情が表現されていて、それを聞いた薫子は苦笑しますが、爽太は真剣でした。

「ショコラ・ヴィ」で飲み会が開かれることになり、薫子は日程を紗絵子の誕生日に決めました。

紗絵子にケーキを渡したあとひとりでいるのは辛いのでは、との配慮からで、オリヴィエ、まつりも参加することになりました。

ちょうどその時、爽太はえれなと電話中で、何気なく側を通った薫子に会話が聞こえてしまいます。そこからふたりの関係を察知した薫子は言葉を失います。

紗絵子の誕生日当日。爽太は紗絵子の来店を心待ちにしますが、紗絵子は現れません。やがて閉店間際、やって来たのは吉岡でした。動揺を隠しつつケーキを渡した爽太は…。

爽太はえれなの部屋に駆け込みますが、そこに人の気配はありませんでした。えれなに何かあったのでは、と不安になりますが、えれなは思わぬところに身を潜めていました。

安堵した爽太にえれなは、倉科への告白の一部始終を再現して聞かせ、恋は終わった、と言い放ちます。

倉科に妻子がいることがわかったからだといいます。それを聞いた爽太は、自分はなぜ人妻である紗絵子を思い続けているのだろうか、と自問します。

その頃、自宅にひとりきりの紗絵子は、爽太が作ったバースデーケーキを食べていました。その姿は、頭には包帯、目には眼帯という痛々しいものでした。

心細い紗絵子は爽太からの連絡を期待しますが、メールさえ届いていませんでした。

翌日、「ショコラ・ヴィ」に戻った爽太にオリヴィエとまつりが声をかけますが、爽太にいつもの覇気はありませんでした。

しかし爽太は薫子に会うと、前日の発言を謝罪。自分は薫子が好きだから、好きな人の口から人の悪口を聞きたくなかったんだ、と説明しました。「好き」という言葉が薫子に突き刺さります。

その後、爽太は薫子、オリヴィエ、まつりに向き合うと、失恋することにした、と宣言します。

自分は本当に紗絵子が好きだが、どうやっても手に入らないから、今度のバレンタインデーに思いの丈をぶちまけて、ちゃんと振られて恋を終わりにするといいます。

薫子らはあっけに取られますが、爽太は吹っ切れたような表情で…。

バレンタインの季節が近づき、「ショコラ・ヴィ」は一層賑わい、爽太らは多忙を極めていました。特に爽太は、紗絵子に贈るショコラを同時に準備していたため睡眠時間も激減していました。

それでも、このバレンタインに紗絵子に最後の告白をして振られ、長い片想いを終わらせようと決めた爽太は気合いをみなぎらせます。

えれなとの関係を修正させたい気持ちも爽太を後押ししていました。

そんな折、紗絵子が「ショコラ・ヴィ」にやってきます。混雑する店内から厨房の爽太を見つめますが、爽太は気づきません。紗絵子は薫子から商品を受け取ると帰っていきます。

その日の夜、オリヴィエは、携帯電話を見ていたまつりの表情が曇ったのを見逃しませんでした。まつりは、元カレの部屋に残っている私物を取りに行くことになったと明かします。

その様子に疑念を感じたオリヴィエは、自分も一緒に行くと主張します。

同じ頃、紗絵子は吉岡とペットショップにいました。猫が飼いたいと言う紗絵子に当初は反対していたものの、吉岡は猫を買ってやります。紗絵子は吉岡に笑顔を向けます。

バレンタインデー前日。ついに爽太は紗絵子に贈るショコラを完成させました。この日、爽太は紗絵子を呼び出して不意打ちで告白をする計画でした。

自分が計画の主導権を握っていることで爽太は冷静を保っていました。しかし突然、「ショコラ・ヴィ」に現れた紗絵子を見ると…。

爽太は、紗絵子が自分とキスしたことが信じられず、その理由をあれこれ想像するもわからずに困惑します。

一方、自宅に戻った紗絵子は、爽太から贈られた美しいショコラを眺めていました。やがて、爽太へメールを打ち始めますが、途中ですべてを削除してしまいます。

別の日、爽太から相談を受けたえれなは、ホワイトデーまでには紗絵子からリアクションがあるのでは、と励ましました。

バレンタインデーが終わり、「ショコラ・ヴィ」は平穏を取り戻します。薫子やオリヴィエは平和な日々を喜びますが、爽太は余裕があると紗絵子のことを考えてしまうため疲労を募らせます。

そんな爽太を心配するえれなに、爽太はホワイトデーの夜の予定を聞きます。ホワイトデーまでに紗絵子から返事がもらえなければ、えれなと新しい関係を始めようと、爽太は心に決めていました。

ホワイトデー当日、「ショコラ・ヴィ」の営業が終わっても紗絵子は現れませんでした。オリヴィエはこれからまつりとデートだと言い、爽太もえれなと来ないかと誘います。

えれなを「彼女」と呼ぶオリヴィエに、爽太はこれから彼女になるのだ、と指摘。そんな爽太に薫子は、本当にそれでいいのか、と確認しますが、爽太は、「うん」と答えます。

その直後、爽太が閉店の準備をしに外へ出ると、通りに紗絵子が立っていました。大きなトランクとカバンを抱えた紗絵子に爽太は…。

爽太は、「ショコラ・ヴィ」の2階に暮らし始めた紗絵子と恋人同士のような甘い時間を過ごしていました。ふたりの関係に不快感を持つ薫子は、イライラを募らせます。

爽太から連絡が途絶えたえれなは、連絡が来ない理由がわからず傷ついていました。

そんな朝、薫子が店の前を掃除していると、えれなが立っていました。自分が出演するファッションショーの招待状を爽太に渡したいというえれなに、薫子は爽太の現状を話してしまいます。

きつい口調で、えれなさえも非難するように話す薫子に、言いにくいことを教えてくれてありがとう、とえれなは頭を下げます。

店に戻った薫子は、正しいことをしたと自分を納得させようとしますが内心では落ち込みます。オリヴィエは、自分が正しいと思うのならそれでいいのでは、と声をかけます。

その頃、爽太は、紗絵子からのリクエストで新作の構想を練り始めます。一方、紗絵子は掃除や洗濯を手伝いますが、健気に働く姿が薫子は気に入らず、まつりに文句を言います。

そんな日の夜、爽太が試作品のイラストを描いていると、紗絵子の携帯電話が鳴ります。爽太は着信が紗絵子の夫・吉岡だと確認、バスルームにいる紗絵子に声をかけました。

紗絵子は着信を見ると顔を曇らせますが、すぐにいつもの顔に戻り爽太に甘えてきます。爽太は、これまで家出の理由を説明しようとしない紗絵子の態度に困惑し…。

爽太は、紗絵子のリクエストに応えるべくチョコバーの試作を重ねますが、どうしてもうまくいきません。

紗絵子は、深夜まで創作に励む爽太を心配しますが、爽太は取り繕うように自信を見せます。

そんなところへ、えれなが現れます。久しぶりの再会に爽太は言葉が出ませんが、えれなは話はすぐに済むといいます。

爽太があれこれ想像するうち、えれなは爽太のことが好きだと告白。さらに、自分のことが好きなら見に来てほしい、とファッションショーのチケットを手渡すと「ショコラ･ヴィ」を後にします。

潔く思いを伝えるえれなを前に、立ち尽くすしかなかった爽太。その様子を紗絵子が見ていました。

その頃、薫子は紗絵子に言われ、関谷を食事に誘うメールを送りました。プライベートな相談に乗ってもらううち、薫子と紗絵子は意気投合。一緒に買い物に出かけるようにもなります。

一方の爽太は相変わらず創作に苦戦していました。紗絵子を思うとショコラ作りのインスピレーションがわき上がっていた頃の気持ちを取り戻そうとしますが、出口を見いだせないでいました。

そんなとき、紗絵子が帰ってきます。紗絵子は爽太に声をかけ、バックヤードへ行こうとしますが、突然、倒れ込んでしまいます。

紗絵子を病院へ運んだ爽太は、医師から貧血を起こしたようだと告げられました。目を覚ました紗絵子を心配そうに見つめる爽太。紗絵子は、爽太が思いもよらない事実を告げました。