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（画像引用元：文化庁）

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1993年夏、11歳の田所美波（松嶋友貴奈）はフェリーに乗って香川県・小豆島にやってきました。

幼い頃に児童養護施設に預けられた美波は、里親となった兼松久美子（粟田麗）、裕一（布川敏和）夫婦と暮らすために来たのでした。しかし久美子の父・英治（左とん平）は美波と暮らすことに反対します。

美波が通い始めた島の小さな小学校には、海司と陸のほかに陽子（山谷花純）、勝（下山葵）、千絵（朝日梨帆）がいました。美波はみんなから歓迎されます。

陸が東京出身だと知った美波は、そのことに興味を持ちます。美波は自分を施設に預けたままの母親が東京にいると信じており、隙を見て東京に母親を探しに逃げ出すつもりだったのです。

美波をほかの子供たちと同じように外に引っ張り出し、遊ぶ海司。海司は美波が無理に笑っていることに気づいていました。

一方陸はさまざまな場面で戸惑う美波をそっと助けます。陸と東京に行くことを約束した美波は、久美子の財布からお金を盗み、二人で小豆島から高松に向かうフェリーに乗ります。

見つかってしまった美波、海司、陸は島に連れ戻されます。陸は持病の喘息の発作が起こり、その一件以来学校を休んでしまいます。

陽子に責められて落ち込む美波が島を出て行くのでは、と不安になった海司は小豆島のいいところを知ってもらおうと島を案内してまわります。一方、兼松家に児童相談所の職員が現れました…。

児童養護施設に戻される、と誤解した美波は家を飛び出します。英治や裕一だけでなく海司や陸も美波を探すが見つからず、夜になってしまいます。

美波は道に迷っても人に聞けず、電話もかけられず、人に声をかけられても気がつきません…海司にそう指摘され久美子はいてもたってもいられずに美波を探しに行きます。美波は足を滑らせ、崖の下で助けを待っていました。

授業参観でみんなで合唱をやろうと提案した陽子に、陸や千絵は美波が一緒に出来ないと反対します。陸の提案で、歌う代わりに美波は指揮をすることになります。

一方、久美子や裕一は島の人々に美波を理解してもらおうと、手話の勉強会を開くことを思いつきます。みんな、美波のことを思いやってのことでしたが、しかし周囲が気を遣えば遣うほど、美波は傷ついていきました。

美波が合唱の指揮をやめると言い出しました。突然の美波の心変わりに海司や陸は訳がわかりません。

実は手話の勉強会の日に誰も来なかった会場を見て美波はショックを受けていたのです。久美子と裕一は慰めますが、美波はみんな自分と仲良くなりたくないのだ、と思い込みます。

海司の誕生日が近いことを知った美波。みんなはそれぞれ海司にプレゼントを用意していましたが、美波は何をあげていいのかわかりません。

海司が誕生日を楽しみにし、プレゼントに期待していると知った美波は、ますます迷ってしまいます。

美波がいることで勉強の遅れを心配した陸の母・恵美は、美波を高松の聾学校に転校させるよう学校に提案します。久美子や裕一は拒否しますが、そのことを聞いた美波や海司たちは不安になります。

責任を感じた陸は母親を説得しようと必死でした。そんな折、美波が車とぶつかりそうになり、助けようとした海司が怪我をしてしまいます…。

中学二年生になった美波（山下リオ）は自分でも気づかないうちに海司（村上一志）のことを意識し始めていました。

そんな時、同じクラスの敦子（梶原ひかり）から彼女でもないのに美波は海司に頼りすぎだ、と責められます。海司のことが好きな敦子は、告白するつもりだといいます。

敦子に言われたことをきかっけに、美波は海司をより意識するようになります。どうしていいのか戸惑う美波は、海司を避けます。

そんな美波の様子に気づいた陸（井澤勇貴）は複雑な気持ちでした。

家の人が誰もいないとき、美波は熱を出してしまいます。だんだん苦しくなり、不安になった美波は電話をかけます。

話すことの出来ない美波が電話をかけた先は海司の家。美波は海司からもらった笛を必死で受話器に向かって吹きます。

女の子たちの憧れの的・陸と仲のいい美波は嫉妬され、陸と付き合っていると噂されます。千絵（宮澤佐江）は気にすることはない、と慰めますが陽子（剛力彩芽）は美波を避け始めます。

海司は美波の様子が気になり始めていました。

海司がくれた笛を捨ててしまった美波。そのことを知った陸は、これからは自分が美波の耳になる、と言います。しかし美波はただ首を振るばかりでした。

耳が聞こえないばかりに周りに迷惑をかけている、と考える美波を英治（左とん平）は美波から教えてもらったことがたくさんある、とやさしく諭します。

中学三年生になった美波は、島の高校に進学し海司が入る部活のマネージャーをする、と約束していました。そんな時、美波は先生から将来大学に行くつもりなら、高松の聾学校に行くことも考えてみるようにと言われます。

美波は東京にいる陸に相談をします。

美波が進学のことを陸に相談していたことでけんかをしてしまった美波と海司。しかし美波の誕生日をきっかけに二人は仲直りをし、デートに出かけます。

その頃、久美子と裕一、英治はあることで悩んでいました…。

突然美波の前に生みの母親・遥（井上晴美）が現れました。心の準備が出来ていない、と英治は遥を一度帰します。

かつてはあんなに会いたかった母親が現れたのに、どうしていいかわからない美波を海司はあるところに連れて行きます。

遥の提案で、美波は久美子と一緒に上京します。人工内耳の手術を受ければ聞こえるようになるかもしれない、という可能性に賭けて検査をするためでした。

海司の声が聞こえるようになるかもしれない…美波の心の中はそのことでいっぱいでした。しかし、久美子は美波に東京であることを確かめようとしていました。

耳の治療のために1年間、島を離れて海司と離れて東京に住むことにするのか…美波は迷っていました。海司の声が聞こえるようになりたい、という願いと海司と離れたくないという想い。

その様子を見た海司は…。

亡くなった先輩への責任から真由美と健太と一緒に一生を過ごすと決めていた海司。しかしその思いは複雑で…。

果たして美波と海司の15年間の恋の結末は？