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ある日、学校の目標として、いじめゼロを掲げる野田校長（榎木孝明）のアイデアで、生徒たちから悩みや不安を訴えてもらうための目安箱が各教室に設置されます。一方、3年A組では、誰も名乗りを上げない学級委員に、亜矢子が立候補します。

生徒たちは面白がり、満場一致で任命されました。学級委員になった亜矢子は、放課後、小泉と一緒に目安箱の中を確認すると、ふざけたイタズラ書きの中から、1枚だけ無記名で“たすけて”と書かれた紙が見つかります。

それは、いじめられている誰かのSOSに思われました。しかし、厄介事を引き受けたくない小泉は亜矢子に「学級委員なんだから、責任持って何とかするんだ！」と、無理やり押し付けます。

亜矢子は早速一人で調査を開始しました。生徒に直接聞いて回ったり、保護者全員に「いじめがあるかもしれない」という内容の手紙を送りつけ、驚いた保護者たちが学校に乗り込んできたりと、大騒ぎになってしまいます。

そんな中、亜矢子は、クラスメイトの山下愛（水野絵梨奈）が仲間に買い物を押し付けられているところを見かけ、いじめに遭ってるのは愛ではないかと尋ねます。しかし、愛は自分は“いじめられている”のではなく、“いじられてあげている”だけだと笑い飛ばします。

愛の言う意味がまったく理解できない亜矢子。そんな矢先、愛が階段の上から転げ落ち、大けがを負ってしまうのでした。

休み時間、亜矢子は、正光（菅田将暉）たちが、空き教室で騒いでいるのを見かけ「なんで勝手に使ってんの？」と聞きます。すると、理（野村周平）は「俺らにはその権利がある」と言いました。

まったく意味がわからない亜矢子。しかし、小泉は、正光たちを注意するどころかかばう始末です。そんな正光たちだけを特別扱いする小泉の態度に亜矢子は疑問を抱きました。

そんな中、何者かがインターネット上で裏サイトを運営し、国木田高校の生徒や教師を格付けし学校全体がスクールカーストと言う階級制度に支配されている事をはじめて知る亜矢子。

生徒たちはみんな、1軍・2軍・3軍にランク付けされ、1軍は学校で好き勝手に振る舞う権利を持ち、2軍は1軍の顔色ばかりをうかがい、3軍はいつ1軍のいじめの標的にされるか怯えています。

ランキングは日々、生徒たちの間に流れる微妙な空気で入れ替わる為、生徒たちはお互いの順位を常に気にしていました。翌日、2軍だった三枝（西井幸人）が突然3軍と認定されてしまいます。

すると、昨日まで三枝と親友だった2軍の大竹（上遠野太洸）は、正光の「お前さその髪型なんとかしたら？」の言葉で空気を読み、クラス全員の前で三枝の髪を切ってしまうのです。

亜矢子が、国木田高校に編入して1ヶ月たちました。亜矢子には4人の友達が出来ました。

2軍の里奈、愛、三枝、大竹（上遠野太洸）の5人はクラスの空気も1軍の事なども気にせず教室で楽しく騒ぐようになっていました。そんな亜矢子たちが気に入らない1軍の正光、理、蓮（高杉真宙）は「楽しんでいられるのも今の内だけどな」と亜矢子を敵視します。

ある日、小テストを受けていた亜矢子は、社会科教師の猿渡（東根作寿英）からカンニングをしたと一方的に決めつけられてしまいました。実は、猿渡は亜矢子を目障りに思う正光たち1軍生徒にカンニングの濡れ衣を着せるように脅されていたのでした。

猿渡はかつて生徒にも人気があり、やる気のある良い教師でしたが、2年になった頃から何故か変わってしまったのだといいます。そんな中、猿渡が通勤中のバスの中で痴漢の容疑をかけられるという事件が起こります。

猿渡は否定しますが誰にも聞き入れてもらえず、あっと言う間に学校中に知れ渡ってしまいました。亜矢子のクラスでは「同じ空気吸いたくない！」「帰れ、帰れ！」とコールし始める生徒たち。

追い詰められた猿渡は「なんで、どいつもこいつも俺をそんな目でみるんだ！」と教室の窓から飛び降りてしまったのです！そんな光景を目の当たりにした亜矢子の体が突然ガタガタ震え出しました。

文化祭が間近に迫りクラスごとに催し物を行うことになりました。3年A組ではまずリーダーを決める話し合いが始まります。梨花子（宮﨑香蓮）が1軍生徒を代表して立候補しリーダーを任されました。

そして、3Aの催し物はお化け屋敷に決定します。1軍の梨花子が仕切ることで2軍3軍の生徒も従い、3Aは文化祭に向けて準備は順調に進んでいるかのように見えました。

しかし、作業をまったくしない梨花子や1軍生徒に対して、2軍3軍の不満は高まります。

そしてついに亜矢子が、梨花子に「なんで1軍っていつもエラそうにしてんの？なんか楽してるように見えるんだよね」と不満をぶつけると、梨花子は「楽なんかしてねえよ！ババア！」と激怒し、机の上にあったカッターを握り自分の制服を切り刻みました！

そして「もうどうでもいい」と教室を出て行ってしまいます。そんな梨花子を見ていた正光たち1軍生徒も「俺ら降りるから」と次々に出て行きます。

3Aの文化祭の準備は振り出しに戻り、残された2軍と3軍で進めることになりました。結城（藤原令子）がお化け屋敷の代わりに合唱を提案し、自分がリーダーになると名乗りを上げます。

しかし、結城はクラスメイトの意見を聞き入れず他の生徒はやる気を喪失します。3Aはどんどんバラバラになってしまいます。

そんな中、小泉に驚くべき情報が入りました。梨花子がキャバクラで働いているというのです。

小泉がキャバクラへ向かうと、派手な身なりの梨花子が接客していました。梨花子は「もう学校はやめるよ」と店のナンバーワンになって上機嫌です。

そんな梨花子の前に突然キャバクラ嬢になった亜矢子が現れます。

国木田高校の女子駅伝部は全国大会出場が有力視され、駅伝部に所属する美月（新川優愛）と、萌はエースとして期待されていました。しかも、美月は全国大会出場を果たせば大学へのスポーツ推薦も決まることになっていました。

そんな中、萌が美月とお揃いで作った大切なチャームを、亜矢子が踏みそうになったことが元で萌がケガをしてしまいます。萌は県予選を欠場し、代わりに2軍生徒の衛藤（森川葵）が出場することになりました。

そして、県予選当日。第一走者の美月がトップを取り、国木田高校は独走でアンカーの衛藤にタスキが渡ります。

誰もが勝利を確信したその時、ゴール地点に現れたのは別の高校の選手でした！唖然とする美月たち。実は衛藤は途中で脱水症状を起こしてリタイアしてしまったのです。

衛藤のせいでスポーツ推薦が白紙になってしまった美月の怒りは収まらず「アンタみたいな無能な2軍がいくら頑張ったってムダなのよ！」と、駅伝部の部室で必死に謝る衛藤を何度も殴り続けます。そして、美月に突き飛ばされた衛藤はバランスを失い、ロッカーの下敷きになってしまいました。

悲鳴を聞いた萌がいち早く部室へ行くと、ロッカーの下で動けない衛藤を発見します。しかしそこへ、亜矢子と駅伝部顧問の北島（相葉裕樹）が駆け付け、萌は、亜矢子と北島に見つからないように身を隠してしまいました。

衛藤を助けながら亜矢子は、切れたタスキの横に萌たちが持っていたチャームが落ちているのに気付き、不審に思います。翌日、萌は衛藤にケガをさせたのは自分だとウソの告白をしました。

衛藤も本当のことを言おうとしません。さらに、北島までもが、自分が衛藤に暴力を振るったと言い出してしまいます。

ある朝、登校した亜矢子は、美月の様子がいつもと違うのに気付きます。しかも、他の1軍女子はリーダーだったはずの美月に対して、手のひらを返したような態度をとっていました。

そんな中、国木田高校が、十代の少年少女が起こした犯罪を同世代が陪審員となって裁くティーンコートの実験校に選ばれました。自分の評価を上げたい小泉は、3年A組でティーンコートをやると申し出ます。

小泉が生徒たちにティーンコートについて説明しようとしたとき、美月が突然「私…盗撮されてるんです」と言い出しました。美月によると、盗撮写真は1ヵ月ぐらい前にいきなり送り付けられてきたもので、以来ずっと狙われているらしいのです。

今にも泣きだしそうな美月は「こんな気持ち悪いところ出て行きたい」と小泉に訴えますが、そんな美月を1軍女子は冷たく見つめます。翌日、3Aでティーンコートが開かれました。

亜矢子は、クラス全員が気になっている美月の盗撮問題を議題にするべきだと提案します。すると美月は「犯人はわかってる。優奈（北山詩織）だ」と告発しました。

それに対して、優奈は「言いがかりつけるのやめてよ！」と完全否定します。ついに、美月が原告、優奈が被告となって盗撮に関するティーンコートが始まりました。

美月の弁護人に亜矢子。優奈の弁護人は萌と梨花子（宮﨑香蓮）が務めることになります。判決は、クラス全員の多数決に委ねられる事となりました。

美月は、優奈は自分のことをずっと嫌っているから盗撮をしていたのだと証言しますが、美月の主張に疑問を感じた亜矢子は、美月の弁護人でありながら美月を問い詰めます。

しかし、美月を盗撮したカメラの映像から、優奈が飼っている猫の映像が出てきました。

大学受験を前に、小泉は、野田校長から、生徒たちの私生活に乱れがないかを把握する為に、国木田高校の裏サイトの監視を命じられます。裏サイトには、日頃言いたいことを言えない2軍、3軍の生徒たちが言いたい放題でした。

そんな中、小泉は2軍の衛藤から、ストーカーに付きまとわれて困っているので、「恋人のふりをしてくれませんか？先生の事が好きなんです！」と告白をされます。

学校帰り、仕方なく小泉が衛藤を送って行くと、そんな2人を物陰から盗撮する人影が…翌日、3年A組では裏サイトを見た正光たちが騒いでいました。

裏サイトにはラブホテルの前で腕を組んで歩く小泉と衛藤の姿が写っていて、理に「担任と生徒がこんなことしちゃっていいんだっけ？」とからかわれた小泉は逆上し、いつもとは違う異様な切れ方で怒りを爆発させました。今まで見たことのない小泉の態度に、亜矢子は違和感を覚えます。

それでも、衛藤は小泉に手作りのお弁当を作ってきたりとラブラブモードでした。なんとか、自分を諦めさせようと小泉は「俺が好きなのは馬場だから、もう話しかけないでくれ！」とウソをつきました。

すると衛藤は「私に『死ね』っていうことですか？」と言い残して去ってしまいます。放課後、裏サイトに「今夜、学校で死にます」という自殺をほのめかすメッセージが書き込まれました。

メッセージを見た結城ら2軍生徒たちは、衛藤が書きこんだのではないかと小泉に訴えます。小泉と亜矢子が夜の校舎を見まわると、首を吊ろうとしている衛藤を発見されます！

涙ぐむ衛藤に小泉は、自分が言い過ぎたと謝り、すがりついてきた衛藤を抱きとめました。翌日、小泉と衛藤が抱き合っている動画が“禁断の恋”として裏サイトに公開され、学校中に知れ渡ってしまいました。

さらに、小泉が前任校の女子生徒と抱き合う様子を映した動画も一緒に公開されてしまいました。

野田校長は「今の若者に必要なものは未来を思い描く力です」と、阿佐田教育長（渡哲也）の講演の受け売りで、生徒たちに“10年後の自分への手紙”を書かせることを提案します。さらに、生徒たちに特別カリキュラムを課すと言い出しました。

3年A組の特別カリキュラムは、2泊3日のキャンプに決定しました。小泉がそのことを知らせると、3Aの生徒たちからは不満が続出します。しかし、亜矢子だけは「皆行こうよ。私…行きたい」と主張します。

すると、生徒たちの空気は変わり、修学旅行に行っていない亜矢子のためにキャンプに行こうという雰囲気になります。キャンプ初日、小泉は「このキャンプはサバイバルキャンプ」だと発表されます。

食事はすべて自給自足でまかない、食事が終わるごとに不要だと思う人間を投票で選び、一番多く票が集まった生徒を追放します。追放された生徒は、牢屋のような場所にキャンプ終了まで閉じ込められることになると言うのです。

生徒たちからは盛大なブーイングが起きるが、正光の「いいんじゃね、乗った」の一声で全員の参加が決まってしまいました。初めは嫌々だった生徒たちも、亜矢子が率先して川魚を釣ったり、食事の支度を指示したりとリーダーとしての手腕を発揮すると、次第に亜矢子を中心にまとまっていきます。

しかし、1回目の投票で追放となったのは亜矢子。亜矢子の事が気に入らない正光が、2軍、3軍の生徒を脅して亜矢子を追放させたのです！

亜矢子がいなくなったキャンプは、すっかり元の空気に戻り正光たち1軍が支配します。そんな中、2回目の投票が始まりました。

次に追放が決まったのは、なんと正光でした。

国木田高校の裏サイトで行われていた3年A組生徒の格付けランキングが、全員同じ点数になり、スクールカーストはなくなったかのように思われました。

3Aの雰囲気は明るくなり、生徒たちは「馬場ちゃん来てからクラスの空気変わったよね」と、スクールカーストがなくなったのは、亜矢子のお蔭だとみんなが感謝します。

そんな中、生徒たちの携帯電話に一斉メールで“真実は28番ロッカーの中に”という謎のメッセージが届きました。誰も使っていないはずの28番のロッカーを開けると、亜矢子を告発する怪文書が入っていました。

その内容は、亜矢子が阿佐田の指令を受け、スパイとして国木田高校に編入し、高校生を使って人体実験を行っているというものでした。翌日、“テレビをつけろ”という謎のメッセージが再び生徒たちに届きます。

教室のテレビをつけると、阿佐田がテレビ番組に出演していて、スクールカーストがイジメ問題の原因の一つであり、スクールカーストが崩壊してイジメがなくなりつつあるという事例を語っていました。

亜矢子を信頼するようになっていた生徒たちも、自分たちが実験台にされていたのではないかと、亜矢子を疑い始めます。

正光は、3A全員に「俺ら全員、馬場亜矢子の手の上で転がされてたんだよ」と亜矢子への疑いを煽ります。それでも亜矢子を信じようとする生徒と、亜矢子をスパイと見なす生徒に分かれ、揺れる3A。

正光は、本当のことをはっきりさせるために、“魔女裁判”をやろうと亜矢子を挑発します。「…はじまりは母の一言だった…」亜矢子は生徒たちの前で自分の壮絶な過去を初めて語り始めました。

3年A組では、亜矢子に対する“魔女裁判”が続いていました。正光の追及はさらにエスカレートします。

これまで3Aに起こった事件が記された古いノートを突き付け、事件はすべて亜矢子の自作自演だと責めます。亜矢子は無実を訴え、そのノートは亡くなった亜矢子の母・依子（手塚理美）の日記だと明かしました。

そして「私は…母の日記を現実にするために…この学校に来たの」と、ノートに秘められた真実について語り始めました。亜矢子の悲しい過去の告白を聞いた生徒たちは言葉を失い、亜矢子を信じるべきなのか迷います。

しかし、正光は、阿佐田のスパイとして、自分の正体をずっと隠し、3Aの生徒たちを使った実験に加担していたと、亜矢子を責め続けました。裁判の途中、休憩を入れた正光は、亜矢子を屋上へ呼び出しました。

正光は「俺だけには本当のことを話してよ。もう一人、誰かいるんでしょ？」と、これまでの事件を仕掛けたのは亜矢子ではなく、亜矢子が誰かをかばって黙っていることに気付いていました。

そこへ突然、阿久津（山﨑賢人）が現れ「全部、僕のしたことだ、君は、調子に乗り過ぎたよ」と、正光の喉元にナイフを突き付けて教室へ向かいます。

学校中が大騒ぎになる中、阿久津は3Aに起こった事件はすべて自分の仕業だと告白を始めました。そして、胸の内をすべて語った阿久津は「――終わりだ」と、手に持ったナイフに力を入れ、必死で逃げる正光を追い詰めます。

そして、刺そうとしたその時、正光を庇うように亜矢子が立ちはだかり、阿久津の向けたナイフは亜矢子に突き刺さりました。