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『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』本日11月21日で30周年─リンク旅立ちの裏に“悲劇”あり! シリーズに大きな貢献を果たした立役者

本日11月21日で、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』が30周年を迎えました。このアニバーサリーを祝い、本作の幕開けや特徴などを振り返ってみたいと思います。

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ファミリーコンピュータ(以下、ファミコン)のディスクシステムソフトとして、第1作目がリリースされた『ゼルダの伝説』シリーズ。昭和に誕生し、平成を駆け抜け、この令和でも国内外で高い人気を集めています。

35年の歴史を持つ本シリーズからは、様々なタイトルがリリースされました。もちろん名作も多く、それぞれを根強いファンが今も語り継いでいます。そうした作品群の中でも、シリーズの展開に大きな影響を与えた作品はいくつもあり、シリーズ3作目のスーパーファミコンソフト『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』もそのひとつ。

この『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』が発売されたのは、今からちょうど30年前の1991年11月21日。本日、30周年を迎えました。シリーズの中でもファンの多い本作が、ひとつの転換期を迎えた記念すべき日と言えるでしょう。

今も名作として語り継がれる作品ですが、本作のファンでもプレイした記憶が薄れている方も少なくないはず。また、直近のシリーズ作でハマり、過去作も気になっているものの、手を出す機会を見計らっている人もいることと思います。

そこで本記事では、思い出を呼び起こすきっかけや、プレイ意欲の後押しに繋がるよう、本作の導入部分を振り返ると共に、その特徴に迫りたいと思います。30年を経ても変わらぬ名作の幕開けを、どうぞご覧ください。

なお、本記事の画像は「スーパーファミコン Nintendo Switch Online」のものです。

■名作『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』の幕開けを振り返り!

ファミコンブームで日本中がゲームに熱中し、対抗機種のPCエンジンやメガドライブなどが台頭していた頃、任天堂が満を持して放ったのが、後継機のスーパーファミコンです。ファミコン時代に登場した作品が、スーパーファミコンで新たな発展を遂げる。こうした流れは、『ゼルダの伝説』シリーズもまた同様でした。

30年前の少年少女が期待に胸を膨らませてゲームを立ち上げると、立体的に描かれたトライフォースが組み合わさり、タイトル画面が現れます。こうした演出もスーパーファミコンの底力によるもので、新時代の到来を感じさせてくれました。

早速、ゲームを開始……と言いたいところですが、慌てずに待つのも吉。というのも、ゲーム開始以前にどのような出来事が起きたのか、その内容を教えてくれるデモムービーが始まるからです。

全知全能の力を持つ「トライフォース」を7人の賢者が封じ込めた「封印戦争」が伝説となった頃、司祭アグニムがハイラル国王を葬り、7人の賢者の血を引く娘たちを生贄に捧げて封印を破るべく画策していました。

その魔の手が王女ゼルダにも迫っており、世界を揺るがす危機が目前まで迫っている……といった事情が、ムービーを通して語られます。

この事前情報がなくともゲーム本編だけで物語の展開は分かりますが、ムービーを見た方が事情がより細かく伝わりますし、モチベーションも上がります。当時は、本編に出ない情報がデモムービーで語られることがたびたびあったので、「ゲームを起動したらまず放置し、ムービーを確認」という流れに則った方も多いことと思います。

こうしてモチベーションが上げ、逸る気持ちに駆られてゲームを開始すると、まずはセーブデータの作成から。ちなみに、不要なセーブデータを消すこともできますが、その機能の名前は「KILLモード」。今改めてみると、なかなか物騒なネーミングです。

準備を整えると、いよいよ『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』が始まります。主人公の名前は任意で入力できますが、今回は「リンク」と入力。伯父とふたりで暮らしている彼の元に、ゼルダ姫から助けを求める声が届きます。

突然の声に戸惑いながらリンクが目覚めると、「ちょっと出かけてくる」と言って立ち上がる伯父。ですが、その両手には剣と盾が握られており、ただ事ではない雰囲気を醸し出しています。

伯父の様子が気になり、「カンテラ」を手に追いかけるリンク。すると、再びゼルダ姫の声が届き、城の地下牢に囚われていると教えてくれました。夢ではなく、実際に聞こえた声だったと知り、コントローラを握る手にも力が入ります。

夜更けなので、正門から入ろうとしても門前払い。ですがゼルダ姫の案内に従うと、城内に通じる抜け穴が見つかりました。勇気を出して飛び込むと、スーパーファミコンの拡大・縮小機能を活かした演出と共に、リンクが地下へと落ちていきます。

落ちた先は、すでに城の中。そして、通路の先には……伯父の姿が!

伯父は兵士によって倒され、既に息も絶えかけていました。作中のリンクはともかくプレイヤーとしては、出かける直前にかけられた言葉と、ここでの出会いだけのごくわずかな接点しかない相手です。

リンクと同じようにゼルダ姫の声を受け取った伯父は、単身で城へと向かいました。剣と盾を持って出たことから、危険な任務なのは伯父も分かっていたはず。ふたりで来ていれば、伯父は致命傷を受けなかったかもしれません。

また、家を出る前には「心配する事はない」「家を出るんじゃないぞ」とリンクを気遣い、致命傷を受けた今も「お前だけはまきこみたくなかった…」と告げるなど、優しさを垣間見せる伯父。その想いの深さに、こちらの心も動かされます。

短い関わりでしたが、この伯父の思いやりを介して、プレイヤーとリンクの気持ちがシンクロ。伯父が最後に教えてくれた秘剣は、長い旅と冒険に挑むリンクを大いに助けてくれます。

アグニムに支配された兵士が彷徨う城内は、常に死の危険が付きまといます。ですが、リンクには剣と盾、そして伯父に教わった秘剣があり、恐れることは何もありません。

まだ正気を保っている兵士もいますが、アグニムの影響は絶対的。兵士の身としては、何も出来ない歯痒い状況なのでしょう。

力を貸してくれるものは、この城内に誰もいません。ゼルダ姫を助けるための戦いは一見孤独ですが、伯父とふたりで戦っているんだ──と当時思っていた方も少なくないはず。

手強い兵士も、床から落とせばそれで一巻の終わり。ここでも、拡大・縮小機能を存分に駆使しています。

時には兵士の隙をつき、時には剣でねじ伏せたリンクは、とうとうゼルダ姫が待つ牢の前まで辿り着きました。

強敵を倒して鍵を手に入れ、ようやくゼルダ姫と対面! ……の前に宝箱を開けてしまうのは、ご愛敬。

どうやらゼルダ姫は、リンクが来るのを分かっていたようです。とはいえ、必ずたどり着けるとは限りません。沸き上がる不安と戦いながら待ち続けていたのでしょう。しかも、ゼルダ姫の救出はここからが本番。無事に城の外へと抜け出す必要があります。

リンクの後をついてくるゼルダ姫。可愛らしいドット絵ながらも、可憐な姫を守って戦うリンクの姿が勇ましく感じられます。

城内に精通しているゼルダ姫は、その知識でリンクをサポート。また、隠し通路への道を開く際には、共に力を合わせて飾り棚を動かします。ただ守られるだけの姫ではありません。

ここから先は、暗闇の中を進まなければならず、危険度が更に増します。「カンテラ」で燭台に火を点ければしばらく明るくなるので、視界を確保しつつ前へと進むふたり。ギミックを駆使して状況を打破する──『ゼルダの伝説』でお馴染みの醍醐味は、本作でも最序盤から味わえます。

ですが、灯りをつけた途端に敵の集団とまみえることもあり、決して油断はできません。

敵と戦い、燭台を求め、ブロックを押し、レバーを引き……数々の戦いとギミックを乗り越え、リンクは無事にゼルダ姫を教会まで導くことができました。

教会の神父にゼルダ姫を引き合わせ、これで脱出劇が幕を閉じました。ですが、リンクの旅立ちと戦いはここから。ゼルダ姫から、このハイラルを救うという願いを託されます。

ハイラルを守るというゼルダ姫の願い。そして、姫を救うという伯父の遺志。このふたつの想いと共に、リンクは壮大な冒険へと足を踏み出しました──。

ここまでが、いわゆるプロローグに当たる部分。ゲームプレイ上でも、それほど長い時間はかかりません。ですが、ハイラルの危機というストーリーと、短くも印象深い伯父とのドラマが折り重なり、プレイヤーの気持ちが自然と冒険に向かうよう導いてくれます。

また、ギミックを駆使するチュートリアルを兼ねているのも、見逃せない点です。こうした、ゲーム性とストーリーのバランスも、本作が遂げた進化のひとつ。こうした本作の特の数々も、合わせて紹介させていただきます。



《臥待 弦》
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