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「FF14 新情報発表会」吉田直樹氏へ合同インタビュー!配信されなかった「暁月の終焉」の情報が満載ー「月にも空気はあります!(笑)」

「暁月の終焉」のテーマカラーはプラチナとのこと。

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「FF14 新情報発表会」吉田直樹氏へ合同インタビュー!配信されなかった「暁月の終焉」の情報が満載ー「月にも空気はあります!(笑)」
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2月6日、「ファイナルファンタジーXIV 新情報発表会」にて電撃発表された、最新拡張パッケージ「暁月の終焉(フィナーレ)」。新型コロナウィルスの影響により無観客での開催となりましたが、ライブ配信には歓喜のコメントが途切れなく続き、大盛り上がりとなりました。

本記事では、発表会後に行われたメディア合同インタビューの様子をお届け。

【関連記事】『FF14』待望の拡張パッケージ「暁月の終焉(フィナーレ)」、ついにお披露目!「新情報発表会」内容まとめ


ー発表会の中で「白魔道士」と「占星術師」がピュアヒーラー、「学者」と新ジョブ「賢者」がバリアヒーラーとありましたが、それぞれ差別化はどうなるのでしょうか?

『FF14』プロデューサー兼ディレクター 吉田直樹氏:それぞれの中で極端なバランス差はないようにしています。とはいえ、ペットを使って戦う「学者」と賢具を用いる「賢者」とではプレイ体験 が全く異なるもので、それをお届けするのが僕らのコンセプトです。コンテンツのクリアに対しては、差し障りのないものにしていくつもりです。

ーいわゆる「白占」のピュアヒーラー構成、「学賢」のバリアヒーラー構成となった場合、プレイの感覚に違いは発生しますか?

吉田氏:それはプレイヤースキルによるかなと思います。「最近ヒーラーが暇なんだよね」というお声はあったので、今回の再生編ではダメージ等を調整してバリアを張らないと厳しいようなバランスには意図的にしています。ピュアヒーラーとバリアヒーラと分ける以上、それぞれがいたほうがクリアしやすいようにはしていくつもりです。ただしレイドファインダーを使った際にピュアヒーラーが2人マッチングすると「クリアできないじゃん」となってしまうため、そこはアルゴリズム等を調整して、できる限り揃うようにしていきます。

ーピュアヒーラーとバリアヒーラーは、ロールが明確に分かれるのですか?

吉田氏:いえ、表示上はどちらもヒーラーですし、ID等であればどちらでも問題なくクリアできます。高難易度、極と零式ぐらいからは「ピュアとバリア両方いたほうがいいよ」とオススメする形ですね。混乱を招くようであれば表示を分ける可能性もありますが、現時点では考えていません。

ー「暁月の終焉」のロゴは謎が多いと感じています。お話できる範囲で、コンセプトを教えてください。

吉田氏:そのものズバリはお答えしづらいのですが、今回は「ハイデリン&ゾディアーク編」でやってきた“絶望に対しての希望”といいますか、終末という絶望に対してどういった希望を見出していくのか、そしてそこに向かっていく英雄たちというテーマで天野先生にお話しています。パッチ5.5や6.0をプレイしたのち、「そういうことだったのか」と推察頂ければと。

ーパッチ5.0からの「フェイス」機能でソロプレイヤーからも「遊びやすくなった」と歓迎する声がありました。6.0でもフェイスに新機能があるとのことですが、他にもソロプレイヤーが喜びそうな施策があれば教えてください。

吉田氏:シナリオに関わるところもあって直接的には触れられないのですが、フェイス実装直後から「8人コンテンツでも1人でプレイしたい」とか、特に新規の方から「古いコンテンツにもフェイスを使いたい」という声が世界中から届いています。現状、NPCのアルゴリズムを各ダンジョンにフルスクラッチしていて、だからこそあれだけ気持ち良く戦ってくれているのですが、それをそのまま全てに対応させようとすると信じられないくらいコストが掛かってしまうため、どうすれば汎用的に動かせるのか、どのタイミングでとは言えないのですがチャレンジしていこうと。もちろん僕たちも、全てに展開させたいですし、そうすればもっと多くの人に遊んでもらえると思っています。

6.0も全てのメインダンジョンはフェイス対応しています。ストーリーを駆け抜けていく時にIDで困ることはないと思いますし、「暁」のメンバーと戦っていける体験は用意しています。

ー近接DPSにも新ジョブが追加されるとのことですが、現時点で4ジョブある中で増やそうと思った経緯と、既存ジョブとの住み分けを教えてください。また近接DPSが厳しいと言われる中、どんな調整になるかもお聞かせください。

吉田氏:続けていくなかで、やはり数はどこかでブレイクしていくしかないかなというところです。また、やはりDPSをやりたがる方が基本的に多く、拡張される度に攻撃ジョブが追加されないのは無いかなと。現状、「竜騎士」が特殊な枠にいるんですが、新しい近接DPSはその枠に入れます。

近接DPSが厳しいという話は開発チームも認識していて、複雑なギミックを持つ高難易度コンテンツを作っていくと、攻撃距離に制限があるジョブはやはり厳しくなる。これを解決していくための調整は悩んでいる所ですが、遠距離ジョブが極端に強くならないよう、ジョブの追加とは別軸で考えています。

ー新たに発表された「無人島開拓」における貿易はどういった感じになるのでしょうか?

吉田氏:スローライフがコンセプトであり、開拓の速さを他人と競うといった要素は極力無くすようにしています。基本は1人で遊ぶものであり、貿易もシステム側の流通と対話をして報酬を稼ぐような形にしています。あくまで自身のペースで楽しめるものであり、貿易に興味がなくても損はしない作りになっています。お気に入りのミニオンを愛でる場所にしてもらっても良いですし、凄くカジュアルです。ご安心ください。

ーメインジョブを「ナイト」にした理由を教えてください。

吉田氏:正直、すごい悩みました。あまのじゃくといいますか、皆さんの想像の範疇を超えたいという思いが強くありまして。「漆黒のヴィランズ」もこれまでの全てをひっくり返して「光を打ち払って、闇を取り戻す」というコンセプトから来ています。ただし今回は「ハイデリン&ゾディアーク編」の最後を描くということで、自分や人々にとっての希望を真正面から描こうと思った時に、「やっぱりナイトだな」と。全てを背負って前に出て行くというところから決断した次第です。

ー帯装備が削除されますが、減ったパラメータはどうなるのでしょう?

吉田氏:積み重ねると大きくなりますが。もともとアクセサリー単体のパラメータって、あまり影響は大きくないんですね。帯防具を削除したことによって、プレイに違和感が生じないような調整もしており、その点はあまりご心配頂かなくて良いかなと思います。それと先ほど壇上で「帯防具のマテリアは外しておいて」と話しましたが、開発チームから「プレイヤーの皆さんは何もしなくて大丈夫です」と連絡がありましたので補足させてください。

ー今後、帯装備は売ったりトークンで交換できたりはしますか?

吉田氏:それは可能です。分解もできます。装備できなくなるのと、説明欄が「かつて冒険者の腰を守っていたと思われる装備」といった感じになるぐらいです。

ー発表会の最中に「ヒルディ・ブランド」の名前が挙がりました。「紅蓮のリベレーター」以降音沙汰がありませんが、次のパッチでの活躍があるのでしょうか?

吉田氏:彼はID「漆黒決戦 ノルヴラント」で召喚されてはいましたね(笑)。ちょっとマンネリもあってお休みしていましたが、「ヒルディの次が見たい」と世界中から可愛がってもらっていますし、そういった声には応えていきたいと思っています。終わりにするつもりはないので、ぜひ再登場にご期待ください。

ー新コンテンツの「少人数PvP」でロールフリーと聞くと、過去の8VS8のコンテンツを思い出すのですが、どういった点が違ってくるのでしょうか?

吉田氏:ルールもマップも全て変えていこうと思っています。今、ヒーラーの負担がとにかく高く、「ヒーラー次第で勝負が付いてしまう」という声がありますし、「ヒーラーは辛すぎてやりたくない」からマッチングしないという状態だとも捉えています。そこで、自己回復を全員にもたせて、それぞれがジョブの特性を活かして戦うという形でのロールフリーを実現しようと計画中です。「ダウン」を取るのがフィーストですが、陣取り的な要素も加わってますね。レーティングマッチはもちろん、フリーで遊んでPvPランクを上げるというのもあります。そこで得られる報酬は装備だけじゃなく、新しくて欲しくなるエッセンスを開発中です。

ーコンテンツに応じてジョブのバランス調整を分けて欲しいという声もありますが、そのあたりはいかがでしょう。

吉田氏:次のタイミングから分ける予定で、少人数PvP専用のジョブバランスになる予定です。フィーストをそのまま残すかどうかはまだ決まっていなくて、いったん閉じる可能性もあるとだけ。一度、新しいコンテンツを遊んでもらってフィードバックにどんどん対応するということをしたく、フィーストを残すと僕たちも分散してしまうので…。

ー今回も祖堅正慶氏が作曲を担当されていますが、依頼する上でのテーマ等を伺えますか。

吉田氏:クライマックスに向けてではあるんですが、全て“感動巨編”だと「あぶらっこい!」ってなりますし、強弱や配分といったところは考えてほしいと伝えています。また祖堅にとっても僕にとっても、「漆黒のヴィランズ」でロックテイストにしたのはかなりの挑戦でしたが、多くのプレイヤーに受け入れてもらえたと思っています。そういった背景もあり、あらためて『FF14』における1つの物語の大きなラストを思い切って提示していこうと。祖堅も「忙しすぎてこのスケジュールはありえない」なんて言いながら頑張ると思うので(笑)、ぜひ曲も楽しみにしてください。

ー今回の拡張でグラフィックが向上したり、PC版の要求スペックがあがったりしますか?

吉田氏:いいえ。いつかやりたいとは思っているのですが、これまで10年間作り続けてきたためアセット数が多くて。それを再構築して4K対応もと考えると、そもそもの作り方から変える必要があり…。今回は「ハイデリン&ゾディアーク」編のラストというゲーム体験に重きをおくためにやりませんでした。PCに関してはこれまでとスペック変わらず、安心して遊べると思って頂ければと。途方もなく大変ですが、いつかやりたいとは思っています。

ーこれまで拡張パッケージが発表された時は、タイトル毎のテーマカラーが発表されていました。「暁月の終焉」にもあるのでしょうか?

吉田氏:少しニュアンスが微妙ですが、開発チームには「プラチナ」と伝えています。「暁月」ということで黒でも白でもない、一瞬しか見えないプラチナというイメージです。「漆黒のヴィランズ」では夜が来ないという見たことのない天候から物語が始まりましたが、今回も皆さんに驚いてもらえるような仕掛けを用意してます。そのとき、なんとなく「プラチナなんだな」って覚えておいてもらえればと。

ー今回の拡張では、移動に関する新たなアクションの追加はありますか?

吉田氏:今回は追加しなくて良いと、開発チームには伝えています。今回は「ハイデリン・ゾディアーク」編のラストを迎えるにあたって、「ああ、終盤だ!」というテンションを拡張一本で作るという部分にフォーカスしており、それこそが最高の体験だと思っています。

それと、僕にはもうネタがないんです。開発チームから「月なら無重力ですか?」と言われたんですが、泳ぐのと変わらないなと(笑)。MMOで一般的に揃っている移動体験は全て揃っており、無理にひねっても面倒を強いるかなということでナシにしました。

そもそも「月」と一言で言っても、色々あります。せっかくのファンタジーですし、僕らなりの月を描いていく瞬間があるので、ぜひご期待ください。あ、一応空気はありますよ!いちいち窒息ゲージが出るとかはないです(笑)。
《編集部》
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