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『エースコンバット7』ロングインタビュー…最新作のテーマや『エレクトロスフィア』への繋がりを語る【TGS2018】

『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』ブランドディレクター河野一聡氏を筆頭とした開発スタッフにロングインタビュー!

ソニー PS4
『エースコンバット7』ロングインタビュー…最新作のテーマや『エレクトロスフィア』への繋がりを語る【TGS2018】
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■平成を駆け抜けた『エースコンバット』を振り返る―そして新たな元号の『エースコンバット』



――(スカイアイが何人なのかは)気になるところではありますよね。そろそろまとめに入るための質問に入りたいと思います。河野氏が『エースコンバット』シリーズに初めて関わったタイトルは何でしょうか?

河野氏: 正確に言えば『2』のビジュアルデザインなんですよね。『04』ではシナリオ演出とアートディレクターをしていて、『5』からディレクターでした。といっても、やっていることは、国旗のデザインからBGMと無線のタイミング調整までなんでもやる。みたいな。全方位的雑用係です。(笑)

――ナンバリングの順番を経ているんですね

河野氏: 当時のナムコの開発時代の状況というのもあるんですけどね。僕は、『リッジレーサー』シリーズと『エースコンバット』シリーズを交互にやっているという状態だったのです。

――では次の質問に入ります。平成という時代は2019年4月末に終わってしまいます。河野氏が関わった中で良いので、平成の世を駆け抜けてきた『エースコンバット』と共に時代を振り返ってみての感想をお願いします。

河野氏: なかなか難しいテーマですね。えーと、先ずシリーズが平成の間ずっと続いていますからね。それこそ、僕が入った時の同期が『エースコンバット』の原点ともなった『エアーコンバット22』を作っていましたから。僕はそこで初めてフランカーを見て「カッコイイ!」ってなったのかな。相当なローポリゴンでできていたモデルです。それでも格好良かった。それで、そこで触ったのがフライトゲームの初体験だったと思います。その時は自分が『エースコンバット』に深くかかわるなんて想像もしてなかったわけですが。


最初のそのポリポリした戦闘機ゲームが、平成の間に『7』のクオリティまで一気に駆け上がったことを考えると、技術革新もそうなんですが、やっぱり作り手の成長速度にも驚いています。あのポリポリの表現から、今の実写と見間違うようなものになるまで…。もちろんどちらにも技術やセンスは必要なのですが、圧倒的な情報量を極限まで削ってサイン化するのと、可能な限り情報を落とさない。っていうのは全く違う才能なんですよね。弊社の菅野とかそうですが、その時代をまるまるトップクリエイターとして駆け抜けた人間がいるっていう、そこに驚きと時代を感じます。


で、20年以上続いた『エースコンバット』を平成という形で括るのは難しいテーマですが、いつもと同じで申し訳ないのですが、平成の間『エースコンバット』というブランドが存在したこと自体を、やっぱりお客様に感謝しています。お客様が必要としてくれたから、ここまで続けられた。僕はその間には色々な人に出会って、PROJECT ACESというチームになり、今は玉置みたいにファンからスタッフになる人も多く入ってきました。そうやって、最初にいた人、一緒に駆け抜けた人、影響されて加わった人、こういった人たちと『エースコンバット』を作る時代だった。という感じでしょうか。考えると、平成の間、最後まで、その時代の変化をコンテンツと人を通してをまるまる見れたのは僕の人間の経験として幸せで貴重だったかなと思います。

――ありがとうございます。次が最後の質問です。河野さん、下元さん、そして玉置さんにお聞きしますが、もし次の元号でも『エースコンバット』を作るとしたら、簡単でいいのでどのようなものにしてみたいですか?難しい質問だと思いますがよろしくお願いします。

玉置氏: 昔、『エースコンバット』チームが次回作を作ろうとしていて「ストーリーのアイデアを募集しています。思いついた人はA4一枚に書いて投稿してください」というのがあったんですよ。それで20枚、すなわち20案ぐらいストーリーを考えたんですよね。それがずっと頭の中に入っています。


河野氏: それが実現する?

玉置氏: 実現していいのか……。たぶん、20枚どれを見ても河野が「ダメっ!」て言うと思うのでわからないですけれど(笑)。とにかくやりたいことは沢山ありますし、今回のトレイラーから見て分かる通り、日常生活や世界情勢含めて色々な変化があるごとにゲーム側のテーマやモチーフも変化していっているわけで、また新しい時流を空の戦いでどう再現するかっていうのは、次々と題材になっていくだろうと。VRに限らず、本編でもそうだと思いますね。


下元氏: う~ん。僕は「言えない」が答えですね。それを言ったら作るお約束になっちゃうので。あと、それに縛られて、時代の変化に合わせられなくなることも嫌ですね。言いたいですけど、立場上、言ったらお約束になるので言えない。

玉置氏: 凄くチャレンジになってしまいますよね。『7』をご評価いただいくことに集中して頑張っているのですが、たまに「この後、さらに上を行く続編ってどうするの!?」ってハッと気づくときがありますね。

(筆者補足: ここで河野氏が『7』のDLCの存在にも触れ、TGS 2018開催中にもDLCのシナリオチェックがあるという。)


河野氏: 僕は今回ブランドディレクターという立場になって非常に喜んでいて、本編を下元が、VRを玉置がという形ですね。もう世界市場で勝負しようという製品を一人でプロデュースするというのは、今の時代、膨大な仕事になってしまっていて、大変だし、無理なことなんですよ。そういう中で頼もしい2人が出てきてくれていて、彼らが次の『エースコンバット』を作っていくという時代になっていくんだと思うと凄く喜ばしいんです。2人を信用しているので、2人が僕に上げてくるものを駄目出しするだけでいいというのは非常にいい立場だと思いますね。(笑)

玉置氏: それ信用しているのかなあ…(笑)

下元氏: (河野氏は)クラッシュ&ビルドのクラッシュが大好きだから(笑)まあでも、ビルドする2名とクラッシュする1名がいますから。

玉置氏: まぁ、クラッシュの仕方からも常に学ぶことがありますからね。

――ありがとうございます。長時間にわたるインタビューありがとうございました。



『エースコンバット7』からシリーズで最も未来を描いた『エースコンバット3』との繋がり、『エースコンバット5』を軸にしたファーストコンタクト、『7』のもう一つのテーマ「世代交代」、e-Sports展開やVRに関する展望。そして平成の振り返りと、次の元号の時代へと入る『エースコンバット』の未来など内容盛り沢山のインタビューとなりました。

『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』は、PS4/Xbox One版が2019年1月17日に、PC(Steam)版が2019年2月1日に発売予定。価格は、PS4/Xbox Oneのパッケージ/ダウンロード通常版が7,600円(税別)、ダウンロードデラックス版は10,100円(税別)、PS4初回生産限定版が12,400円(税別)。PC版は、ダウンロード通常版が8,208円、デジタルデラックス版が10,908円です。またPS4版には早期購入特典として『エースコンバット5』移植版が、Xbox One版は下位互換版『エースコンバット6』が付属します。

その他の詳しい特典内容物のバリエーションは『エースコンバット7』公式サイトに掲載されています。

《G.Suzuki》
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