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『エースコンバット7』ロングインタビュー…最新作のテーマや『エレクトロスフィア』への繋がりを語る【TGS2018】

『エースコンバット7 スカイズ・アンノウン』ブランドディレクター河野一聡氏を筆頭とした開発スタッフにロングインタビュー!

ソニー PS4
『エースコンバット7』ロングインタビュー…最新作のテーマや『エレクトロスフィア』への繋がりを語る【TGS2018】
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■『エースコンバット5』を軸に開発者とユーザーが語る『ACE』に触れた切っ掛け


――以前のVR体験会でのインタビューでお時間の関係から聞けなかったことをお聞きます。早期購入特典となった移植版『エースコンバット5』はオリジナルのままとありますが、解像度はどこまで対応しているのでしょうか?

下元氏: 発表させていただいた通り、そのまま移植です。「リメイク」と誤解されているお客様もいるので、オリジナル版の移植だと、あらためて伝えさせてください。

玉置氏: 当たり前ですが、現在チームは『エースコンバット7』を全力で作っています。それを前提とした上でのお話です。……さらにお客様に喜んでいただきたくて、という話から(移植が)始まりました。


河野氏: まあ『7』は『5』から10年後だからね。喜んでもらえるといいよね。

玉置氏:『7』は過去作ファンにしてみると“夢の対決”みたいな! まずもって「エルジアvsオーシア」って聞いただけで、ご飯が何杯も食べられる感じがありましたよね!

――あります!あります!

玉置氏: だからここで、もう一度オーシアの戦いを見て、細かいところまで頭に置いておきたいというのはありますよね。何せ、スタッフにしてもそうですから。私もプロジェクトに配属されたての頃、制作する映像の説明をするのに「『5』のあのミッション開始前に流れるデモシーンのあそこでオーシアの国旗がはためくシーンがあるじゃないですか」とソラで河野さんに話して、「そんなの覚えてないよ」とドン引かれたことがあったのを思い出します。

河野氏: ありがたい話ですよね。『エースコンバット』が好きなメンバーが集まって『エースコンバット』を作っているんですから


玉置氏: そうですね。本当に、『エースコンバット』開発チームのメンバーは歴代のシリーズに詳しくて皆「俺こそがファンだ!」と思っている人が多いのが特徴ですね。お客様にも愛が深い方が多いのも『ACE』シリーズの特徴ですけれど、それについていけるように、愛が深いメンバーが数多くスタッフに揃っていることは幸せなことかなと思いますね。

河野氏: ここ最近(9月のTGS前)の情報発信ラッシュでお客様の盛り上がりは肌身で感じていますよね。「こんなに盛り上がっているんだ」って。

――確かに公式Twitterのリツイート数を眺めてみると6,000や5,000と、今までになかった勢いで情報が拡散していますよね


河野氏: 特典を発表した日って1日中トレンドにいたよね。

下元氏: ずっとトレンドにいましたね。

玉置氏: 私自身はPS3の『エースコンバット インフィニティ』に携わっていたのですけれど、その時にも歴代の『エースコンバット』シリーズのモチーフが沢山でていて、それを喜んでいただけるお客様をリアルタイムで見てきました。その熱量のポテンシャルをすごく感じていたので。今回もこういうご声援につながったというのは、さすがというか皆様の熱の高さを改めて感じました。


玉置氏: 大事なのは、ナンバリングがなかなか出せない苦しい期間も、お客様のほうからシリーズの歴史やモチーフに対して凄く濃い熱量を注いでいただいてきたおかげでこそ、ここまで来れたということですね。当時その熱量を見て、「みなさんやっぱり本当は、ナンバリングタイトルの続きがやりたいんだな」というのをヒシヒシ感じながらやっていたので、それがここでリリースを迎えることになったのは、よかったなと思いますね。

(筆者補足: ここで河野氏が筆者持参の『エースコンバット5』Best版パッケージを手に取り懐かしいと振り返る)

――自分が『エースコンバット5』に初めて触れたのは高校卒業1カ月前(確か2006年2~3月ごろ)でした。『エースコンバット3』以降、作品の雰囲気が大きく変わってしまったことから(厳密に言えば子供に触れやすいアニメから、作風をハード寄りに変えて対象年齢層を10代前半の自分ではない、さらに上の世代へ向けたように見えたため)後の新作に興味を見いだせなかったのですが、ちょうど高校生活ももう終わりというころ、友人に「『5』も面白いからやってみろよ!」と勧められて、『04』と『5』を順当にプレイしクリアした後に「めっちゃ面白かった!!」と感動を彼に伝えたことを覚えています。

下元氏: 今それに似た流れがTwitterとかで起きていて、『5』の良さや楽しさを、今の若いユーザー、まだ触れていないユーザーに向けて、お勧めしてくださっているシリーズファンの方がいるんですよね。非常にありがたいなと思っていて…。

(筆者補足: 河野氏が『5』パッケージ裏の「26,000もの無線が飛び交う戦場!」というキャッチコピーに反応。過去作から月日が経ったことを感じつつ、下元氏や玉置氏は『7』ではそれ以上の無線が収録されていると述べた。ここから、どんな切っ掛けで『ACE』のファンになったのか、プレイ遍歴はどうだったのかのトークが続く。)


玉置氏: ちょうど私も『04』『5』世代で、下元さんは初代からやってらしたんでしたっけ?

下元氏: 僕は『1』『2』『3』世代ですね。

玉置氏: 私は順番的に『04』→『5』→『3』→『2』→『1』→『ZERO』で、『4』から『5』へ行ったときに、PS1世代もやりたいと思い、戻ってプレイした感じです。

下元氏: インタビュー内容から少し逸れてしまいますが、僕は『1』『2』『3』をリアルタイムでプレイしていた世代なんですよ。『04』の時代は全寮制学校の学寮に閉じ込められていてゲーム機が禁止されていたんですよね。なのでリアルタイムでは触れられていなくて、ハードやグラフィックスの進化とかを指くわえて傍観してるしかなかった。当時の「良い!!」って言われるものほど、あの時のできなかった悔しさがフラッシュバックしちゃって。

玉置氏: 面白いですね! 私はで通っていた学校の規則がゆるゆるだったので、修学旅行先のホテルで初めて『エースコンバット』を遊びました(笑)。友人が内緒で持ち込んだPS2を借りて『04』を……最初の爆撃機を撃ち落とすミッションも、今や懐かしい思い出ですね。


河野氏: (そんなに時間も経てば)そりゃ歳とるわ(笑)

玉置氏: 今回VRのシチュエーションも同じような形で始まるのが感慨深いですね。

河野氏: そうやって考えると世代が動いた感じがしますよね。

下元氏: 今は、お父さんと息子さんとかで楽しまれるそうですよ。

玉置氏: この前、仙台でお話したファンの方は、お父さんが買ってきたゲームから『エースコンバット』に入ったとおっしゃっていましたね。

――自分もそのパターンですね、小学生の時に父が買ってきた初代『エースコンバット』からリアルタイムでシリーズをプレイしました。時折米軍機や自衛隊機が市の上空を飛ぶところに住んでいたので、そういった影響もありました。


下元氏: Twitterを見ていると、大学生ぐらいの方かな?親父とどちらか早く『7』をクリアできるか競争するんだ!とか、そういうのを見るのは嬉しいですね。

玉置氏: 今回『7』が出たら、プレイヤーの方が実家に帰ってお父さんに「最新作『7』が出たけれど面白かったよ!」と話したりして、「マジか! 久々にやってみるかな!」という会話が生まれたりするかもしれないですね。

下元氏: お父さん世代になってしまうと家庭用ゲームから離れてしまう方も多いですが、インターネットを見ているとこれを機会にもう一度ハードを買ってやってみようかなという声も聞こえてきます。ハードを買ってまで遊んでみたいと思われるのは非常にありがたいことですし、プロデューサーとしては光栄です。

次ページ: 『エースコンバット7』「空の革新」と「対比」、そしてもう一つのテーマ「世代交代」
《G.Suzuki》
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