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『ZOIDS FIELD OF REBELLION』配信終了まで約1ヶ月、「ゾイド」ファンにとってはどういうゲームだったのか?【特集】

タカラトミーが配信しているiOS/Androidアプリ『ZOIDS FIELD OF REBELLION(ゾイド フィールドオブリベリオン)』。2017年4月から配信が開始した本作ですが、残念ながら2018年7月27日をもってサービスが終了することが先日発表されました。

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タカラトミーが配信しているiOS/Androidアプリ『ZOIDS FIELD OF REBELLION(ゾイド フィールドオブリベリオン)』。2017年4月から配信が開始した本作ですが、残念ながら2018年7月27日をもってサービスが終了することが先日発表されました。

コアな「ゾイド」ファンを中心に熱狂的な人気を誇った一方で、いわゆる「一見さんお断り」な印象を持たれていた本作。実際の所は、どのようなゲームだったのでしょうか?

「ゾイド」ファン待望の本格ゲームアプリ



『ZOIDS FIELD OF REBELLION』は、「ゾイド」のスマートフォン向けアプリとしては『ゾイド マテリアルハンター』に続く2作目となるタイトルとして登場しました。

2016年9月にティザーサイトがオープン。翌月に正式発表され、キャラクターデザインにHIRONOX氏、コンセプトビジュアルなどにアニマリアルが起用されるといった情報が明らかになりました。



また、プロモーション映像では、CGによるリアルな戦闘シーンや喜多修平氏によるテーマソングなどが盛り込まれているなどの気合の入りっぷり。この時点ですでにかなりの巨大プロジェクトであることが示唆されていました。

なにせ、前作に相当する『ゾイド マテリアルハンター』の展開がかなりの小規模であっただけに、ゾイドファンから注がれる本作への期待には並々ならぬものがありました。

MOBAというゲームシステム



本作の開発を担当するエイティングは過去に『ゾイドストラグル』や『ゾイドフルメタルクラッシュ』といった作品を手がけている、ゾイド関連タイトルではおなじみのデベロッパーです。それだけに、『ZOIDS FOR』もアクション性の強いタイトルになる……かと思いきや。いざ蓋を開けてみればリアルタイムストラテジー風味というゲームスタイルに驚かれた方も多かったのではないでしょうか。

本作のシステム、正確には「マルチプレイヤーオンラインバトルアリーナ(MOBA)」というジャンルに分類されます。基本的なルールは自キャラを操作して味方のプレイヤーと協力しながら敵のチームの拠点や本拠地を破壊して勝利を目指す、というもの。ざっくりと「ロールプレイングゲームの要素を持ったリアルタイムストラテジー」などと説明されたりもします。

特にMOBAでは「ロールをプレイすること」が非常に重要な意味を持っています。このロールとは典型的なRPGでいうところの「戦士」や「魔法使い」のようなもので、本作では「コマンダー」、「ファイター」、「デストロイヤー」、「サポーター」の4種類から選択可能。それぞれのロール、すなわち「役割」に徹することが勝利の鍵となってきます。

4つのロール


ではこのロールというシステムは、本作でどのように実現されていたのでしょうか。


そのひとつである「コマンダー」というロール。これは、小型ゾイド小隊の司令塔的な役割をもっており、「コマンドウルフ」や「エレファンダー」などが分類されます。自動で敵を攻撃するNPCゾイド「モルガ(キャノリー)」や「ゴドス(重装甲仕様)」の能力アップを行うことが出来るのが最大の特徴です。

この小型ゾイド、NPCとは言えフィールドに存在する数が多いので対処を間違えると命取り。そこで活躍するのが「ファイター」というロールです。小型ゾイドを蹴散らす役目のゾイドで、代表されるのは「シールドライガー」や「ライトニングサイクス」などの機体。他のロールの中間的な位置とも言える存在です。

これらに対して、プレイヤーゾイドの対処に特化しているのが「デストロイヤー」というロール。「ジェノザウラー」や「ライガーゼロ」など、強力なゾイドが分類されており、相手取った時に最も注意を払うべきゾイド達と言えるでしょう。

さらに、これら各ロールの支援を行う「サポーター」というロールも存在しています。サポーターは味方プレイヤーの能力アップや回復などを主な役割としており、「レッドホーン」や「ケーニッヒウルフ」などがラインナップされています。

このように、本作では各ゾイドの特徴や機能を由来として、役割毎にロールの振り分けが行われています。そして何より、このロールというシステムを「ゾイド」という作品に当てはめた事こそが、本作最大の売りといっても過言ではないポイントなのです。

ロールとゾイド



動物型という特徴こそあれ、人が搭乗するメカ兵器を主題にしている点においてゾイドは、いわゆる「ロボットアニメ」的な作品といえます。実際、泥臭い戦争をバックボーンにもつ世界観や、量産機が活躍する描写などはリアルロボット系のそれです。

ご存知「シールドライガー」や「ゴジュラス」、「セイバータイガー」そして「デスザウラー」などは設定上は量産されたマスプロダクトな機体であり、玩具にしても主役機的な一点モノのゾイドが発売される方が稀。こう見ると割とハード系の作品と言えるかもしれません。

他方ゾイドでは、こういったリアルロボット作品に頻出する「汎用機」の存在感がそれほど大きくはありません。つまり「何でも屋」的な機体、マルチロールファイターが少ないのです。「カノントータス」であれば砲撃支援、「ヘルキャット」では隠密偵察……などなど、多くのゾイドが専用の用途や任務・役割に特化した存在として描かれています。

それぞれのキャラクターに、それぞれの役割たる「ロール」が明確に与えられているゾイドという作品。これをゲームという媒体に当てはめたとき、MOBAというジャンルは正にうってつけと言えるものでした。

究極のゾイドごっこ



ゾイドという兵器には明確な役割分担がある以上、当然ながら「直接戦闘向きではない」機体もたくさん存在しています。

例えば、本作に登場する「ゴルドス」などは設定からして電子戦が得意であるなど、もう完全にバリバリの支援機タイプ。これらの機体を使って前線で無双する……というのは確かにロマンあふれるシチュエーションではありますが、多くのファンにとってはちょっと想像に難いシーンでもあります。そんな事情もあり、これまでコンシューマ向けに展開されてきた「ゾイドを自由に動かせるゲーム」ではこういった直接戦闘向きではないゾイドはプレイアブルから除外されがちでした。

ところが、本作には直接戦闘をする以外にも様々な役割が存在しています。ゴルドス好きがゴルドスを自由に操作して戦いに参加することだってできちゃうわけです。これは、「好きなゾイドを操ってバッタバッタと敵を倒す」というようなゲームでは決して味わえない面白さと言えます。

『ZOIDS FOR』は、かつて玩具で思い描いた究極のゾイドごっこ遊びを実現してくれる、ファンにとっては夢のようなゲームでもあったのです。

課金要素



最後に、触れておかねばならないのが課金要素。多くのスマートフォン向けゲーム同様、本作はアイテム課金制の基本プレイ無料タイトルとして展開されています。

最初にこれを聞いた筆者は「ガチャでゾイドを当てるのか……」と少々テンションダウンした覚えがあります。キャラクターゲームにおいて、自分の好きなキャラクターを確実に手に入れられないことほど、ストレスが溜まることはないですしね。ところが、これはいい意味で裏切られることとなりました。

蓋を開けてみると、ガチャは基本的に武器やパーツに限定されており乗りたいゾイドはショップで確実に手に入れることができる仕様であったのです。金さえ積めば好きなキャラクターを所持できる、これがなんとストレスフリーなことか!もちろん、リアルマネーを用意せずとも、ゲーム内コインはログインボーナスなどで入手できたため、基本的に本作の大部分は無料で楽しむことができました。もっとも、「逆にどこに課金すればいいの……」とも言われていましたが、この良し悪しはまた別の話題。



このように、往年のゾイドファンにとってはこの上ないゲームタイトルであった本作。至れり尽くせり……とは言えずとも、追加要素や細かな修正アップデートなどで、多くのユーザーから概ね好印象を持たれていたように思います。それだけに、あまりにも早すぎるこの幕引きは残念の一言に尽きます。

しかしながら、皆さんご存知の通り「ゾイド」の展開自体はここにきて三度、大きく動き出しています。筆者も一人のゾイドファンとして、この門出とその行く末を見守っていきたいと思います。



(C)TOMY ZOIDS is a trademark of TOMY Company,Ltd and used under license
《ひびき》

バーチャル関西の何でも屋さんです ひびき

2012年からインサイドにてゲームライターとして活動して、はや十数年。ちょっと古参気取りの何でも屋。Game*Sparkやアニメ!アニメ!にもたまに顔が出ます。ゲーム・アニメ以外では、ホビーやガジェット、バーチャルYouTuber業界が専門。お仕事お待ちしております。

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