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【特集】『クーロンズゲートVR』で挑む「ゲーム作りを“同人”に戻す」試みとは─ユニークな「VR酔い対策」やイベント進行なども体験

初代プレイステーションに登場し、独創性が高く個性的な世界観で多くのユーザーを魅了した『クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-』。発売から今年で20年を数える本作は、この記念すべきアニバーサリーイヤーに、また新たな可能性の扉を開きます。

ソニー PS4
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初代プレイステーションに登場し、独創性が高く個性的な世界観で多くのユーザーを魅了した『クーロンズ・ゲート-九龍風水傳-』。発売から今年で20年を数える本作は、この記念すべきアニバーサリーイヤーに、また新たな可能性の扉を開きます。

これまで、オリジナルサウンドコレクションや設定資料集、ライブイベントの開催など、年月を経ても意欲的な展開が続き、また厚い支持を集めてきた『クーロンズ・ゲート』。その意欲的な展開が、いよいよVRの世界にも広がろうとしています。

唯一無二の個性を持つ『クーロンズ・ゲート』の世界を、立体音響とPSVRの没入感による「異世界散歩体験」という新たな形で表現される『クーロンズゲートVR suzaku』。本作の配信日が2017年10月26日に決定し、そのリリースが着実に近づいています。


その配信に先駆け、本作を一足早く味わえる体験イベントが、宝塚大学の東京新宿キャンパスにて行われました。プレイの順番を待つ間に軽く話を伺うと、今回のバージョンはほぼ製品版とのこと。これまでも幾度か触れさせていただく機会がありましたが、いよいよ完成形に近いバージョンをプレイすることができました。

これまで筆者は、デモ版や開発途中のバージョンなどを体験しましたが、まず大きな違いは移動のしやすさ。以前のものは、方向キーの左右で向きを変え、上を押すと向いている方向に前進するという操作でしたが、左右への平行移動が追加されました。

加えて、移動速度も三段階に切り替えが可能なので、よりスムーズに目的地に移動することができます。この速度切り替えは、いわゆる「VR酔い」への対策にもなっており、自分の耐性に合わせた速度を選べるのは間違いなく嬉しいポイントのひとつでしょう。


また、『クーロンズゲートVR suzaku』のユニークな点は、PSVRを装着する前から既に本作への体験が始まっている点です。設定的には、「生体通信」を行うことであの世界にアクセスする形となっており、そのために必要な機器がPSVRとなります。このゴーグルを付けることで、あの異世界にダイヴする──現実世界と『クーロンズ・ゲート』が繋がっているような演出も、ファンにはたまらないものでがあるでしょう。

本作の進行は、特定のモノや人物を「念写」するのが核となっており、アルバムで示されるヒントを頼りに、陰界のクーロン城の龍城路やクーロンフロントの一部を散策する形となります。


「念写」の対象を覚え、一致するモノを求めて異世界を散歩するわけですが、ついつい周囲に目を奪われてしまい、関係ない場所をじっくりと眺めてしまうことも多々。通り過ぎるキャラクターの存在感はもちろん、距離によって大きさが変化する環境音や天候の変化など、いずれも好奇心を刺激するものばかり。壁に貼られているポスターなども、思わずじっと眺めてしまいます。

また、「念写」のお題を増やすために必要となるのが、「剥きエビ」。街中の色々な場所に落ちており、こまめに拾っておくのが肝心です。床を見てみると確かに「剥きエビ」が落ちていますが、気付かないまま近寄って拾えたこともしばしば。キョロキョロしながら歩いていても拾えますが、新たなイベントに挑むためにはしっかりと集めておきたいところです。


グラフィックのテイストも『クーロンズ・ゲート』と相性がよく、PSVRの性能とほど良い折り合いを付けているように感じました。また、通常のモニタに出力されている映像は、VR上で見るよりも一段高いクオリティになっており、プレイしている人の画面を見るとまた違った味わいを感じます。

「念写」を無事に終えて戻ってくると、一度PSVRを外す形となります。継続してプレイしたい方は、更なる「念写」対象を選択し、再びダイヴ。区切りがいいので、このタイミングで休憩を挟むのもよさそうです。これも「VR酔い」対策のひとつですが、ゲームの流れの中に組み込まれており、そこもユニークな点と言えるでしょう。

独特かつ個性的な異世界散歩に後ろ髪を引かれつつ、本作のポイントや開発秘話、また今後の展望などについて、株式会社JETMAN/宝塚大学 東京メディア芸術学部教授の井上幸喜氏と、同准教授吉岡章夫氏にお話を伺いましたので、こちらも合わせてご覧になってみてください。

【関連記事】
■【レポート】VR版『クーロンズ・ゲート』は“空間”へのアプローチ…その始まりは「Second Life」だった
URL:https://www.inside-games.jp/article/2016/05/31/99097.html

■【インタビュー】『クーロンズゲートVR』が目指すはオリジナル版の忠実再現!PS1の“あの感じ”がVRで蘇る
URL:https://www.inside-games.jp/article/2017/03/13/105886.html

◆『クーロンズゲートVR suzaku』が目指すのは「空間の提供」



井上氏:今回の体験はいかがでしたか?

──以前の体験会のものや開発中のバージョンと比べて、操作性が格段に向上して快適でした。動きやすいので没入感も一層感じやすく、思わず手に汗を汗をかくくらい興奮しっぱなしで(笑)

井上氏:VR酔いの方は?

──移動速度が切り替え可能になったおかげで、まったく問題ありませんでした。自分にとって負担がないのは、ちょうど真ん中の速度でしたね。1番早い速度を続けると厳しかったかもしれませんが、それが平気な方もいるでしょうし。自分より酔いやすい方でも、さらにひとつ速度を落とせますから、幅広いユーザーさんが楽しめそうだなと感じました。

井上氏:VRを体験済みの方は、自分にとって適切な速度などが分かってると思いますが、初めて体験する方には「最初はゆっくり歩いて、進む方向だけ見てください」とアドバイスしています。

──VR酔いの対策は、大変でしたか?

井上氏:ウチはもう3~4年ほどVRに取り組んでいるので、その中で蓄積したものを土台にして取り組んできました。

──相当の努力や苦労があった上でとは思いますが、その経験を活かしてしっかりと対策ができたわけですね。

井上氏:ただ、今回のような体験会もそうですし、PlayStation Storeで体験版を配信させていただき、ユーザーさんからリクエストが返ってくるんですよね。そのリクエストをどこまで、どのように取り入れるかが悩みどころでした。

──要望には応えたい、しかし要望を入れたことで更なるVR酔い対策が必要になる、ということですね。

井上氏:要望に応えるため、ちょっとした工夫が必要になることもありましたね。

──プレイ中に現れる、ターゲットのような目印もそのひとつですか?

井上氏:(世界観との折り合いで)「ターゲット」と呼ぶわけにはいかないので、「酔い止め玉」と呼んでいます(笑)。設定面でも、違和感がないように落とし込んでみました。

あとは、時間制限というか、節目節目でVRゴーグルを外してもらうような作りにしてあります。集中して長時間は遊ばないでね、と(笑)。

──クエストが終わるたびに、現実世界に返ってくるような構成になっていました。あれも対策のひとつだったんですね。

井上氏:クエストが終わったらゴーグルを脱着して一休憩を挟む、というサイクルを促せればと思いまして。

──VR酔い対策というと、画面の構成や演出、速度などの調整を想像しがちですが、リフレッシュを挟むのも確かに効果的のように感じました。それが同時に、現実世界と『クーロンズゲート』の世界を行き来している実感にも繋がってますしね。

井上氏:生体反応に関することなので、これがVR酔い対策のベスト、とは言い切れませんけどね。ベターな手法かなと。『クーロンズゲートVR suzaku』はVR専用なので、こういった対策も可能です。こういった取り組みがもっと増えてくれば、いいアイディアやノウハウが全体的に広まっていくんでしょうね。

吉岡氏:本作のスタイルは、視点的にはFPSですが銃で撃ち合うようなものではなく、空間を楽しんでくださいというモノなので、こういったコンテンツが「ありかなしか」を問うような面もありますね。

井上氏:そのため、「本作はゲームではなく新しい体験の提案です」というお話をさせていただいております。普通のゲームのような感覚で遊ばれると、ユーザーさんはもの凄いスピードで駆け抜けていくと思うので(笑)。

吉岡氏:敵が襲ってきて、やっつけないといけない、みたいなゲームではありませんから。


井上氏:イベントを自分で作って下さい、という提案でもあるんですよ。ゲームという遊び方だと、何らかの指示に従う形になりがちなですよね。本作は、探索して周りを見渡し、自分なりの新しい発見が出来るような仕込みをしてあるので、そういった点を楽しんで欲しいと思ってます。

吉岡氏:「剥きエビ拾い」もそのひとつで、出て来る場所はある程度決まっているので、そういうのも見つけてもらえればなと。

井上氏:「ここ、エビがたくさん落ちてるなぁ」みたいな。あと、細かく観察していると、虫を見つけたりもできます。

吉岡氏:ずっと前ばかり見ていると気づきにくいんですが、そういった細かい仕込が色々あるんです。

井上氏:雨が降っている時に空を見上げると、雨粒が自分の目に当たったりもしますし。

──役割を演じるという、本来の意味でのロールプレイを楽しめそうですね。

吉岡氏:『Second Life』の時から続けていた、「空間の提供」というスタイルです。現在主流のゲームスタイルとはまったく異なっており、オープンワールドとも違います。ここから、相互のコミュニティケーションが行えるようになったり、SNSと繋がるなどしていけたら、僕らが目指したい最終段階になります。

──その大きな目標にたどり着くための一歩として登場するのが、今回の『クーロンズゲートVR suzaku』なんですね。

井上氏:『クーロンズゲートVR suzaku』の売上がどれくらいになるのか、VRが今後どうなっていくのか、いくつかの課題もありますが(笑)。

──反響が大きければ、その可能性も高くなると。

井上氏:それはもちろんなので、よろしくお願いします。

《臥待 弦(ふしまち ゆずる)》

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