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【特集】原作者から「やりすぎ」のツッコミも―原作愛から産まれた『リ・モンスター』の“これまでとこれから”

前世で不運な死を遂げた主人公は、目覚めると最弱ゴブリンに転生していた──そんな驚きの幕開けから始まる下克上ファンタジー「Re:Monster」。金斬児狐氏が手がけるこのライトノベルは、累計で55万部を超える人気を博しています。

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◆ゲーム版『リ・モンスター』でこだわったポイントとは


――現在のようなゲームシステムの形にしたのは、どのような狙いや意図があったのでしょうか?


村石氏:原作では2巻辺りから、サシや少人数で戦うことがあまりなくなります。主人公率いる傭兵団≪戦に備えよ(パラベラム)≫ vs 他の国の軍隊といった、軍隊対軍隊という戦いが多いんです。そういった集団の対戦をやりたくて。

後は、原作のあるゲームだと、主人公になって原作を追体験するという形が多いのですが、この原作は主人公が完全に強すぎるんですよね(笑)。

――そうですね(笑)。

村石氏:原作主人公をそのままゲームの主人公にしてしまうと、ほとんど最初から強いような状態なんですよ。先程お話しした「徐々に強くなっていく」というのは、原作1巻の最初のくだりぐらいで、そこからは同年代のゴブリンを育てる教官的な立ち位置になるため、主人公を少しずつ強くする楽しさを盛り込めないんです。

ですが、原作主人公が持つ特殊性をゲームに使いたいところだったので、ならば「食べて強くなる」という能力を持った別のゴブリンで行おうと。ただし、原作主人公と比べてすごく弱い。弱いので、守りながらみんなで強くなっていくのをやりたいなと考えて、今の形になりました。

――原作主人公の特殊な立場と能力を活かし、かつゲームとしての形に落とし込んだのが、ゲーム版主人公なんですね。ゲーム内では原作主人公が存在していますが、原作主人公とゲーム版主人公が同じ世界にいるというのも、珍しいケースですよね。


村石氏:原作の主人公がいないとこの世界が面白くないので、よく噂を聞くけれど会うことができない存在、という形で物語上に登場します。現在はユニットとして原作主人公を入手し、仲間に出来るんですが、最初の想定ではそこもやるつもりはなかったんです。

アプリを配信したのが去年の2月なんですが、実際にゴブ朗(原作主人公の呼び名のひとつ)を初めて出したのは6月なんです。4ヶ月ぐらい経ってから、「やっぱり入れた方が良い」という話になりまして。

原作主人公が同じゲーム内にいて、目標にはなるけれど、絶対に会わない――というのは、あまり見たことがなかったのでやりたかったっていうのはありますね。ゲーム版が出る前に、ストーリー5章分くらいのシナリオを(金斬先生に)見ていただいたんですけども、その中に原作主人公の存在も既に入れていました。特に「これはやめて下さい」ということも無かったので、そのままこの路線で行っていますね。

――金斬先生も、面白い切り口だと思ったのかもしれませんね。

村石氏:さっきRPGが好きだという話をしましたが、今でこそRPGはストーリーも結構重要になってきていますが、ファミコンやスーパーファミコンの頃って、ストーリー性が高いものは少なかったんです。あくまでプロットレベルというか、「ここに誰かがいて助ける」みたいな感じだったんですよね。そのあたりの深掘りをするのは、二次創作とか同人などで多くて。

自分は深掘りをするのすごく好きで、気に入ったゲームのバックボーンを勝手に想像していたんです。そういう要素をゲームのメイン路線に入れても面白いんじゃないかなと思い、OKをいただいたので取り入れてみました。やり過ぎとか、逆に原作主人公の方が下になったりすると、それはそれでダメなので、さじ加減は重要ですけど。

――実際の原作の主人公が同じ世界に居るというのは想像力を凄く刺激しますよね。例えば、ゲーム内のゴブ朗を憧れのキャラクターとして追いかけてたり、いつか凌駕しようと目標にしたり、「いつか奴を倒したい、俺のキャラで」みたいに思ったり。そんな風に、想像力がすごく刺激されるシチュエーションだなと。

村石氏:ありがとうございます。

――プレイヤーの中には、『リ・モンスター』の物語が進んでいく中で、将来的にいつかゴブ朗と何らかの決着や下克上の1つとしてやりあうような展開もあるのかな? と想像している方もいるのかなと思います。


村石氏:(笑)。仮にやるとしても、だいぶ先だと思いますね。基本的に「やる」と匂わせつつ「やらない」という感じかな。そういうのは、結論を出さない方が良いかなと思うので。

――先程の、深掘りを促すという方向性ですね。

村石氏:皆さんの中で答えを想像して出していただくのがありがたいです。こういうのは、公式側が最終回答を出さない方が面白いですしね。

――できるだけ公式側が縛ることなく、ユーザーさんが自由に楽しんでもらえればな、と。

村石氏:そうですね。あと、原作でそういう風に描写があれば追従する形で行えればと思うんですが、内容的にこちらが先にやるわけにはいかないのもありますし。

■金斬氏への質問:「Re:Monster」をアプリ化すると聞いた時は、どのような心境でしたか?

金斬氏:最初に聞いた時は冗談だと思いました。それでも色々聞いて、本当なんだなと納得し、また色々不安になりましたね。嬉しさよりも、不安になった事の方が大きかったですね。小心者なので。


次ページ:『リ・モンスター』の海外反応と「これから」について
《臥待 弦》
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