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【特集】今も余波続く「ゲーマーゲート騒動」、発端から現在までを見つめ直す

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【特集】今も余波続く「ゲーマーゲート騒動」、発端から現在までを見つめ直す
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2014年夏頃から英語圏のゲーマーコミュニティを中心に騒ぎとなっている「ゲーマーゲート(GamerGate)騒動」。2016年3月に開催されるマルチメディアイベント「SXSW(サウスバイサウスウエスト)」でのゲーマーゲート関連のパネルが、脅迫により一旦中止に追い込まれるという事件が起こり、再び社会問題として大きく取り沙汰されました。

本稿では、2年近くが経過した今でも余波が続き、さらに複雑化の模様を見せているGamerGateを、あらためて発端から振り返り、単に白黒つけて語ることのできないその深い問題に迫ります。

◆ゲーマーゲート(GamerGate)のはじまり


『Depression Quest』のゲーム画面

ことの発端は、2014年8月に起こったある疑惑からでした。それは、女性インディーゲーム開発者であるゾーイ・クィン氏が、自身の開発したゲーム『Depression Quest』のレビューを高評価にしてもらえるよう、米KotakuやPolygonの記者をはじめ何人ものゲーム開発者に枕営業をしたのではないかという疑惑。この疑惑は、クィン氏の別れた彼氏であったゲーム開発者の男性が8月19日に自身のブログで暴露したことからネットコミュニティで大炎上しました。米KotakuとPolygonでは内部調査を行い、疑惑は事実ではないが、今後は規定により所属記者は特定のゲーム開発者を援助することを禁止するという声明を2014年8月26日に出しています。

現在では別れた彼氏による単なる嫌がらせであったとされていますが、一部の記者とは実際に恋愛関係にあったのではとの疑惑も残り、この事件をきっかけに多くのネットユーザーがゲームメディアに対し不信感を持つことになりました。

2014年8月27日、クィン氏やゲームメディアへの議論が加熱する中、映画『フルメタルジャケット』のアニマル・マザー役や3DS『Code Name: S.T.E.A.M. リンカーンVSエイリアン』のヘンリー・フレミングの声優として有名な俳優アダム・ボールドウィン氏がTwitterにてこの議論を取り上げ、「#GamerGate」のハッシュタグを作りツイートしました。「ウォーターゲート事件(Watergate scandal)」以来、アメリカのスキャンダルは「〇〇Gate」と命名されてきていることから、ゲーマーコミュニティのスキャンダルとして「GamerGate」という造語を用いたとされています。ここから、「#GamerGate」ハッシュタグを使用して議論を行うゲーマーゲートコミュニティが誕生しました。

◆ゲーマーゲートコミュニティの暴走と対立


左から、ブリアンナ・ウー氏、ゾーイ・クィン氏、アニータ・サーキージアン氏

クィン氏の疑惑を受け、当初コミュニティはゲームメディアの腐敗と女性という性を武器に社会的優位に立とうとする行動への議論を、4chan、Reddit、Twitterを中心に行っていました。しかし、一部の心ないネットユーザーがクィン氏のSNSアカウントをハックし、住所などの個人情報をネットへ公開するいわゆるDoxing攻撃を実行。さらにレイプ予告や殺害予告まで届くようになり、ネットコミュニティの議論は大きな問題へと発展してしまいます。

2014年8月下旬、ゲームにおける女性表現の啓蒙を目的とした映像シリーズ「Tropes vs. Women in Video Games」を2013年から公開していた、女性評論家アニータ・サーキージアン氏へのDoxing攻撃や脅迫行為も大きく取り沙汰され、「#GamerGate」ハッシュタグと共に議論されるようになります。

当初は、ゲームメディアとクィン氏の疑惑に対する意見が交わされていた「#GamerGate」コミュニティでしたが、フェミニズムや人種差別、宗教に関する議論も行われるようになり、一部の過激な発言をするユーザーとそれに反対するユーザーとの対立も生じ始めます。さらに、ゲーマーゲートコミュニティを批判した女性ゲーム開発者ブリアンナ・ウー氏などの業界関係者だけでなく、女性の立場に立って発言する一般ユーザーへもDoxing行為と脅迫、虚偽の通報でSWAT部隊を送り込む「スワッティング」が数多く発生し、ゲーマーゲートコミュニティによる女性に対する加熱しすぎた議論が社会問題へとなっていきました。

次ページ:ゲーマーの男女比率とフェミニズムに対する価値観

《Game*Spark》

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