人生にゲームをプラスするメディア

メーカーで面白さが保障される時代は終わった!?『レジェンド オブ レガシー』開発者インタビュー、小泉今日治が用意したご褒美にも注目

今回お話を伺ったのは、『レジェンド オブ レガシー』の企画・ディレクターなどを担当されている松浦正尭氏。この作品の生みの親とも言える松浦氏は、本作を最もよく知る人物と言っても過言ではありません。

任天堂 3DS
メーカーで面白さが保障される時代は終わった!?『レジェンド オブ レガシー』開発者インタビュー、小泉今日治が用意したご褒美にも注目
  • メーカーで面白さが保障される時代は終わった!?『レジェンド オブ レガシー』開発者インタビュー、小泉今日治が用意したご褒美にも注目
  • メーカーで面白さが保障される時代は終わった!?『レジェンド オブ レガシー』開発者インタビュー、小泉今日治が用意したご褒美にも注目
  • メーカーで面白さが保障される時代は終わった!?『レジェンド オブ レガシー』開発者インタビュー、小泉今日治が用意したご褒美にも注目
  • メーカーで面白さが保障される時代は終わった!?『レジェンド オブ レガシー』開発者インタビュー、小泉今日治が用意したご褒美にも注目
  • メーカーで面白さが保障される時代は終わった!?『レジェンド オブ レガシー』開発者インタビュー、小泉今日治が用意したご褒美にも注目
  • メーカーで面白さが保障される時代は終わった!?『レジェンド オブ レガシー』開発者インタビュー、小泉今日治が用意したご褒美にも注目
  • メーカーで面白さが保障される時代は終わった!?『レジェンド オブ レガシー』開発者インタビュー、小泉今日治が用意したご褒美にも注目
  • メーカーで面白さが保障される時代は終わった!?『レジェンド オブ レガシー』開発者インタビュー、小泉今日治が用意したご褒美にも注目
2014年9月に発表されたニンテンドー3DSソフト『レジェンド オブ レガシー』。冒険感に溢れるグラフィックや魅力的なキャラクターデザインが目を引く一方で、往年の王道RPGを感じさせるような雰囲気も秘めており、魅力的なキャラに惹かれた方から長年ゲームを愛するユーザーまで、幅広い注目を集めています。
また本作が発表された際には、イメージイラストを小林智美氏が手がけ、ゲームデザインを小泉今日治氏が担当。そして浜渦正志氏が音楽を任されるなど、錚々たるクリエイター陣が参加していることが明かされ、この点も大きな話題を呼びました。

この他にも、背景美術やテキストディレクション、ムービーデザインなどの担当も同時発表されました。第一報の段階でこれだけ制作陣が明らかになる発表は比較的珍しく、その真意も気になるところ。本作に寄せられる期待の高さも相まって、その本質やどのような形で開発が進行したのか気になる様々な点を伺うため、同社へとお邪魔させていただきました。


今回お話を伺ったのは、『レジェンド オブ レガシー』の企画・ディレクターなどを担当されている松浦正尭氏。この作品の生みの親とも言える松浦氏は、本作を最もよく知る人物と言っても過言ではありません。発売が近づいているだけに、その魅力をできるだけ掘り下げて伺いたいと考えながら、インタビューへと臨みました。



──本日はよろしくお願いします。フリューさんといえば『レジェンド オブ レガシー』はもちろん、『エクステトラ』や『ロストディメンション』など数多くの新作RPGを意欲的にリリースされていますよね。本作の企画や開発はどのような経緯で持ち上がったのか、まずこの部分からお聞かせください。

松浦氏:実は『レジェンド オブ レガシー』というのは、僕の個人的な想いから始まったタイトルなんです。オリジナルのRPGが作りたくてフリューに入社したんですが、会社から「代表作となるゲームが欲しい」と言われたので、「自分ならこうしますよ」と言って出したのが、『レジェンド オブ レガシー』でした。

『エクステトラ』や『ロストディメンション』は中高生向けのタイトルなんですが、『レジェンド オブ レガシー』は90年代のRPGを経験し楽しんだ方に向けたピンポイントな作品なんです。

昨今のRPGは、アニメ系かリアル系、またはシリーズ物の続編が多く、この他の完全新作自体がかなり少ないんですよね。あと、純粋なファンタジー物のRPGも少なくて、こういった王道ファンタジー系のRPGがなくなってしまうのが個人的に嫌だったんです。そういうジャンルを楽しんできたユーザーのひとりだったので(笑)



──面白かったと思ったものを作りたくてフリューさんに入社された、と。そうすると、松浦さんが入社した時が本作制作の第一歩だったのかもしれませんね。

松浦氏:スマートフォン向けのRPGであれば、これまでも作れるチャンスはあったと思うのですが、スマートフォンのゲームの場合はマネタイズを軸に考えることになるため事情が変わるんですよね。とにかく僕は「家庭用ゲーム」で「ファンタジー」で「RPG」を作りたかったんです。

──なるほど、想いが原点だけにその点は揺るがないわけですね。では、数多くの実績を持つクリエイター陣が本作に参加しているのも、松浦氏のこだわりが関係しているのでしょうか。

松浦氏:本作は先に企画があり、その後にクリエイターの方々に声をかけさせていただきました。そしてまず大前提として、このゲームが成立するかはゲームデザインの小泉今日治さんにかかっていました。

──すると、小泉さんにまずお話を持っていったと?

松浦氏:そうです。本作が目指した「ド」がつくほどのファンタジーというのは、例えば見た目だけを近づけることは比較的簡単だと思うんです。しかし、90年代に多くあった「面白いファンタジーRPG」というのは中身が面白くて、そこがなければただの真似になってしまって意味がない。そのため、本物を作り続けてきた小泉さんのお力が必要でして、最初に声をおかけしました。

──「90年代っぽいゲーム」ではなく、「90年代に存在した面白さを備えたRPG」を作りたかったんですね。

松浦氏:はい。そして「小泉さんと言えば」というキーワードを元にして、同じように本物を作り続けてきた僕自身が心の底から尊敬する方々に、お話を持ちかけていきました。皆さんのところへ直接足を運んで、「これこれこういうコンセプトのゲームです。力を貸してください」と。

あと、こだわりと言えば、もうひとつ目指したことがありまして。最近では「このメーカーだから面白いだろう」とはなかなか言い切れない時代になっていると思うんですが、「この人だから面白いだろう」はまだアリだろうと僕は思うんですよ。なので、その人たちが作るからこそいいゲームになる、というのを証明したかったというのもあって、本作ではこだわりました。



──ゲームデザインや効果、背景といった部分をどなたが担当されたのか、第一報の段階で細かく発表されていましたね。ここまで全面に押し出すのは、結構珍しいと思いました。

松浦氏:セールス的な意味で出したのではなく、「こういう人たちが作っています」「この人たちだからこんなに面白くなりました」と証明するためですね。そういった考えで「プロジェクトレガシー」というチームは成り立っています。

──タイトルに関してですが、「レガシー」というのはアヴァロンや星杯を指す言葉だけでなく、別の何かを象徴しているのでしょうか。

松浦氏:確かに、アヴァロンという地を冒険して遺跡や遺産を目の当たりにするため、それを分かりやすく伝えるためとして「レガシー」という言葉をタイトルに加えました。そしてもうひとつ、これは「プロジェクトレガシー」というチーム名にも関わってくるんですが、「RPGをひとつの文化たらしめた人たち」が作ってきたこれまでの流れが途絶えてしまいそうだったので、「レガシー」という単語を、思想を汲む意思表示として盛り込みました。

──物語的な意味だけでなく、本作そのものが示す姿勢も表す言葉だったんですね。

松浦氏:こういうゲームもありますよ、と提案したかったんですよね。ただこういう企画は、(売上の)数字が予測しにくいので、企画が通りにくいんですよね。フリューだからこそできたタイトルだと思います。


──フリューさんだからこそ、というのはどのような意味ですか?

松浦氏:フリューというのは、プロデューサーやディレクターなどの個人の意向が(ゲームに)かなり色濃く反映されやすいんです。『エクステトラ』や『ロストディメンション』はそれぞれ別のプロデューサーやディレクターが作っていて、やりたいことや方向性も全然違うんです。だから本作の次にフリューが出すゲームは(別の者が担当するので)全然違うものになると思います。

──フリューさんの特徴というのは、「こういうゲームを作る会社」ではなく、「様々な提案が出てくる会社」なんですね。

松浦氏:はい、チャレンジができる会社ですね。そのおかげで生まれたのが、『レジェンド オブ レガシー』です。

──なるほど。では、その『レジェンド オブ レガシー』のゲーム性に関してですが、本作の魅力として「発見」に主眼を置いたのはなぜでしょう。

松浦氏:RPGって本来は、プレイヤーが主人公になって冒険していく文化だったと思うんです。ただ最近の傾向としては、ストーリーやキャラクターに寄りすぎている気がしているんです。そうするとゲーム性が引きずられることになってしまうので、原点に立ち戻り「自分で気付いて、創意工夫をして自分で乗り越えていく」という楽しさを目指したかったんです。そこを突き詰めていくと、「発見」が大きなポイントとなりました。

──誘導される物語をなぞるのではなく、創意工夫を楽しんで欲しいと。



松浦氏:本作はバトルも結構手強いんですよ。モンスターがとても強くて。ただし、プレイヤーキャラクターも強いんです。武器や技の種類やなど対抗する手段も多いので、攻略の方法を自分で考えて困難を突破するという楽しさを用意しました。

これは物語面においても同様で、例えば記憶を失っているビアンカという少女がいるんですが、普通のゲームだったら彼女の正体がエンディングなどで明かされますよね。でも本作においては、ゲーム側からそれをはっきり知らせることはしていません。その真相を匂わせる要素が散りばめられており、それらを拾い集めることで見えてくる……つまり「発見」できるわけですね。

──見つけるかどうかもプレイヤーの自由で、だからこその「発見」なんですね。

松浦氏:それぞれのプレイヤーさんが見つけた「発見」を互いに交換するとかも、お勧めしたい楽しみ方のひとつですね。幅広い遊び方ができるので、情報交換することで見えてくるものもあると思います。

──遊ぶ側としては「発見」が楽しめるというのは嬉しい話ですが、作る側としては大変だったんじゃありませんか?

松浦氏:本作の開発を進めるに当たって心がけたことのひとつに、スタッフとのビジョンの共有がありました。フリューは開発会社ではないので、実際にゲームを作ってもらうのは外部のクリエイターさんなんです。だからこそしっかりとビジョンを共有し、ブレずに製作に当たれるよう心がけました

──なるほど、パブリッシャーだからこその心がけですね。

松浦氏:あと、小泉さんの尖ったゲームデザインを「丸くせずに分かりやすくする」というのを目指しましたね。前衛的なRPGを作ってこられた方なので、その良さを失わずにユーザーさんに伝えやすくする部分には気を付けました。

──本作の尖った部分は、やり込んでいくことで楽しさがどんどん見えてくるわけですか。

松浦氏:システムと対話して遊び方を学んでいくことで、面白さを実感していけると思います。それだけに宣伝の段階で説明し過ぎると、発見する楽しさを減らしてしまうことになるので、非常に難しいんですよね(笑)

──伝えたいけど、口で伝えるのはもったいないと(笑)。

松浦氏:ストーリーメインのゲームだったら、序盤を説明するとかできるんですけど、本作の場合は伝え方に悩みますね。公式サイトなどでもゲーム概要の紹介にとどめており、人によっては分かりにくいと感じる方がいるかもしれません。しかしその分かりにくさは、ゲームを手に取ってもらった時にだんだんと実感できる面白さの部分なので、そこにはぜひ期待して欲しいところです。



──「発見」する楽しみを奪わないプロモーション、大変そうですね。お察しします。

松浦氏:そこが今、一番苦労しているところです(笑)

──システム面に関してもお聞かせください。まず、本作の特徴と言える「カートグラフ」です。地図を作成するだけでなく、売ることで資金を獲得でき、また他の冒険者と地図の情報を共有することで冒険が楽になるというこのシステムは、どのようなきっかけで生まれたものなんでしょうか。

松浦氏:このシステムは、小泉さんが長年温めていた「カードグラファー(仮)」という企画がありまして、その仕組みを今回用に導入させていただいたんです。小泉さんが発案し、演出などを含めた肉付けや調整を施したものが「カートグラフ」になります。



──あのシステムに関しても、小泉さんの発想で生まれたものなんですね。

松浦氏:はい、そうです。元々はかなりシンプルなもので、そこに3Dによる立体視を加えてみたりして、今の形になりました。立体視で見ると、飛び出す絵本みたいに出てくるので楽しいですよ。

──「冒険感」も実感できる、と。

松浦氏:地図を作っていくことで、未開の地を探索していく「冒険感」を実感できると思います。そして、地図が貴重な情報になるのも実感できると思います。歩くこと自体がゲームのシステムに則っており、それが楽しさへと繋がっています。

──だからこそ、売ったらお金になるという説得力も生まれるわけですね。では次に戦闘面に関してですが、「双次元バトル」に関する魅力を教えてください。



松浦氏:バトルに関しては、「プレイヤーvsモンスター」というシンプルな構図からは一歩進んだなという手応えがあります。キャラクターの育成や強化をして戦いに挑むといったこれまでの要素だけではなく、精霊たちの勢力を味方にすることで戦いの有利不利が大きく変わってくるんです。

──なるほど。もう少し詳しく教えてください。

松浦氏:これも難しいんですよね。ここも、話し過ぎると楽しみを奪ってしまうので(笑)。ただ、味方にすると言っても、一辺倒ではないんですよね。例えば水の精霊を味方につけたら、炎属性のモンスターに大ダメージを与えられる…ということでもないんです。精霊たちを味方につけることで得られる効果やバランスは、奥の深いものになってます。

──手応えがありそうなシステムですね。

松浦氏:そこは自信を持って「はい」と言えます。ここも小泉さんがこだわって設計をしているので、会心のシステムです。ぜひ、直接味わって欲しいですね。

──「カートグラフ」や「双次元バトル」以外にも、特徴的なシステムはありますか?

松浦氏:キャラクターの成長要素をひとまとめにしている「覚醒」もポイントですね。戦技を使い込むことにより威力が上がっていくんですが、その過程でたまに新たな技を覚えることがあり、この繰り返しでバトル中にどんどん成長していきます。



──バトルをすれば強くなれるわけですか。

松浦氏:男気溢れる感じですよね(笑)。ただ強い武器を装備するだけで強くなれるゲームではないんです。ちなみに、各キャラクターは、誰でも色んな武器を自由に使えます。



あと、「ロールシャッフル」というシステムもあります。3人でパーティを組むんですが、この3人に「アタック」「ガード」「サポート」というポジションを割り振ることができるんです。この役割分担に則っていくつかのフォーメーションを設定し、戦況に応じて切り替えて戦いに臨みます。例えば、防御を固めて回復したい時には、「ガード」「ガード」「サポート」といった具合ですね。

──必ずしも3つの役割に割り振る必要はなく、役割を重複させることもできるんですね。

松浦氏:はい。そこもプレイヤーが自由に発想し、自分に合った楽しみ方やフォーメーションを見つけてもらえれば嬉しいですね。「ガード」を置くのもよし、精霊を味方につけて防御を高めて全員を「アタック」にするのもよし、試行錯誤で楽しんもらえれば幸いです。

──組み合わせも楽しさのひとつですね。

松浦氏:ポジションの組み合わせだけでなく、プレイヤーキャラクターと精霊の組み合わせもあれこれ考えてみて欲しいですね。ちなみに、ゲームの性質的にトライ&エラーが多くなると思うんですが、どこでもセーブすることが可能です。


──では、ボス前でセーブして、何度も手軽にやり直せるんですか?

松浦氏:はい、可能です。しかもボスに全滅させられたときに、すぐさまリリトライできるようにしてあります。

──それは嬉しい機能ですね。

松浦氏:ちなみにテストプレイをして驚いたことがいくつかあって、「いまどきこれほど全滅するゲームは珍しい」という声があがりました(笑)。それだけ歯ごたえのあるゲームになっています。

──勝った時の達成感が相当なものになりそうです。

松浦氏:ええ、その達成感が本作の面白さの醍醐味です。あと全滅しても、知識がプレイヤーに蓄積されていくので、そこが突破口になって攻略へと繋がっていきます。

──そこも「発見」のひとつですね。

松浦氏これもテストプレイの時に驚いた点なんですが、テストプレイが楽しくてデバッグが進まなかったんですよね(笑)

──なんと! それは期待が高まります。

松浦氏:僕の立場的には問題なんですけどね、デバッグが進まないのは(笑)。夜中なのにみんなでやってました。



──ちなみに目安で構わないのですが、クリアまでの所要時間はどれほどでしょうか。

松浦氏:プレイスタイルにもよるので誤差はありますが、初回のプレイは20時間ほどと考えています。2周目以降は、プレイに慣れていくと思うので10時間前後くらいかな。もちろん、「地図や図鑑を全部埋めたい」と思ったら、相応の時間がかかります。

──普通に遊ぶと、図鑑はどれくらい埋まりますか。

松浦氏:最初に遊んだ時は、3割くらいしか埋まりませんでしたね。ユーザー同士の情報交換や繰り返しプレイで埋めていくのもお勧めです。

──ところで、例えば「強くてニューゲーム」などの、クリア後のご褒美などはありますか?

松浦氏:これに関してですが、小泉さんがユニークな発想を持っていまして…実は、敵が強くなります(笑)

──敵が強くてニューゲーム、なんですね(笑)。

松浦氏:それがご褒美と考える方なんですよ。こちらが強くなりすぎると、バトルは作業に近づいてしまいますしね。(クリアするほど)上手くなったプレイヤーに対して、もうひとつの段階を提供するという形です。

──バトルが楽しいゲームなので、その楽しさを更に味わってもらおうという狙いですね。

松浦氏:はい。ただ、それだけだと辛口かなと考えたので、僕の方からちょっとしたおまけを提案させていただきました。最近ではDLCなどで用意されるような、ちょっとした変化も楽しめるようになります。

──そのおまけも気になりますが、DLCという単語が出たのでそちらもお聞かせください。DLCの予定などはありますか?

松浦氏:DLCは一切ありません。今時珍しいですよね(笑)。そこに開発のコストをかけたくなかったんですよ。中身にこだわるゲームだったので、こういう方針にしてみました。



──本作を遊んだユーザーさんがこんなことを言ってくれたら本望、と思う言葉などはありますか。

松浦氏:そうですね、「バトルが面白かった」や「難しかったけど面白かった」などを言ってもらえたら嬉しく思います。困難に打ち勝つ楽しさを味わってもらいたいですね。

──ゲームならではの部分に惹かれて欲しい、と。

松浦氏:このゲームに興味を抱いてくれる人にとって、「困難に打ち勝つ醍醐味」は非常に重要な部分だと思っているので、その期待に応えたいと考えています。敵は手強いんですが、様々な対抗手段を用意したので、それを見つける楽しみと乗り換えた時の爽快感を満喫してもらえたら最高ですね。

──キャラクターを強くし、また経験を経てプレイヤー自身も強くなって、困難に打ち勝つわけですね。

松浦氏:最初のプレイの時には手こずると思うんです。でも知識を蓄積することで、どんどん強くなっていく自分を実感してください。

──ちなみに、続編や世界観を受け継いだ新作などを出したいとお考えですか? 予定などではなく、松浦さんの気持ちとしてのお話で構いません。

松浦氏:ユーザーさんからの要望や評判が大きかった場合は、世界観などを踏襲した続編は提案させていただくかもしれません。ただ、僕自身は完全新作にこだわりたいと思います。RPGは予備知識なく遊んだほうが面白いと思いますので、仮に『レジェンド オブ レガシー2』を作るとしても、単純な続編ではなく、中身は違ったものにしたいですね。
──「プロジェクトレガシー」から生まれる2作目、という感じですね。

松浦氏:ええ、そうなりますね。家庭用の新作にこだわって作り続けていきたいです。

──未来への展望もブレがありませんね。それでは最後になりますが、本作を待ち望むユーザーさんにメッセージをお願いします。

松浦氏:RPGが好きな人のためのRPGを作ってみました。触ってもらえると、見た目に反して様々な尖った部分を感じていただけると思います。モンスターが手強いアヴァロンという地を舞台に、創意工夫が反映されるゲームデザインに挑んで、「悔しい」と「嬉しい」が味わえる手強さやRPGの真髄としての面白さを、ぜひ体験してください。

──プレイできる日が待ち遠しいばかりです。ありがとうございました。

『レジェンド オブ レガシー』は、2015年1月22日発売予定。価格は、パッケージ版・ダウンロード版ともに5,980円(税抜)です。

(C)FURYU CORPORATION 2015 All Rights Reserved
《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

任天堂 アクセスランキング

  1. 『あつまれ どうぶつの森』島の名前アイデア50選!命名に迷っている人は要チェック

    『あつまれ どうぶつの森』島の名前アイデア50選!命名に迷っている人は要チェック

  2. 【特集】『ゼルダの伝説 BotW』旅の歩みを止めても眺めたい景色10選

    【特集】『ゼルダの伝説 BotW』旅の歩みを止めても眺めたい景色10選

  3. 『MOTHER2』インパクトありすぎな敵キャラ10選

    『MOTHER2』インパクトありすぎな敵キャラ10選

  4. 『スマブラSP』これさえ読めば超初心者も戦える!大乱闘の基本を5項目でチェック

  5. 【今日は海の日】ロマンあふれる未知の領域!スイッチで遊べる神秘的な海の中を冒険するおすすめゲーム5選

  6. 『モンハンライズ』各フィールドに1匹だけ!超珍しい「希少生物」をもう見つけた?

  7. 【特集】『星のカービィ』一番強いのはどれだ!?最強コピー能力10選

  8. 【特集】『スーパーマリオ オデッセイ』小ネタ12選!知ればマリオの旅がもっと楽しくなる!?

  9. 『あつまれ どうぶつの森』マルチプレイをさらに楽しむ10のコツ! 準備しておけば一緒に遊ぶのがさらに楽しく

  10. 『スプラトゥーン2』使いこなせたらカッコいいブキ10選

アクセスランキングをもっと見る