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【E3 2014】トップの開発力でトリプルAを次々投入、ユービーアイソフト メディアブリーフィング現地レポ

ユービーアイソフトのメディアブリーフィングは、MicrosoftとElectronic Artsに続く3番手で、開催場所もダウンタウンに位置するオルフェウム劇場と例年通り。前年の『Watch Dogs』や『The Division』の発表に匹敵する注目を集めることができたのでしょうか。

ソニー PS4

ユービーアイソフトのメディアブリーフィングは、MicrosoftとElectronic Artsに続く3番手で、開催場所もダウンタウンに位置するオルフェウム劇場と例年通り。『Assassin's Creed』を筆頭とするトリプルAのパッケージタイトル、あるいは『Just Dance』といったマス向けカジュアルタイトルを毎年着実にリリースし、新規IPオープンワールドゲーム『Watch Dogs』で早くも400万本セールスを記録するなど大変好調な同社。今年のE3では、前年の『Watch Dogs』や『The Division』に匹敵する注目を集めることができたのでしょうか。


■ 『Far Cry 4』、衝撃のゲーム開始5分間


発表会の幕が開けて間髪入れずに『Far Cry 4』のロゴがスクリーンに映し出されると、場内から大きな歓声があがりました。先月に電撃発表され、早々に年内の発売が決まってゲーマーを驚かせていたFPSシリーズの最新作です。パッケージアートにも描かれている悪役の演技が強烈なカットシーン映像で、主人公らしき男性の姿も確認。登壇した開発元ユービーアイソフトモントリオールのDan Hay氏は、ゲーム開始から5分間のゲームプレイであると説明しました。

今回の司会進行役は、昨年と同じく、女優でありコメディアンのAisha Tylerさん。ゲーム好きであることとをしきりにアピールし、若干の放送禁止用語も含めながら場内の雰囲気を盛り上げていきます。


■ シリーズ累計5,000万本。マンモス級ヒット『Just Dance』


欧米でロングランヒットを続ける『Just Dance』フランチャイズは、累計セールスが5,000万本を突破。いつの間にやら6作目にあたる『Just Dance 2015』は2014年10月に発売が定まり、マルチデバイス対応のスピンオフ『Just Dance Now』も発表。スマホを手に持って踊るアプリで、大人数でのダンスも実演されました。『Trials GO』といい、しっかりモバイル向け新作も用意していて抜け目がありません。


■ 『The Division』は一番人気、『The Crew』にも続報が


お次は、MMOシューター『The Division』です。こちらも昨年の発表以来、高い期待を背負っているタイトルで、場内は拍手喝采。先のMicrosoft発表会ではゲームプレイデモが披露されていましたが、今回はシネマティックのトレイラー映像。米国のブラック・フライデーセール中に人々の間を行き来する“通貨”が媒介となり、病原体が一気に蔓延して世紀末を迎えるという、独特のプロットを持つ本作。高速早送り映像で、世界が徐々に荒廃していく様子が描かれ、その重みある世界背景に圧倒されます。発売時期は既報の通り、海外で2015年。

リリース時期がなかなか定まらなかった新規IPのレースゲーム『The Crew』も、欧米で2014年11月11日に発売決定。PC版のクローズドベータテストも来月から始まるそうです。


■ 目玉の『Assassin's Creed Unity』、街を埋め尽くす民衆は圧巻


アサクリシリーズの最新作『Assassin's Creed Unity』は、これまで情報が少なかっただけに、本カンファレンスの目玉だったと言えるでしょう。“Unity(結束)”のワードが示す4人Co-opプレイだけでなく、シングルプレイでも十分やりごたえのある作りだとわかるデモが実演。フランス革命が舞台の今作、町中を埋め尽くす民衆の密度と喧騒に最も驚かされました。次世代機ならではの臨場感です。ゲームプレイ面では、屋根から建物の屋内に飛び込めたり、そこから4人Co-op用のサイドミッションに移れたりと、遊び場はたっぷりと用意されています。近接戦闘アクションがややぎこちないのは毎回気になる部分。どうでもいいことかもしれませんが、主人公アサシンの衣装が“白”ではなくなったのは、ある意味で大きな変更点ではないでしょうか。『Assassin's Creed Unity』は海外で10月28日にリリース予定です。


■ 新たなカジュアルタイトル『Shape Up』、心を打つ『Valiant Hearts』


『Shape Up』と呼ばれる新たなカジュアルタイトルも発表。リズムゲームとフィットネス、さらに対戦要素を融合させた内容で、カメラとモーションセンシングを使って遊びます。ゲームセンターに置いてありそうな非常にわかりやすいゲーム。

最も印象深かったのは、『Child of Light』や『Trials Fusion』に続くユービーアイソフトの次なるデジタルタイトル『Valiant Hearts』のトレイラー映像。第一次世界大戦を背景に、ある一匹犬の視点で、人類や平和の意味を見つめなおすテーマの物語が綴られる、単館系ヨーロッパ映画のような作風。犬がかわいい
と言ってしまえばそれまでですが、何やら心にしみるものがありました。


■ 『Rainbow Six: Patriots』が開発中止、『Siege』に生まれ変わる


最後にユービーアイソフトのCEO Yves Guillemot氏が登壇し、「もうひとつお見せするゲームがある」と報告。サプライズで発表されたのはトム・クランシーブランドの新作『Rainbow Six Siege』でした。アナウンス時にゲームプレイが実演されるのは珍しいケース。本作はチームベースの対戦型マルチプレイFPSで、人質のいる閉鎖的な民家のマップで、テロリストとカウンターテロリストによる5対5の激しい銃撃戦が展開。徹底したオブジェクト破壊表現による戦略性も見て取れました。開発はユービーアイソフトモントリオール、PCと両次世代機で2015年発売。なお、2011年に発表されている『Rainbow Six: Patriots』は事実上の開発中止となり、本作『Siege』に置き換わったことも関係者発言などか明らかとなっています。


■ 世界トップレベルの開発体制、全方位をカバー


ユービーアイソフトの発表会を目にして実感したのは、総合的な開発力の高さ。ちょうど海外サイトでは、同社の従業員数が9,200人に達し、ゲーム会社としては世界最大になったとの情報があったばかり。『Far Cry』シリーズは二年越し、『アサシンクリード』や『Just Dance』に至っては一年サイクルで新作を投入する開発体制が整っており、それと同時に『Watch Dogs』や『The Division』などの大型新規IPタイトルまでも全て内製で進めているのは感嘆に値します。
《Game*Spark》
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