それによると、2012年の韓国スマートフォンゲーム市場規模は、前年比79.4%増となる7,600億ウォン(事業者売上高ベース)と推計された。2012年7月に、韓国最大のユーザーを持つメッセンジャーアプリ「Kakao Talk」がゲームサービス(カカオゲーム)を導入したことを契機に、市場が飛躍的に拡大したと見られる。
今年に入ってもカカオゲームの勢いは止まらず、さらに市場は活性化しているという。カカオゲームの2013年上半期までの累計提供ゲームタイトル数は180本、うちダウンロード数2,000万を突破したタイトルは2本、1,000万を突破したタイトルは6本となっている。特に、パズルゲーム「ANIPANG」の人気が突出しており、累計ダウンロード数2,500万、最多DAU(Daily Active Users)が1,000万人を突破した。日本のカードバトル系のゲームなど、海外タイトルの人気も高く、2013年の韓国スマートフォンゲーム市場規模は、前年比64.5%増の1兆2,500億ウォンとなる見込みだ。
またこういった状況を受け、韓国のゲーム業界構造が変化しつつあるとのこと。韓国はネットカフェ(PCバン)文化を持つ“オンラインゲーム大国”であるが、近年は、モバイルゲームとくにスマートフォンゲーム(アプリ)に注力してきている。そこでさらにカカオゲームのプラットフォームを利用することで、ベンチャー企業でも単独展開が可能となった。
一方、大手・中堅のゲーム開発企業もカカオゲームに参入しているが、ベンチャーの独立を受け、新規ゲームタイトルの確保が困難になりつつあるという。そのため、自ら開発子会社を設立したり、開発会社(スタジオ)を買収したり、スタートアップ向けインキュベータープログラム等を展開するなど、少しずつスマートフォンゲーム開発のための体制に変わりつつあると、同調査では考察している。
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