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【GDC 2013】Havokが挑戦する、iOSとAndroidゲームを無料で開発できるゲームエンジン「Project Anarchy」に迫る

物理エンジン「Havok Physics」で知られるHavokはGDC 2013に合わせて、iOSとAndroid向けのゲーム開発が行える開発環境「Project Anarchy」を無償提供すると発表しました。

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物理エンジン「Havok Physics」で知られるHavokはGDC 2013に合わせて、iOSとAndroid向けのゲーム開発が行える開発環境「Project Anarchy」を無償提供すると発表しました。「Havok Physics」など複数のライブラリも同梱され、こちらも無償で利用可能です。

「Project Anarchy」はHavokが提供してきたゲームエンジン「Vision Engine」(2011年にTrinigyを買収)と「Havok Physics」などのミドルウェアをパッケージにした製品です。これまで企業向け製品に集中してきたHavokが初めて、個人デベロッパーやインディーズを視野に入れた展開を始めます。製品名称の"Anarchy"(無秩序)という言葉も、「初めての試みで私達にとっても何が起こるか全く想像が付かないんです。この無秩序から新しいものが生まれて欲しい」(Worldwide VP Sales & MarketingのBrian Waddle氏)という思いを込めたものです。

GDC 2013のビジネスブースで行われたデモンストレーションでは、「Project Anarchy」を使ってどのようにゲーム開発を行えるかが示されました。「Vision Engine」はUnityやUnreal Engine等と同様にシーンエディターを軸に開発を行なっていくタイプの開発環境で、直感的な操作が可能です。ここに「Havok Physics」などのミドルウェアが統合され、オブジェクトのプロパティを設定していくだけで様々な物理的な効果を与えることができます。前述の通り、「Havok Physics」は企業向けにしか提供されてきませんでしたが、今回の製品にはふんだんなサンプルとデモが含まれていて、これらを参考にしていくだけで学んでいけそうです。

デモの一つにはジェンガのように、積み上がったブロックを崩さないように取っていくゲームも用意されていました。ブロックには「Havok Physics」が設定されていますが、そのプロパティを変更することで、ゲーム性の異なるものに仕上げていくようなこともできます。また、FPSの1ステージのような巨大な環境を用意したデモもありました。どちらもビルドすればすぐに遊べるような内容です。

「Project Anarchy」に含まれている製品は「Vision Engine」の他、ミドルウェアとして「Havok Physics」(物理演算)、「Havok Animation」(アニメーション)、「Havok Behavior」(キャラクター操作)、「Havok AI」(パスファインディング)、「fmod」(音楽再生)。スマートフォン向けであれば、これらが商用利用であっても無償で提供され、家庭用ゲーム機などを視野にいれる場合も、スマートフォン部分については無償で利用可能です。提供開始は春だとのことで、もうすぐ手に入れられそうです。

最後にWaddle氏は「Project Anarchy」の目標について語ってくれました。

「Havokはゲーム開発コミュニティの一部として様々な先端技術を提供してきました。今はインテルのグループということもあり、モバイルに対しても同様にコミットをしていきたいと考えています。2年前にTrinigy Vision Engineを獲得してから、Unity等と比べるとモバイルへの挑戦は早いとはいえませんが、Unityとは異なるエンジンを提供することで可能性があると思っています。ビジネスはニーズを発見して上手いソリューションを提供することだと私は経験上、考えていて、それを考慮すればC++で拡張性のあるエンジンはUnityがカバーできてない領域を獲得できる可能性があります。事実上、プロシューマーにとってUnity以外の選択肢はありませんでした。まずはそこを変えていきたいと。お客様は無償で利用でき、私達にとってはHavokの可能性を広げるチャレンジであり、上手くWin-Winの関係を作れると考えています」

ちなみに、Havok JapanのArnaud Saint-Martin氏によれば、「発表すると、予想以上にデベロッパーさんからの反応が良く、私達が知らないHavokが生まれていくのではないかと期待しています。また、全世界でiOSやAndroidは使われています。私達も世界のデベロッパーにアクセスできるようになるのです。そうした所から色々な使い方が生み出されるのを楽しみにしています」と話してくれました。
《土本学》

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