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本格派のゲームで成功したスマホソーシャルRPG『マジモン』、ディレクター&プランナーに聞く

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モンスターを集めて、育てて、バトルする『マジモン』。NHN Japan(ハンゲーム)がパブリッシュする、スマートフォン(iPhone・Android)向けソーシャルRPGです。この人気タイトルの開発を手がけたdangoが、新規開発メンバーを大募集しています。経営者編に引き続き、実際に運営を手がける企画職の方々にお話をお伺いしました。

左からプランナーの大里氏、運営ディレクターの櫻井氏


―――よろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

櫻井:  『マジモン』ディレクターの櫻井文恵です。入社後に前任者から引き継いで、大里さんと二人で『マジモン』の企画を行っています。前職はシステム開発のプロジェクトマネージャで、企業のウェブサイトを作ったりしていました。実は入社したのが今年の10月で、ゲーム業界もはじめてなら、ディレクターもはじめてです。いつも大里さんに助けてもらっています。

大里: 『マジモン』プランナーの大里卓也です。僕はもともとゲーム専門学校を卒業後、いろいろなアルバイトをしていたのですが、1年くらい前に知り合いの紹介で、弊社でアルバイトをするようになりました。最初はユーザーサポートやデバッグ業務を行っていましたが、次第に開発にかかわるようになって、社員となり、現在に至るという感じでしょうか。櫻井さんほどゲームに詳しいわけではないので、いろいろ教えてもらっています。

モンスターを集めて戦う『マジモン』


―――櫻井さんは異業種からの転職組ですね。

櫻井:  はい。もともとゲームが大好きで、ゲームの企画・ディレクションがやりたくて、この会社に入らせていただきました。PCゲームの『TERA』『RF online Z』『ドラゴンネスト』が大好きで、よく遊んでいます。その合間にソーシャルゲームなどでも遊びながらいろいろなアイディアを貯めていた感じです。

大里:  僕もゲームが嫌いというわけではありませんが、そこまでコアゲーマーではないので。家庭用ゲームを遊んだり、他にもいろいろ興味があることをウォッチしたりしています。カジュアルゲーマーという感じです。

―――お二人の業務の切り分けはどうですか?

大里:  櫻井さんの方がゲームデザインを行ったり、仕様を切ったりして、僕の方が社外のクリエイターとのやりとりだったり、クライアントとの打ち合わせを行ったりという感じですね。

櫻井:  もっとも、私自身はつい最近『マジモン』に関わるようになったばかりで、ゲームのテイストを揺るがしてはいけないので、大里さんやエンジニアさんなど、周りの方々に相談しながら進めています。

―――櫻井さんがdangoに関心をもたれた理由は何ですか?

櫻井:  大企業と違って、自分の希望をすぐに提案できるところですね。何社かゲーム会社に応募して、一番面白そうだと思いました。入社後も、それまで自分がやりたかったことを、どんどんやらせてもらっています。エンジニアの方もそばにいるので、何か起きたときにすぐに話ができますね。

―――前職と比べて、ギャップなどはありませんでしたか?

櫻井:  一般的な開発案件でも、基本的な部分は同じなので、それほどギャップはありませんでした。仕様書を書いて、エンジニアに相談して、工程数を出してもらって、スケジュールを書いて……という感じです。

―――教育体制や、受け入れ体制などはどうなっていますか?

大里:  こちらからいろいろ説明するというよりも、相談を受けることが多いので、適時答えるという感じですね。雰囲気が明るくて、活気があるので、けっこう周りの人にも聞きやすい感じではあるんですよね。

櫻井:  よく「もう3年目だっけ?」なんて聞かれるんですよ。まだ11月に転職したばかりなんですが。

―――ソーシャルゲーム開発のどこにおもしろさを感じますか?

大里:  ユーザーの行動に基づいて、ゲーム内容を変えていけるところですね。コンシューマだと出したらそれっきりじゃないですか。でも、その都度声を聞いて反映していけるんですよ。もちろん当たり外れもありますが、当たったときは、よっしゃ、売上アップ! という感じです。

櫻井:  私も前職に比べて、ユーザーさんの声が近いのが、一番のやりがいですね。良い物を出せばそれなりに評価していただけるし、たとえ良い物を出したと思っても、ユーザーさんにとってイマイチだったら、それなりの評価しかもらえないので。いかにユーザーさんたちにとって予想外のもので、かつ喜んでいただけるようなアイディアを実装できるかが、おもしろみかと思っています。

―――ユーザーの声をどういうふうに反映していきますか?

櫻井:  すぐに反映させられるモノや、ゲーム内の仕様で応用が利くモノは、即座に対応していくことになります。ただし開発が必要になるものは、徐々に段階をおって、ゲームバランスなども考えつつですね。ユーザーさんたちの声が強いモノであれば、優先的に中に入れていく形になります。

大里:  ただ、その要望をどう判断するか、なんですよね。たとえ大きな声でも、それが全体を代表しているかというと、そうでもないですから。なんでもかんでも入れると、ホントに工数ばかり増えて、ぐちゃぐちゃになりますから、うまく整理しつつ。

―――ユーザーメッセージやログの分析を元に改善することはありますか?

大里:  はい。ゲーム自体がクエストをこなしながらレベルを上げていく作りになっていますが、レベルが上がるにつれて離脱者も増えていくんですよ。あまりにも離脱率が高いと、そこは改善するポイントになりますよね。じゃあ、そこを修正しましょうとか。

櫻井:  ホントにそんな感じですよね。

大里:  データは結構重要だなと。日に日に数字が変わっていくものなので。会社としても、がっつり対応していく予定です。

―――他のメンバーはどうなっていますか?

大里:  『マジモン』でいえば、他にエンジニアさんが専任で2-3人います。デザイナーでは専任者はいません。いろいろかけもちしながら、必要な素材を作っていただいています。

―――マジモンの現状について教えてください。

大里:  直近で言えばアジト攻防戦という新機能が加わりました。「光」と「闇」に参加者が別れて、組織間でバトルを行うというものです。これまでも1体のボスをみんなで倒すというのはあったと思いますが、みんなで対決するというのが新鮮だったようで、かなり盛り上がりました。

櫻井:  ソーシャルゲームでは他に例があまりないもので、どちらかというとネットゲームに近い仕様です。ユーザーさんたちも、こちらが想像した以上に楽しんでプレイしていただいていて、盛り上がっている感じです。

大里:  ただ、ソーシャルゲームであることは事実なので、リアルタイムで遊べる要素もありますが、いちど参加しておけば後は勝手にやってくれるような仕組みも入っています。そこはどっちのユーザーからも支持されるものだと思っています。

―――『マジモン』がヒットした要因をどのように分析しますか?

大里:  見た目の親しみやすさもあると思いますし、アプリとして、ここまで作り込んだソーシャルゲームは、当時そんなに出ていなかったと思います。これまでは大手であっても、ガラケーの頃と同じブラウザゲームをスマートフォン向けに移植したものが大半でしたが、『マジモン』はよりゲームに近いものだと思います。

―――完全新作のタイトルを作る予定はありますか?

大里:  社長は現場のアイディアに耳を傾けてくれる方なので、なにかゲームのアイディアがあったら、企画書を見せれば絶対に目を通してくれます。もっとも私の場合はそんな暇もなく、マジモンの運営でけっこうてんやわんやです。もっとも『マジモン』の追加システムなどであれば、どんどん提案して、進めていますよ。はじめに社長に見せて、次にクライアントに見せて、どちらもOKが出れば、開発という感じです。

―――一緒に働くとしたら、どんな人に来てほしいですか?

大里:  あまり、こだわりはないですね。『マジモン』の遊び込み度などは、そんなに必要ではなくて、コアゲーマーもカジュアルゲーマーも、どちらの意見も重要だったりするので。一概には言えないですね。

櫻井:  『マジモン』というアプリ自体が、コアなカードゲームユーザーでも、ライトユーザーでも、幅広く楽しんでいただけるので。どちらでも対応は出来ると思います。ポイントは『マジモン』をどうやって面白くしていけるか、そのためのアイディアを出せるかどうかですね。

―――この会社にいると、こんなことを習得できるなどはありますか?

大里:  ソーシャルゲーム開発をしているので、そちらのスキルは当然ですね。ユーザーの動向なども、常に手に取れるようになっているので。どういうふうに人が動いているかを、かなり明確に見ることができます。毎日のように変わっていくものなので、どういう風に動くか、先読みをする必要があるんです。これは結構参考になりますね。

櫻井:  あとは小さいながらも、一人ひとりで責任が重い会社なので、それだけやりがいがあります。「ここは私が作った」と感じてもらえると思います。

―――今後の目標について教えてください。

櫻井:  『マジモン』自体は前任者から引き継いだゲームなので、自分でも作ってみたいですね。まだ草案段階ですが、メモ程度にアイディアを書きためています。

大里:  僕は『マジモン』を、とりあえず3年はランキング上位にキープさせたいな、と思っています。それくらい続けられるような運営体制を築きたいんです。そのためには、常にユーザーの要望をチェックする必要がありますね。ただ、あまりに遊びの要素を増やしすぎると、今度はユーザーが混乱してしまうので、それをどう導くか、工夫しながら。そうすれば3年はがんばれるんじゃないでしょうか。

―――ありがとうございました。これからも頑張ってください。
《小野憲史》

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