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アメコミの巨匠、スタン・リーの新作にアンリアル・エンジン・・・「Unreal Japan News」第20回

アメリカン・コミックスの第一人者スタン・リーと、世界的モーションキャプチャー&アニメーションスタジオであるVicon House of Moves (HOM)は、スタン・リーの新作 The Guardian Projectにアンリアル・エンジン3(UE3)を使用することを決定しました。

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アメコミの巨匠、スタン・リーの新作にアンリアル・エンジン・・・「Unreal Japan News」第20回
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アメリカン・コミックスの第一人者スタン・リーと、世界的モーションキャプチャー&アニメーションスタジオであるVicon House of Moves (HOM)は、スタン・リーの新作 The Guardian Projectにアンリアル・エンジン3(UE3)を使用することを決定しました。



北米のプロアイスホッケーリーグ、NHLとの協力により、スタン・リーとHOMはアイスホッケーを題材としてThe Guardiansと呼ばれる新しい世界観を構築しました。The Guardiansの世界にはホッケーにちなんだ30人のスーパーヒーローが存在し、第58回NHLオールスターゲームの会場でショートフィルムが初公開されました。オンライン・ビデオゲームやTV用CGアニメシリーズ、グッズ類の商品化予定も同時に発表されたことで、大きな話題を集めています。

The Guardiansの制作はHOMが中心となって進められていますが、リアルなキャラクターの動きをテレビやオンライン配信、スタジアムでの上映やバーチャル・リアリティ・コンテンツ等、様々な用途で使用可能な形で開発するために、モーションキャプチャー技術に大きく依存しています。

「アンリアル・エンジンを選んだのは、その使いやすさが理由です」とHOMのディレクター、Peter Krygowskiは話します。「制作を拡大し、我々のパイプラインに組み込んでいくためのラーニング・カーブが最小限ですみました」

HOMにとって使いやすさは特に重要なポイントでした。HOMはモーションキャプチャーとアニメーションを専門とする会社なので、ハイエンドなCGレンダリングを扱うための大型設備は持っていなかったからです。

幸いにも、ディレクターのPeter Krygowskiは10年以上に渡ってビデオゲーム業界との交流があり、数多くの商用エンジンに触れた経験があったため、HOMチームがThe Guardiansを制作するために何が必要かを十分把握していました。
HOMにとって、UE3は彼らが求めていたフレキシビリティを実現してくれるエンジンだったのです。

「カスタマイズしたシェーダーを制作したり、アンリアル・エンジンにバーチャル・カメラを持ち込んだりするために、自分たちでかなりコードを書きました」とHOMのビジュアル・エフェクト・スーパーバイザー兼パイプライン・ディベロッパーのAlberto Menacheは語ります。「その結果、信じられないほどのフレキシビリティを持った制作が可能になりました。時間の節約という面でも、8,000以上のフレームを秒の単位で描画してしまえるんです。もちろん、このおかげでマルチCPUの大型レンダーファームが不要になったので、コストセーブの効果もとても大きかったです」

今回公開されたショートフィルムのCGアセットは、Autodesk MayaとPixologic Zbrushを使って制作され、アニメーションとモーションキャプチャー用にAutodesk MotionBuilderが使用されました。

HOMは自社の保有する2,400平方メートルのモーションキャプチャースタジオで、200台以上のVicon T160カメラを使用し、9日間かけてGuardianスーパーヒーロー30体の動きやポージングをキャプチャーしました。プロジェクト全体には6ヶ月が費やされ、当初10名で始まった制作チームはピーク時には200名まで増員されたそうです。

「アンリアル・エンジンが、このプロジェクトに与えたインパクトは言葉では言い尽くせない」とPeter Krygowskiは話します。「リアルタイムでのライティング、使いやすさ、試行錯誤のための反復を迅速にこなせること、ファイナルクオリティのアセットをほぼリアルタイムでレンダリング可能な能力、これらの特徴のおかげで、もともと過密気味だったスケジュールを更に加速させることが出来ました。ショートフィルムの制作は、2ヶ月半の期間で3分半の尺のアニメをゼロから納品まで完了しなければならなかったのですが、アンリアル・エンジンを使わなければ半年以上かかっていたでしょう」

The Guardian Projectでは厳しい納期の他にも、予想外の展開が待ち受けていました。NHLオールスターゲームでショートフィルムが公開されるわずか48時間前に、ある外部ベンダーがショートフィルムの内容と噛み合わない画像6点を納品してきたのです。普通ならとても対応できない状況ですが、アンリアル・エンジンを使っていたおかげで、HOMは公開直前でもショートフィルムの内容を修正することができました。HOMのチームは必要な変更を加えてアンリアル・エンジン上で再度レンダリングを行い、修正したファイナル版を間に合わせることが出来ました。アンリアル・エンジンを使用していなければこのタイミングでの修正は不可能だったと、Peter Krygowskiは話します。

Peter Krygowskiは今後さらに多くのハリウッドの制作スタジオがアンリアル・エンジンを使うようになるだろうと予測しています。スケジュールの短縮と試行錯誤のための反復を両立させることが可能になる上、ゲームや放送といった異なるメディア間で同じアセットを共有するのにもアンリアル・エンジンは最適だからです。

HOMの制作担当ヴァイス・プレジデント Brian Rauschは、「キャラクターやマップをゲーム用やTVシリーズ用に制作する場合、異なるメディア間でCG素材がスムーズに流用できるよう十分に配慮しなければなりません。最初からゲームエンジン上でモノを作ってしまえば、選択肢が大いに広がるのです」とコメントしています。
《土本学》

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