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国際学生バーチャルリアリティコンテスト(IVRC)決勝大会の出展作品を徹底リポート

国際学生バーチャルリアリティコンテスト(IVRC)の決勝大会が8月24日・25日、東京・お台場の日本科学未来館で開催されました。

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国際学生バーチャルリアリティコンテスト(IVRC)決勝大会の出展作品を徹底リポート
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国際学生バーチャルリアリティコンテスト(IVRC)の決勝大会が8月24日・25日、東京・お台場の日本科学未来館で開催されました。初日に開催された審査会では、自分自身とハグできる「Sense-Roid」(電気通信大学)が総合優勝に輝きました。
 
セカイカメラのブレイクなどで、一気にAR(拡張現実)などの専門用語が身近になってきた昨今。ゲーム業界でもWii、Kinect、PlayStation Moveなど、バーチャルリアリティ(VR)技術が日常化しつつあります。IVRCはこうした広義のVR技術を応用した作品作りを競うコンテストです。INSIDEでも毎年レポートしていますが、そのラジカルさ、作品の幅の広さには、常に驚かされます。

第18回目を迎える今回は、応募総数が史上最多の78作品。会場に集結したのは、書類審査・プレゼンテーション審査・ビデオ審査を勝ち抜いた国内12作品と、アメリカ・フランスからの招待作品の全14作品です。総合優勝作品は賞金30万円のほか、米シーグラフへの渡航サポートなどが受けられます。今年は制作期間が史上最短の2ヶ月半しかなく、特に過酷な開発となりました。

なおビデオ審査と決勝大会のプレビューは公式サイト(http://ivrc.net/2010/)で視聴できます。また当日はUstreamで生放送が行われたほか、ニコニコ生放送(http://live.nicovideo.jp/gate/lv24930278)でも中継されました。VR作品は動画でなければ魅力がつたわりにくいモノが多いため、ぜひチェックしてみてください。


■作品紹介(カッコ内は大学名/チーム名)
*リンクはビデオ審査で投稿されたビデオURL

◇総合優勝:Sense-Roid(電気通信大学/こうしゅうはせいぶん)
http://www.youtube.com/watch?v=CQ0xxQHlGIo&feature=related

自分自身をハグできる、究極の自己愛がテーマの作品です。体験者は空気圧で作動する5本の人工筋肉と、9個のバイブレーターがついたベストを装着します。この状態でトルソーに抱きついたり、なでたりすると、トルソー内部に設置された圧力センサーで、抱きついた部位の人工筋肉が収縮したり、バイブレーターが作動します。これによって、まるで自分自身が抱きしめられたり、なでられたりするように感じる仕組みです。ベルトやゴムなどで試行錯誤を続けた結果、人工筋肉を使う案に落ち着きましたが、うまく組み込むのに苦労したとのことでした。トルソーも表面が低反発のスポンジとゴムで覆われており、ハグしたときの感覚が人肌に近くなるよう工夫されています。ぜひシーグラフの審査を突破して、日本の文化的特異性を世界にアピールして欲しいところです。

触覚をテーマに哲学性も盛り込んだ。トルソーの下部には制御基盤を設置。



◇日本VR学会賞:Tag Candy(慶應義塾大学/キメラ)
http://www.youtube.com/watch?v=OW-_MD5R7FI&feature=search

棒付き飴に特定の振動を与えることで、炭酸水などの食感が得られる作品です。デバイスに棒付き飴を装着し、振動の種類を選んで飴をなめると、デバイスが振動して、実にそれらしい食感が体験できます。圧力センサーが内蔵されており、舌の動きで振動音が変化する仕様も実装しました。食感は炭酸水やリンゴの咀嚼感といった食べ物系だけでなく、打ち上げ花火の音、お寺の鐘、ジェット機の爆音まで体験可能。当初はスプーン型デバイスやフォーク型デバイス、海老の躍り食いデバイスなどでも実験されましたが、棒付き飴が一番良く振動を伝えることがわかり、このスタイルに落ち着きました。会場では多くの来場者が棒付き飴を舐める様子が見られ、存在感は抜群でした。

食材をデバイスに使った珍しい作品。小型軽量化して発売して欲しいほど。



◇岐阜VR大賞:HINOCO~カーテンに棲む生き物~(豊橋技術科学大学/黒糖ふがし)
http://www.youtube.com/watch?v=QYMy1i8TqvQ&feature=search

カーテンごしに投影された火の粉状のパーティクル「HINOKO」とインタラクションできる作品です。急に近寄るとHINOKOが逃げたり、カーテンを手で押し込むとHINOKOが集まったり、色が変わったりします。カーテンの奧には扇風機が設置され、カーテンのたなびきでHINOKOが波に流されるうな動きも。カーテンレールには即域センサーが設置され、カーテンのふくらみを検知。足下には距離センサーがあり、作品と体験者の距離を検知しています。これらで検出した情報をもとに、HINOKOを動かす仕組みです。会場では限界もありましたが、展示スタイルの工夫次第で、さらに魅力が増すように感じられました。

カーテンの上を蛍が飛び回る感覚。自宅のカーテンにもこんな機能が欲しい!



◇DCEXPO ConTEX賞:Sound Forest(慶應義塾大学大学院/3プリング周波数)

森の中にすむ目に見えない不思議な静物「しまぶん」を、音を頼りに探すという設定の作品です。作品にはスピーカーが内蔵された「しまぶんの巣」がぶらさがっており、立体音響でしまぶんが飛び回る様が表現されています。体験者は音を頼りに、しまぶんが潜む巣を見つけていきます。うまく巣をつかむと、しまぶんが暴れる様子が触覚でわかります。
サウンドの制御プログラムを作り込むのに苦労したとのこと。本賞は2位から5位までが接戦だったため、10月14日から開催されるデジタルコンテンツエキスポの招待展示にあわせる形で急遽新設され、実質的な第4位作品となりました。

立体音響で周囲を包まれる感覚が新鮮。手のひらで震える感覚が子どもたちにも人気に。



◇審査員特別賞/川上記念特別賞:Project Mirage(米カーネギーメロン大学/ミラージュ)
http://www.youtube.com/watch?v=2LD-p-dLVtI&feature=search

フォグ(霧)スクリーンを用いて4人で立体ポンが遊べる作品です。作品中央にはフォグスクリーン発生装置があり、周囲から見ると空中に浮いたボールが互いを行き来しているように感じられます。赤外線LEDを用いたバンドを手に装着してラケットとし、手の動きはWiiリモコンで検知する仕組み。空輸中に作品が破損するアクシデントがありましたが、制作チームはわずか1日でプラスチックのフィルムを用いた簡易展示に切り替え、展示にこぎつけました。そのバイタリティ性に、VR研究者で急逝された川上直樹氏の功績をたたえて昨年度、新設された川上記念特別賞が送られました。

突然のアクシデントにも負けず展示。破損を免れた霧発生装置の中核装置。



◇ラバルバーチャル賞:じょりじょり(大阪大学大学院/HIGE)
http://www.youtube.com/watch?v=r7IbQgJCoBU&feature=related

子どもや女性でも、電気シェーバーで髭を剃る感覚が体験できるという作品です。シェーバー型デバイスをあごに当てて動かすと、当て方によって強弱の振動が伝わり、髭をちりちり剃っている錯覚に襲われます。それと共にモニターには自分の顔の上にひげが表示され、デバイスを動かすことで髭が消える仕組み。あまり強く当てすぎると、画面上で血が吹き出るというおまけつき。プレゼンテーション審査を1位で通過した作品で、前評判にたがわず、仏ラバルバーチャルへの招待展示の栄冠を勝ち取りました。フランス人からどのような感想が飛び出すか楽しみな作品です。

ひげ剃りのちくちくした感じを再現。女性でもバーチャルひげ剃りが体験できる。



◇明和電機社長賞:パランガ(大阪大学/TERIYAKI)
http://www.youtube.com/watch?v=76CjECNmSxk&feature=related

パラパラ漫画を電子書籍で体験するという、既存の発想の斜め上を行く作品です。表紙には曲げセンサーが内蔵され、めくってゆまがせると、画面上でパラパラ漫画が再生されます。同時にモーターで紙製の歯車が回転し、右手の親指でページがめくれていく感覚が味わえます。ページがめくられる速度でパラパラ漫画の内容が変化するというおまけつき。モーターのギア比と、曲げセンサーの調整に難航したと語っていました。同賞はIVRC審査員で、メディアアーティストの明和電気社長・土佐信道氏によるもの。副賞は明和電機の忘年会参加権です。土佐氏は「本と鉛筆があれば無料でできることを、技術と時間をかけて作ったバカバカしさが良かった」と絶賛していました。

パラパラ漫画を電子書籍で実現。モーターが回転して指に刺激を与える。



◇未来観客賞:大縄オーケストラ(お茶の水女子大学大学院/Sugar & Beans)
http://www.youtube.com/watch?v=4kx9hD5Gp3c&feature=related

3名で一緒に体験できる「バーチャル大縄飛び」です。前方のスクリーンで回転する大縄の動きにあわせて、大縄を飛んでいきます。連続して飛ぶと自分のパートのBGMが流れ、3名で息をあわせて跳び続けると、オーケストラが完成。足下には赤外線センサが設置され、画面の特定のフレーム時(縄が地面を這っている時)に足が床についているとミス判定がなされる仕組みです。画面の動きとセンサーをうまく同期させる点に苦心したとのことでした。大人から子どもまで直感的にプレイできる点が幅広い評価を受け、会場を訪れた観客の投票で決まる未来観客賞を受賞しました。

音と光で大縄跳びの楽しさを再現。足下に置いた赤外線センサで計測。



■受賞を逃した作品もユニークなものばかり

これ以降は惜しくも受賞に至らなかった作品群です。とはいえ、どれも発想はユニークなものばかり。にもかかわらず調整不足・練り込み不足などの結果、優劣がついた印象を受けました。今後もさらなる作り込みを続けて、さまざまなVRコンテスト・イベントへの挑戦を期待したいところです。実際、過去のシーグラフでも、IVRCで入選を逃した作品が多数出展を果たしています。敗者復活戦のチャンスは常に存在しているのです。


◇ひとめぼれ実験装置 -Hitomebore-(神奈川工科大学/ひとめぼれ)
http://www.youtube.com/watch?v=s2g-Mc9FbHU&feature=related

スクリーンに投影される異性を選択していき、運命の人を探し出す作品です。体験者はアンケートに回答し、スクリーンの前に配置されたバランスWiiボードに乗ります。画面にはアンケートを元に抽出された異性が2名表示されるので、体重移動で好みの異性を選択します。これを繰り返すと、最後にオススメの異性が表示される仕組みです。体験者自身の顔をキャプチャして作品に取り込み、作品内で「理想の異性」として登場させることもできます。抽出アルゴリズムにはAmazonのお勧め商品表示などと似た集合知理論が使われているとのこと。iPhoneやケータイアプリなどの展開も期待したいところです。

男女別に理想の異性を抽出してくれる。モーター音でボツになった紐を引っ張る機構。



◇ふとんがふっとんだ!!(金沢工大学園/とぶケバブ)
http://www.youtube.com/watch?v=ORV4qx82BIQ&feature=search

睡眠中に夢の中で落下するような感覚に襲われ、思わず目を覚ましてしまう・・・。ジャーキング現象と呼ばれる現象です。本作はこの疑似体験に加えて、睡眠に適したぬくもりのある環境を強制的に奪うことで、二度寝を防ぐ目覚ましシステム。木製のベッドには布団の上にゴムの紐が取り付けられています。体験者がベッドに寝転がると、突然ベッドがガタンと沈むと共に、布団がゴムで跳んでいきます。展示ではスタッフが主導でスイッチを作動させていましたが、タイマー制御することも可能とのこと。JRの運転手など、専門職に向けた仮眠ベッドとして、実用化もあり得る印象を受けました。

子どもが2人で体験でき、頑丈さは抜群。足下のレバーでベッドを落下させる。



◇マッチすりの少女(慶応義塾大学/ほたる)
http://www.youtube.com/watch?v=_ieiyT4XN9g&feature=related

童話「マッチ売りの少女」がモチーフの作品です。マッチ型のデバイスで身の回りのモノをこすると、マッチの先に明かりが灯ります。これをランプに当てると、ランプの明かりで窓の中にさまざまな影絵の世界が広がるという内容です。マッチ型デバイスの摩擦とこすり方で10個のストーリーが展開し、続けて明かりを点すことで、さらに2つのストーリーに分岐します。マッチを実際にする感覚に似せるため、こすり方に少しコツがいるように調節をしたとのこと。まずディスプレイのイメージがあり、そこから作品を作り込んでいったというほどで、世界観に非常に力が入っていた点が印象的でした。

マッチ売りの少女のイメージを再現。力の入ったディスプレイ展示。



◇超みそ汁(慶應義塾大学/幻魔大戦)
http://www.youtube.com/watch?v=-cfzUFuALYU&feature=related

お椀に入った味噌汁を、手を触れることなく移動させて、かっこよく相手に渡すという作品です。お椀の下にはベルチェ素子があり、スイッチを入れるとお椀の下の空気が温められます。テーブルの上はあらかじめ適度に水で濡らしてあり、空気の膨張でお椀が滑りやすい状態が生まれます。体験者は赤外線LEDのついた指輪を装着し、手のひらを開閉することでLEDの光を調節してお椀に信号を送る仕組み。スイッチが入ると電磁石の力でお椀がするするーっと動き、手のひらを閉じるとスイッチオフでベルチェ素子が冷え、ぴたっと止まります。動作が安定せず、審査員にアピールしきれなかった点が残念でした。

念力で味噌汁のお椀を動かす!お椀の内部には制御基盤などを配置。



◇A/D Dance(神戸大学大学院/参天)
http://www.youtube.com/watch?v=GPwAI0Boexs&feature=related

ダンスの楽しさをもっと多くの人に体験してもらい、自然に上達して欲しい。そんな思いで作られた作品です。モニターの前で音楽に合わせてピタッとピタッと体を動かすと、画面に映った自分が瞬間的に振動して、まるで格好良くロボットダンスを踊っているような錯覚に陥ります。うまくリズムに乗ってピタッと体を止められたらスコアアップ。キャプチャした映像の中から2枚のフレームを瞬間的に切り出し、細かく振動させる仕組み。テスト時に「意味がわからない」と言われ、ゲーム的な要素を取り入れるなどして、いかに心地よく体験してもらうかに苦労したと語っていました。

誰でも簡単にロボットダンスが踊れる。モニターには体験者の録画プレイを再生。



◇Immersive Rail Shooter(仏ENDA大学/Immersive Rail Shooter)
http://www.youtube.com/watch?v=FmdEGjre-G8&feature=related

仏ラバル・バーチャルからの招待作品で、Wiiリモコンと拡張現実を組みあわせたシューティングゲームです。家庭のリビングなどをゲーム空間に変えることが目的で、マーカーのついた紙を椅子や床に配置。体験者もマーカーを首からぶら下げてプレイします。ゲームが始まると、バーチャル空間に配置された障壁に隠れながら、Wiiリモコンで画面上の標的を倒していきます。床の上のアクションマーカーを作動させて障害物を排除するなどの仕掛けも盛り込みました。最後に攻撃を避けながら、ボス敵を倒すとゲームクリア。シンプルながらゲームとしての完成度が高く、純粋に楽しめました。

マーカーを動かしてレベルデザインできる。床の上にあるのはアクションマーカーだ。



■審査講評

冒頭で紹介したとおり、総合優勝を果たしたのは、自分で自分を抱きしめる「Sense-Roid」でした。審査委員長の岩田洋夫教授は「今年は例年にも増して接戦だったが、その中でもSense-Roidが頭一つ抜けていて、審査員全員から、まんべんなく票を集めた」と評価。もっともアメリカと日本では価値観が異なるため、デバイスを単に見せるだけでは、米シーグラフでの採択は難しいと釘も刺していました。

一方で2位から5位までは非常に接戦で、何度も協議と投票が繰り返されたと説明。日本VR学会賞と岐阜VR大賞については、それぞれ日本VR学会会長の廣瀬通孝教授、岐阜県商工労働部の市橋正樹氏の「鶴の一声」で決まった、という裏話も披露されました。

また今回上位入賞した4作品「Sense-Roid」「Tag Candy」「HINOCO~カーテンに棲む生き物~」「Sound Forest」については、前述の通り10月14日から日本科学未来館で開催されるデジタルコンテンツエキスポで招待展示されます。他にもさまざまな展示やイベント、シンポジウムなどが開催されるため、ぜひ足を運んで体験してみてください。

米カーネギーメロン大との調印式も行われた。明和電気賞を発表する土佐信道氏。審査講評を行う岩田洋夫教授。


Sense-Roid/チームリーダー・高橋宣裕さん(電気通信大学・電気通信学部4年生)
「非常に良い物ができたと思います。総合優勝という結果になって、喜びもひとしおです。寝る前にふとアイディアがわいて、面白いじゃんと思ったのがきっかけでした。もっとも、最初はただ面白いと感じただけでしたが、その意味を考えていくうちに、だんだん哲学的にも奥深いんじゃないかと。それで自分たちで実際に作って体験してみたいと思うようになりました。つまり、まず自分たちが体験したかった。それが皆さんにも体験していただいて、こういった評価が得られた。なので、本当に嬉しいです。今後は、まず見た目の美しさを改善したいですね。それから、もう少し没入感を提供できるような空間演出を考えていきたいです。」

優勝した「Sense-Roid」制作チーム(中央が高橋さん)


ちなみに今年のIVRCの特徴は、例年にも増して女子の参加率が高かったことでした。観客の投票で決まる未来観客賞を受賞した「大縄オーケストラ」は、お茶の水女子大学大学院の女子2名によるもの。「マッチすりの少女」「Sound Forest」も女子中心のチームでした。

実行委員会委員長の舘暲教授は「VRは人間中心の技術で、人間がいるからVRがあるし、VRによって人間が恩恵を受けられる。科学技術と芸術が一体化した、まったく新しいタイプの学問・技術領域。これが盛んになることで、日本も新しい道が見いだせるのでは」と解説。VR=理系=男子中心といった固定観念が、徐々に過去のものになりつつあるのも、実に好ましい傾向だと言えます。

IVRCはここ数年で急速に作品のレベルが向上していますが、まだまだ様々なベクトルの可能性が存在します。来年度も今まで以上に多彩なチーム編成で、さらにユニークな作品に出会えることを期待したいところです。
《小野憲史》
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