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"抑止論"という新たなテーマに踏み込んだストーリー・・・『METAL GEAR SOLID PEACE WALKER』完成披露発表会(2)

第二部では再び小島秀夫監督が登壇し、『METAL GEAR SOLID PEACE WALKER』の詳細について明らかにしていきます。

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第二部では再び小島秀夫監督が登壇し、『METAL GEAR SOLID PEACE WALKER』の詳細について明らかにしていきます。

まず小島監督は「平和とは人間の関係にとって不自然な状態である」という哲学者カントの言葉を引用します。不自然な関係だからこそ、意識的に作ら出さなければならないというメッセージはPVの中でも用いられていました。

その平和を作りだす手段として人類によって生み出されたのが「抑止論」(抑止力)という考え方です。本作で語られるのはこの抑止論です。小島氏はこれまでのシリーズの中で「反戦反核」というものをテーマにし、訴えてきました。しかし反戦反核はある意味理想論であり、より現実味のある抑止論というテーマに踏み込む事にしたそうです。

抑止論とは、相互に軍事力を持つ国同士であれば、片方が軍事力を用いれば、片方も反撃をすることになり被害を被るので、軍事力に訴える事を抑止するだろうという考え方です。軍事力のバランスを均衡に保つという考え方なので、片方が軍事力を強化すれば、もう片方も同様に軍事力を強化することになります。この考え方に基づき、核兵器の保有国も増えていきました。さらに冷戦時代には、MAD(相互確証破壊)という考え方が生まれました。これはお互いを滅ぼすに十分な核兵器を保有する国同士は、核兵器を使用することができないというものです。お互いに核兵器を使用された場合、ただちに核兵器でもって報復する能力を保有していれば、最終的にはお互いが滅びることになるため、核兵器の使用は抑止されます。

その抑止論を描くのに最適な場所として選ばれたのが中米コスタリカです。コスタリカは憲法で軍隊の保有を禁じています。そこに謎の武装集団が姿を現すようになります。コスタリカは、コロンビアで「国境なき軍隊」を組織しているスネークに、コスタリカの抑止力になることを依頼、物語が始まります。

平和のために抑止力となった「国境なき軍隊」。戦いは熾烈を極め、「国境なき軍隊」は増強し大きな存在になっていきます。しかしそれは各国のパワーバランスを崩すことに繋がります。各国は「国境なき軍隊」を排除するため攻撃を仕掛けます。抑止力であった「国境なき軍隊」も国家と同様、自分たちを守る抑止力を獲得する必要に迫られます。平和を維持するための抑止力の矛盾という「かなりキワドイところまで踏み込んだ」(小島監督)とのことです。
《土本学》
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