人生にゲームをプラスするメディア

【CEDEC 2008】ネットワークゲームの開発と海外展開について

ゲームビジネス その他

【CEDEC 2008】ネットワークゲームの開発と海外展開について
  • 【CEDEC 2008】ネットワークゲームの開発と海外展開について
  • 【CEDEC 2008】ネットワークゲームの開発と海外展開について
  • 【CEDEC 2008】ネットワークゲームの開発と海外展開について
  • 【CEDEC 2008】ネットワークゲームの開発と海外展開について
CEDEC初日の13:00〜は『PSO』(ファンタシースターオンライン)シリーズに携わってきた株式会社セガの見吉 隆夫氏が「ネットワークゲームの開発と海外展開について」というテーマで、『PSO』『PSO BB』『PSU』3タイトルでの開発及び運営に関する講演を行いました。各機種におけるユーザー数の推移など貴重な資料も公開され、ネットワークゲームの関係者には興味深い内容となりました。

見吉氏がセガに入社したのは、ネットワークゲームを作るため。ゲームのダウンロード販売の先駆けと言える『ゲーム図書館』でゲームを開発するなど、そのキャリアは常にネットワークと共にありました。

そんな氏が手がけたのが、家庭用ゲーム機では初の全世界対応オンラインゲームである『PSO』。「ジャンルを普及させる存在として、ネットワークゲームの『ドラゴンクエスト』を目指す」というコンセプトのもとで開発がスタートしました。時代が時代だけにスタッフもネットワークゲームをプレイしたことがなく、まずは他社のゲームで面白さをレクチャーするところからスタート。ジャンルはアクションRPGに決定するも、当時の回線事情にあわせてナローバンドでも実現できる内容を志向。全てが未整備だったため、ライブラリの不具合を修正しながらの開発となりました。

2000年末にドリームキャストで発売された『PSO』は、2〜3ヵ月間プレイできる設計となっており、ユーザー数もそれに会わせて推移。大型アップデートがないとユーザー数の減少も激しいということが改めて浮き彫りにされました。また、データの改造から、他のユーザーのデータを破壊するものまで様々なチートが横行。クライアント側のアップデートが不可能であるためサーバー側で対応したものの根絶には至りませんでした。

後に発売された『PSO』のPC版は台湾・韓国などアジア圏でも展開されましたが、ここでもチートへの対応が問題に。データをクライアント側に保存していたため、チートへの対応ができなくなり、台湾・韓国共に最初の一ヶ月でユーザー数が激減する事態となりました。この反省から中国の『PSO BB』ではサーバー側にデータを保存。チート対策を行ったため、ユーザー数は緩やかな降下曲線を描くこととなりました。

『PSU』(ファンタシースターユニバース)では「2年間以上運営すること」をコンセプトに、チート対策としてクライアント側もアップデートできる構造に。2008年8月末をもって24ヵ月運営という目標が達成されました。但しトラブルがなかった訳ではなく、発売直後3万5千人程度のアクセスを見込んだところに5万人が集中、ゲームに接続できないという大規模なトラブルが発生。更に課金システムの変更が重なり、最初の5ヵ月でユーザー数が大幅に減少することとなりました。

『PSU』では発売直後の接続トラブルから見吉氏のブログに批判のコメントが殺到。これを見たスタッフが精神的に不安定になるといった事件が発生。『PSO』ではBBSを荒らすユーザーが出現、弁護士との連携を含めたワークフローを制作しながら対策するなど、ネットワークゲームならではの事例も解説され、見吉氏は「ネットワークゲームの運営にはメンタル面でのメンテナンスも必要」とする見解を明らかにしました。
《水口真》

編集部おすすめの記事

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. 今週発売の新作ゲーム『Detroit: Become Human』『DARK SOULS REMASTERED』『ペルソナ3/ペルソナ5 ダンシング』他

    今週発売の新作ゲーム『Detroit: Become Human』『DARK SOULS REMASTERED』『ペルソナ3/ペルソナ5 ダンシング』他

  2. 「創点 弟子入りプロジェクト」で次世代を育てたいーディライトワークス塩川洋介氏インタビュー

    「創点 弟子入りプロジェクト」で次世代を育てたいーディライトワークス塩川洋介氏インタビュー

  3. 『イナズマイレブン』特許訴訟・・・両社の主張と争点

    『イナズマイレブン』特許訴訟・・・両社の主張と争点

  4. 【CEDEC 2014】知っておきたいゲーム音楽著作権、JASRACが教える有効な利用法

  5. ミクシィXFLAG スタジオに訊くゲーム開発現場での“業務効率化”-我々が『SHOTGUN』を導入したワケ

  6. 国内ゲーム人口は4,336万人、家庭用ゲーム機所有者数も明らかに ― 2016CESA一般生活者調査報告書

  7. 【CEDEC 2017】ゲームの特許は難しくない!だれでもわかる効果的なゲーム特許の取得方法

  8. 業界への就職を目指すあなたへ!「ゲーム・アーティスト・オーディション」ロングインタビュー!

  9. 技術と企画の幸運な出会い・・・NHN JapanとCRIのコラボレーション『倉木麻衣★ムービーパズル』

  10. ユーザーが盛り上げるゲーム業界 パッケージソフト、ソーシャルゲーム、eスポーツの将来・・・黒川塾(七) レポート

アクセスランキングをもっと見る