まずドラクエシリーズ最新作『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』については、
「『ドラゴンクエストIX』が出るかどうかという話について、実は、1年前のこの時期には、2008年3月期に数字に織り込んでいるという話をしています。しかしながら、残念ながら出しませんでしたが、全社的に何とかカバーし、計画数字を達成しております。販売の時期その他は、詳細が決まってから申し上げますけども、一応2009年3月期こそは出そうと考えております」
という風にコメント。2009年3月期(2008年4月〜2009年3月)には発売する意向のようです。
和田氏はスクウェア・エニックスの今後の取り組みについて、ゲーム産業の発展段階に対応して述べています。一極集中、垂直統合の第一段階(1975年〜2000年)、多極化、ネットワークがキーワードとなる第二段階(2000年〜2010年)、そしてメディア・コンテンツ市場が一体となる第三段階(2010年〜)です。
第三段階で、映画・テレビ・音楽・本・ライブエンタテイメントなどのメディアコンテンツ市場が一つになり、ゲーム業界の会社以外も仮想敵国になってくると和田氏は指摘。初めてゲーム業界が大きな業界外戦争を経験することとなり、それを勝ち抜く為には、(1)強力なコンテンツ想像能力 (2)グローバル展開力 (3)強靭な企業体力 (4)最低限の規模(経常利益500億円 +/-100億円)が必要だと挙げています。
(1)のため前期ではゲーム事業やモバイルコンテンツ事業でかなりのタイトルを中止にして費用を計上しています。(2)のグローバル展開力については現在50%前後の国内売上を20%程度にまで持っていく構想を述べています。(3)に関しては、タイトーの買収は家庭用ゲーム機を中心としてきた会社に大きなものをもたらしたとしています。
「ゲーム事業、オンラインゲーム事業は現在改革中、リフォーム中というところです。成功しているところをそのままやってしまうとまずい。カルチャーを変えることが、重要なわけです。能力のエッセンスが何かというところの整理は、本人たちも私もなかなかやりきれなかったというのが昨年までです。今は、ここが見えてきましたが、結果はまだ出ておりませんので慎重を要するというところです。第三段階に向かって歩を進めるため、ゲーム事業について変わりきれていないところを、一気に処理して乗り切る方針としたことが、今回の決算のポイントになります」
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