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グラスホッパー須田剛一氏講演「パンクは死なない」

任天堂 Wii

グラスホッパー・マニファクチュア代表で現在Wii向けに『NO MORE HEROES』を開発している須田剛一氏は、サンフランシスコで開催されたゲームデベロッパーズカンファレンス2007の最終日に「パンクは死なない(Punk's Not Dead)」と題した講演を行い、グラスホッパーのゲーム作りのスタイルについて話しました。

まず最初にグラスホッパーがこれまでに手がけてきたタイトルをまとめた6分間のトレイラーが上映されました。

次に須田氏はグラスホッパーの「コール&レスポンス」「クラッシュ&ビルド」「Let's パンク」という3つのスローガンを提示しました。この講演では前2者については余り深く触れられず、最後の「パンクでいこう」という部分が主に扱われました。

「アメリカやヨーロッパで開発されたゲームが日本で開発されたそれに勝っている」―須田氏は将来の日本のゲーム業界の不安材料としてこう挙げました。また「ゲーム文化は死んでいて」、ゲーム産業は縮小している。須田氏はキャリアでずっと宮本茂にインスピレーションを受けてきたそうですが、若いゲームデザイナーが生まれないことも嘆いています。グラスホッパーはこの状況を打開する為に全世界をターゲットにした全く新しいゲームで挑戦していくとしました。

ここから話はカプコンの三上真司氏らと共同開発した『キラー7』を中心にしていきます。須田氏はプロデューサーの果たす役割について強調します。「ゲームディレクターを守り縦となるプロデューサーなしにはゲームは今の形にはならなかっただろう」と彼は言います。そしてグラスホッパーはパブリッシャーでなく、彼らを信じるとして、ゲーム開発とはプロデューサーの確信を形にしていくことだと述べました。またそれで良いゲームが作れればそのプロデューサーは社内で動きやすくなり、それはデベロッパーにも利益をもたらす良い循環が作れると言います。

次にゲームディレクターの話です。須田氏は「ビジネス志向タイプ」と「芸術家タイプ」の2タイプのディレクターが居ると言います。彼は、利益が出なければ次のゲームが作れないためディレクターはビジネス志向である必要があると言います。しかし同時に、ユニークなアイデアを提示し、ゲームを次の段階に進歩させる為に芸術家でもある必要があることは明白としました。

例えば須田氏は『キラー7』が終わる前に米国のユーザーが何を求めているか知る為に、三上氏にE3を視察に行くように言われたというエピソードを話しました。彼は米国では自由に街を歩きまわれるフリーローミングスタイルのゲームが流行していることを知ったそうです。そして『キラー7』をそのようなタイプのゲームに作り変えるべきか三上氏に相談したそうです。しかし三上氏は最初のアイデアで進めるべきだと言ったそうです。須田氏は言います「最初から答えは分かっていた。沢山売ることを優先するよりも最初のアイデアを通すことを優先するべきだと」

なぜなら、「ゲーム開発とはプロデューサーの確信を形にしていくこと」だからである。須田氏はパンクゲームが音楽でセックス・ピストルズやニルバーナがしたように、ゲーマーを魅了するだろうと言います。「私達はそういったゲームを作っていく必要があり、私はパブリッシャーにそれを助け支援してくれるように言いたい、パンクゲームを作るために」としました。

須田氏は最後に2つの発表を残しました。まずはニンテンドーDS向けに『The Silver Case シルバー事件』と『シルバー事件25区』の2つの開発を進めていること、詳細は明らかになりませんでしたが、楽しみです。そして現在のところアナウンスされているのは『NOMORE HEROES』のみですが、グラスホッパーではWii向けにあと2タイトル、合計3タイトルの開発を進めているそうです。嬉しいニュースですね!
《土本学》

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