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【東京ゲームショウ2005】「レーティング制度の未来を考える」パネルディスカッション

ゲームビジネス その他

東京ゲームショウにおいて17日、コンピュータエンターテインメント協会(CESA)による「CERO年齢別レーティング制度の未来を考える」と題されたパネルディスカッションが行われました。レーティングについてのみならず、子供に対するゲームやその他の情報メディアの影響とは、そしてそれにどう対処していけばいいのか、といった広い範囲での意見交換が行われました。その概要をご紹介します。

パネラー
・坂元章氏
・・・お茶の水女子大学 文教育学部 人間社会科学科教授。CERO理事。メディア心理学、社会心理学、教育工学専攻。
・渋谷明子氏
・・・慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所研究員。マスコミュニケーション、社会心理学専門。
・七海陽氏
・・・浜松大学健康プロデュース学部こども健康学科講師。情報メディア社会でのこどもの育ちを探求し、執筆や講演などを行っている。
・武藤春光氏
・・・特定非営利活動法人コンピュータエンタテインメントレーティング機構(CERO)理事長。弁護士。
コーディネータ
・和田洋一氏
・・・スクウェア・エニックス代表取締役社長。
社団法人コンピュータエンタテインメント協会(CESA)副会長/調査広報委員会委員長。

和田氏
ゲームの影響を全体的にどう対応するのか、ということでこのパネルディスカッションを行う。

武藤氏
レーティングのシステムについて、数十人登録されている60〜20歳台の一般人で審査し、最終的に理事会で決定するという形になっている。一般社会人の感覚を大事にしてレーティングを決めていきたい。

坂元氏
対応方法として、法的規制・自主規制・メディアリテラシー教育の3つがあげられる。法的規制には、表現の自由の侵害になることや、福祉や教育といった方面でのゲームの有効活用といった発展の停滞をもたらすこと、規制することによるマスコミや大衆の思考停止など、さまざまな問題がある。法的規制はあくまで最後の手段であり、その前に、自主規制やメディアリテラシー教育を行うべきである。メディアリテラシーとは、「メディアのコンテンツは誰かが、何かの一部を意図的に切り取って描き作ったものである」ということをきちんと理解することであり、その教育を進めていくことが望ましい。メディアリテラシー教育を行い、製作者側の考えも知るようになれば、ゲームから得られる感動も大きくなる。行政はもちろん業界団体もこのメディアリテラシー教育を進めていくべきだ。

渋谷氏
CEROレーティング開始直後のこどもとゲームの実態についての調査によれば、暴力的ゲーム嗜好が高いほど、身体的攻撃性が高くなり、向社会的行動が低くなるといった結果が出ている。だが、勘違いしてはいけないのは、皆同じように影響を受けているわけではないことで、それぞればらばらであることに注意しなくてはいけない。保護者は、子供に遊んでほしくないゲームに対してははっきりと態度を示し、子供の前では親もそのようなゲームでは遊ばないようにもしなくてはならない。業界も、レーティングのわかりやすい表示や、暴力シーンに対する配慮をしてほしい。時間制限についても、子供の意向を尊重しながら、一緒に考えないといけない。時間コントロールという面においては、セーブがどのタイミングでもしやすいような形にするなど、業界側の工夫がほしい。

和田氏
「中ボスの前でセーブできるんだからそこまでにしなさい」というように、保護者側にもっとゲームの知識を持ったほうがよいかもしれない。

七海氏
情報社会において、これまで子供を囲んでいた教育・社会・自然といったクッションが消滅し、情報が子供に直接入るようになっていった。変容したのは「子供」ではなく、「社会」そのものであり、それは大人が作っていったものであり、かつ情報社会は未成熟である。情報やメディアを便利のために利用しておきながら、それらによる社会の変貌に伴う不安を、コンピュータやメディアに見出す事で安心しようとしているのではないか。情報社会よる子供への影響の問題は、社会そのもの、社会構成委員全体がかかわってくる問題なのではか。子供たちにとっては、ゲームやインターネットといったものは、物心ついたときから「すでにそこにあったもの」であり、瞬時に適応して使いこなす能力がある。情報社会で大事なのは、情報・メディアを読み解く力をつけて、悪影響ばかりに目を向けるのでなくどう上手く利用するかを考えていくことである。ゲームにおいては、親世代はゲーム経験がなく子供との相互理解がなされていないのが問題だ。ゲームやネットなどの内容について、大人も一緒に見て、遊び、共有するようにしなくてはならない。それとともに、ゲームやネットと同等かそれ以上の直接体験が出来る体験を整えることも重要である。子供とメディアの上手い付き合い方を探求しつつ、主体である「人間性」をはぐくんでいく取り組みを、立場を超えてやっていくべきではないだろうか。

武藤氏
ゲームというものが、大人の娯楽にもなっていること受け止め、年齢による規制の上で成人が興味を持つようなストーリーのゲームがでてきてもよいのでは。レーティングが、青少年への販売規制という意味でだけのものではなく、そういう用途があってもいいのではないか。
《》

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