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（画像引用元：文化庁）

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豊臣家の安泰を一心に願い立ち上がった男・石田三成（江守徹）と、天下をその手につかもうとした男・徳川家康（津川雅彦）の日本を二分した大合戦「関ヶ原の戦い」を一気に、そして、ダイナミックに描きます。

慶長三年（1598）八月十八日、豊臣秀吉薨去（こうきょ）。

この機に二人の武将が動きます。

秀吉の知恵袋・石田三成、もう一人は大老・徳川家康でした。

家康は、直ちに三男・秀忠を江戸に帰し軍備を整えさせ、片や三成は、大老・毛利輝元（宇津井健）をはじめとする各大名に、家康に不穏な動きあるときの一致団結の誓紙を求めます。

まさに、天下が二つに割れようとしていました。

大老・前田利家（北村和夫）が、ひそかに伏見徳川屋敷を訪れ手打ちを申し入れてきました。

すべてを家康に託すと。

一方、三成を筆頭に五奉行は、利家の見舞いに訪れる家康の命を狙おうとするが失敗します。

前田利家の死をきっかけに、加藤清正（苅谷俊介）等七将が三成を襲撃します。

この窮地に三成はなんと単身敵である徳川屋敷に逃げ込みます。

九月九日の重陽の賀のあいさつのため、大坂に向かった家康は、宿舎の旧石田三成屋敷から出ようとしません。

大坂城内に家康暗殺の不穏な動きありと、難癖をつけ奉行の名において詮議あるべしと強要します。

また、登城の条件として伏見から軍勢を大坂に呼び寄せることに成功、蟄居（ちっきょ）中の三成は家康打倒に動き出します。

慶長五年（1600）正月。

三成は、戦を起こして家康をおびき出しその間に大坂城を占拠し秀頼を奉ずと、会津の上杉景勝、広島の毛利輝元に密使をおくります。

三月に入り、家康のもとにただならぬしらせが入ります。

上杉景勝が新しい城を築き、大量の武器を買い集めています。

逆心の兆し明らかと。

六月十六日、家康は謎の含み笑いを残して大坂城を出立、東へ向かいます。

大坂城を出立した家康は、その夜伏見城に宿泊します。

家康は、旧臣の鳥居元忠（笹野高史）に三成が襲うであろうこの伏見城を託すと別れを告げます。

伏見城をたった後、家康は京極高次（小野寺昭）の居城大津城に立ち寄ります。

高次にあえて三成の味方のふりをせよと命じます。

そのころ、三成のところに越前敦賀城の大谷吉継（細川俊之）が訪れます。

三成は、上杉らと江戸を東西から挟み撃ちにする計画を示します。

慶長五年（1600）七月十二日、石田三成は、毛利輝元を総大将に諸大名を呼応し京大坂を占拠しようと図り、大坂城へ参上します。

十七日には、輝元が徳川家康の留守居役を追い出し西の丸に入ります。

三成、輝元らは、まずは伏見城を攻めることに。

二十一日、ついに家康が江戸を出立し、上杉征伐に向かいます。

十数万の軍勢が会津へ押し寄せていきました。

慶長五年（1600）七月二十四日、小山に到着した徳川家康にはひとつの不安がありました。

豊臣子飼いの大名・石田三成の寝返りです。

これを阻止するため、家康は黒田長政（山下真司）を抱き込みます。

長政は、豊臣家に忠義の厚い福島正則（蟹江敬三）を説得します。

三成を嫌う正則ですが、豊臣家大事に胸中は揺れます。

八月一日、ついに伏見城が落城。

流れは三成に傾きかけました。

慶長五年（1600）九月十四日、東軍五万の先陣が大垣城まで七里の清洲城に到着。

ですが、互いに静観して、その後五日間動きありません。

軍議が開かれ、まず岐阜城を攻略することに。

二十三日、岐阜城を陥落させ勢いに乗る東軍は、さらに大垣城襲撃に向かいます。

二十四日、ついに宇都宮の徳川秀忠（西田敏行）に出陣の命がくだります。

徳川家康は、出陣の催促に動かぬ小早川秀秋（鈴木一真）の陣めがけて大筒を放ちます。

うろたえる秀秋は、何と大谷吉継を攻撃します。

秀秋は、西軍を裏切りました。

これに続き脇坂安治、朽木元綱らが次々と東軍に寝返り戦況は一変。

石田三成は、一度は自害を決めますが、佐和山城に戻りもう一度合戦すべく伊吹山中に逃げ込みます。

合戦に敗れた石田三成は伊香郡古橋村の法華寺三珠院（ほっけいじさんじゅいん）善説のもとに身を隠します。

佐和山城の陥落を見届けた徳川家康は草津に到着、そこに毛利輝元より大坂城明け渡しの申し出があります。

九月二十一日、三成がついに捕まり、十月一日、六条河原にて斬首の刑に処せられます。

徳川家康は、島津討伐の延期を決定。

これに伴い各大名は新しい領地へ向かいます。

家康は新たな策略を考えていました。関白位の公家への返上です。

そして十二月十九日、五年間にわたって空位であった関白の位を九条兼孝が受けることに。

宮中の突然の宣下に謀略と怒る淀殿（小川真由美）。

家康がついに天下取りに動き出しました。

慶長6年（1601）3月27日、淀殿をさらに怒らせる事件が起きます。

豊臣秀頼を権大納言に叙した朝廷が、その翌日同じ官位を徳川秀忠に授けたのです。

家来筋と同列に置かれたと大いに不満の淀殿は、千姫との婚礼も破談にすると憤ります。

が、家康はいっこうに気にせず、秀忠を江戸に戻らせ関東の地固めを指示します。

慶長6年（1601）十月、徳川家康は伏見に銀座を設置し財政を掌握、さらに朱印船制度を発して貿易を支配し着々と権力の座を固めていきました。

江戸に戻った家康は、秀忠に国政の中心を江戸に移す考えを伝えます。

年の暮れ、家康は江戸より諸大名に初の大号令を出します。

二条城の普請の達しでした。

慶長七年（1602）暮れ、お江（岩下志麻）の姉・お初（浪乃久里子）が伏見城の徳川家康を訪ね、淀殿との仲を取り持とうと一日も早い千姫のお輿（こし）入れを願い出ます。

家康はこれを快諾し、お初を安心させます。

しかし、年が明けて二月、淀殿を驚かす通告が大坂城に入ります。

家康が伏見城にて朝廷より征夷大将軍の宣下を受けるといいます。

慶長8年（1603）9月21日、徳川家康五男の信吉が２１歳で急逝します。

家康は急ぎ越前の秀康、尾張の忠吉を江戸に招集します。

秀忠が右大将に任ぜられ勅使が関東に下向する、つまり朝廷が幕府を容認したと告げ、兄弟がひとつになって秀忠を助けよと結束を説きます。

慶長9年（1604）7月17日、徳川秀忠に嫡男・竹千代が生まれ大いに喜ぶ家康。

翌年4月26日、秀忠が二代将軍の座に就きます。

祝典の席上、家康は人の上に立つ者は心に一匹の鬼を飼わねばならないと秀忠に告げます。

心の中が重苦しくなる秀忠でした。

謹慎中の徳川忠長は、無断で甲斐府中に台徳院殿（秀忠）供養の寺を建立。

家光はこれに怒り、忠長の所領である駿河・遠江・甲斐６５万石を没収、改易して上野国高崎に配流します。

幕府は秀忠亡き後、諸大名を取り締まる大目付を設置するほか、巡見使を諸国に派遣して支配体制を強化していきました。

寛永10年（1633）12月、高崎城内に幽閉されていた忠長が自害。

忠長の行く末を案じていた家光は悲しみに涙します。