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崩壊し、消耗してゆく地球を救うとはどういうことなのか?『地球防衛軍6』インタビュー【TGS2021】

都市を舞台に多数の巨大な敵と戦うことを魅力とする『地球防衛軍』シリーズの最新作『6』。これまでのシリーズと異なり、崩壊した地球での戦いが描かれる異色作となっています。こうしたアプローチをとった理由を、プロデューサーの岡島氏にうかがいました。

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崩壊し、消耗してゆく地球を救うとはどういうことなのか?『地球防衛軍6』インタビュー【TGS2021】
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都市を舞台とし、“侵略者”と呼ばれる膨大な巨大な蟻やクモを相手に、EDF隊員が生身1つで戦う『地球防衛軍』シリーズ。ナンバリングタイトルとしてはこれまで5度、地球を救ってきた作品と言えますが、最新作『地球防衛軍6』に限っては、どうも様子が違う模様です。

新たなる戦場へ降り立ったEDF隊員が目にしたのは、崩壊する都市に、奇妙なエイリアンが跋扈する風景。過去作と比べても、退廃的な未来を感じさせる世界観には少々驚かされました。そこで、こうしたアプローチを取った理由を本作のプロデューサー・岡島信幸氏に伺いました。

前作『地球防衛軍5』と地続きのタイトル

――今回『地球防衛軍6』は大きな変化がありますよね。開発でチャレンジした点などを教えてください。

岡島氏:『地球防衛軍6』は『地球防衛軍5』の完全な続編で、ストーリーも繋がっています。

プレイしていない方にはネタバレになっちゃいますが、『地球防衛軍5』は最後に人類が、プライマーと呼ばれる異星文明を退却させることまでができました。ですが人類の9割が死滅してしまい、つまり文明が崩壊状態になるギリギリの状態で終了したんですね。

このような状態から続編を作っていくのはシリーズ初の試みです。

――一時的な勝利から、じわじわと崩壊していく世界観にシフトしたのは衝撃でした。

岡島氏:ナンバリングEDFシリーズのこれまでについて簡単にご説明しますと、『地球防衛軍』と『地球防衛軍2』というのは、前半と後半のエピソードのようになってまして、ひとつのタイトルで完結はしてるんですけどストーリーに繋がりはあるんです。

『地球防衛軍』ではインベーダーの撃退まで。そこから何年後かに『地球防衛軍2』でまたインベーダーがやってくるんですけども、その時の地球はある程度まで復興している状態なんですよね。

『地球防衛軍3』と『地球防衛軍4』も似たような関係で、やはり両作の間には復興期間があり、地球はある程度復興しています。このような形で、これまでの作品では前後半の続編が描かれています。

――よく3部作という括りでまとめるゲームは多いですけど、『地球防衛軍』シリーズにおいては2部作みたいなまとめ方なんですね。

岡島氏:そのとおりです。今回の『地球防衛軍5』と『地球防衛軍6』においては、『5』の終わり方が絶望的なものだったので、『6』では復興できていない地球があるんですよね。

当然のごとく綺麗な街並みはなく、ボロボロの街並みです。一体何を守っているのかも、もうわからないという状態でEDFは戦っているわけです。

――6作目にして崩壊した都市というのは、ありそうでなかったですね。

岡島氏:そういうボロボロの地球から始まるという、絶望的なシチュエーションが初めてですので、それ自体がナンバリングEDFシリーズとしては一番チャレンジングなことかなと思っています。

――もともとが大量の蟻が襲い掛かってくるのを「生身ひとつで勝てるのか?」という絶望を体験させるゲームでしたが、いよいよ地球は守るべき状況にあるのかと感じさせてしまう設定ですね。

岡島氏:そうですね。このゲームは戦闘中に大きな敵が大量に出てきて、生身の人間が「これは勝てないのでは」と感じるようなミッション中の絶望感があって、それを倒すことで爽快感が得られる構造なんですけども、今回は世界観自体が救いのない絶望から始まっていきます。

なので、ゲーム全体を通すとチャレンジポイントはたくさんあるんですけども、まだ情報はこちらも選んでご提供している状態ですので、いまお話できるチャレンジングなところは、世界観や時代設定といった背景のところですね。

――今回はEDF隊員のアクションで、瓦礫を飛び越えるとかよじ登るアクションが搭載されていますよね。少し海外TPSのような手触りもある、こうしたアクションを実装した理由はありますか。

岡島氏:都市には瓦礫がいっぱいあって、平らな道などないような世界になっているわけです。ですから瓦礫の中で戦う兵士には、それなりの動作が必要なわけです。

アクションゲームとして遊びやすさを追求していくのも、新作を制作する上で重要な要素ではあります。新たな世界観でチャレンジしても、瓦礫の中で兵士がひっかかって遊びにくいんじゃ本末転倒ですので、やっぱり訓練された兵士であればそれなりの身のこなしで自然なアクションが出てくるのは、この時代背景と、ああいうマップを作ったところで必要になってきたことだと考えております。

――今回は崩壊した地球という世界観に、EDF隊員のアクションにも影響あったということですね。

岡島氏:そうですね。どちらが先かというのは説明が難しいんですけども、必要なシチュエーションにおいて、必要なアクションというのが加わっているとご理解いただければと思います。

また細かいシステムでも遊びやすさというのはナンバリングを追うごとに追求してきており、たとえばレンジャーの走るアクションは、これまでのシリーズでは左スティックの押し込みボタンをずっと押していなくてはならなかったところで、一回押すだけでずっと走り続けられるようになっています。

――試遊させていただいて、確かに遊びやすくなっていると感じました。

岡島氏:ありがとうございます。左スティック押し込みですと、親指が疲れてくるのもあってすぐキーコンフィグで変えちゃうというお客さんもいた様なので(笑)。あくまでデフォルトの操作で遊びやすくする改善が行われています。

――全体として『地球防衛軍6』は「いつもどおりだけど、どこか違う」という印象がありますね。

岡島氏:そういっていただけると、私もですが開発にあたっているクリエイターも喜んでいると思います。

――最後に『地球防衛軍6』のゲームプレイしどころを教えてください。

岡島氏:最大の見どころは、『地球防衛軍6』は一体どうやって地球を守ることになるのか? です。残留エイリアンや、繁殖している巨大生物たちに対し、数少ない人類は非常に消耗戦を強いられています。街に市民は誰もおらず、地下で細々と暮らしています。EDFは市民を守るといっても、来る脅威をその場で収めるだけのような戦いしかできないわけです。

そんな感じで、 もうすでに地球を守れていない状況なのに、何をもって守ると言えるのだろうか? そんな矛盾を感じて、いったいどんな結末を向かえるのか、気になっているお客さんは大勢いると思います。これまでの『地球防衛軍1』から『5』までは、いわゆる青い地球や平和な街という、人類の既得権を侵略者から守るということが戦いのテーマでした。ですが『6』においてはもはや守るものとは何なのか? というところが大きく異なります。一体どうやってこの地球を守ることになるのか、非常に興味深いと思います。

この辺は、発売前だからこそ熱心なお客さんが考察したり、互いに語れる要素だと思います。申し訳ないことに発売予定が先延ばしになりましたので、語れる期間も増えたとお考えいただき、いろいろ想像していただければ幸いです。


シリーズ6作目にて大胆な変化をした裏には、実はシリーズが前後編の構造になっている流れがあったことなども影響しているお話が興味深いものでした。さらに「何をすれば地球を守ることになるのか?」という、シリーズの定義も揺るがすようなアプローチであるのもそうでしょう。

果たして、EDFの新しい戦場に希望はあるのか? 『地球防衛軍6』は2022年に発売を予定しています。

《葛西 祝》

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