人生にゲームをプラスするメディア

『ケーナ: 精霊の橋』カリフォルニアが作った和風ファンタジーワールドはなんとも居心地が良く美しかった【プレイレポ】

カリフォルニアを拠点とするデベロッパー・Ember Labが手掛ける『ケーナ: 精霊の橋』のプレイレポをお届けします。

ソニー PS5
『ケーナ: 精霊の橋』カリフォルニアが作った和風ファンタジーワールドはなんとも居心地が良く美しかった【プレイレポ】
  • 『ケーナ: 精霊の橋』カリフォルニアが作った和風ファンタジーワールドはなんとも居心地が良く美しかった【プレイレポ】
  • 『ケーナ: 精霊の橋』カリフォルニアが作った和風ファンタジーワールドはなんとも居心地が良く美しかった【プレイレポ】
  • 『ケーナ: 精霊の橋』カリフォルニアが作った和風ファンタジーワールドはなんとも居心地が良く美しかった【プレイレポ】
  • 『ケーナ: 精霊の橋』カリフォルニアが作った和風ファンタジーワールドはなんとも居心地が良く美しかった【プレイレポ】
  • 『ケーナ: 精霊の橋』カリフォルニアが作った和風ファンタジーワールドはなんとも居心地が良く美しかった【プレイレポ】
  • 『ケーナ: 精霊の橋』カリフォルニアが作った和風ファンタジーワールドはなんとも居心地が良く美しかった【プレイレポ】
  • 『ケーナ: 精霊の橋』カリフォルニアが作った和風ファンタジーワールドはなんとも居心地が良く美しかった【プレイレポ】
  • 『ケーナ: 精霊の橋』カリフォルニアが作った和風ファンタジーワールドはなんとも居心地が良く美しかった【プレイレポ】

カリフォルニアを拠点とするデベロッパー・Ember Lab開発のPS5/PS4/PC向けソフト『ケーナ: 精霊の橋(Kena: Bridge of Spirits)』が2021年9月21日に発売されました。

本作は、和風ファンタジーの世界を舞台に、主人公のケーナが魔の力によって汚染されたスピリットたちを導いていく3Dアクション・アドベンチャーです。同社は、CGアニメーションの制作実績があり、本作において美しいグラフィックやムービーシーンなどの映像面での作り込みが各メディアから評価されています。

今回、Game*Sparkではそんな本作のPS5版をプレイする機会を得たので、レポートをお届けします。

作り込まれた和風ファンタジーの世界観

冒頭で述べたとおり、本作の舞台は、日本文化に色濃く影響を受けたファンタジー世界。『Ghost of Tsushima』などの一部例外を除いて、海外のゲームスタジオが東洋の世界を題材にすると、どうしても中国の文化が入り混じる「ナンチャッテ日本」になってしまうことが多々ありますが、本作では、しっかりと日本文化を下地にしつつ独自の世界観を構築しています。

そしてグラフィックは、これまで同社が手掛けてきたCGアニメーション作品に勝るとも劣らないクオリティを誇っており、写実的とは異なる柔らかいタッチで描かれています。これが何より魅力的で、ついついフィールドを探索したり、意味もなく眺めたりしたくなってしまいます。フォトモードも搭載されているので、気に入った景色をスクリーンショットで撮影可能です。

また、時折挟まれるムービーシーンは、カメラワークひとつにしても作りこみを感じます。さすがはCGアニメーション作品を手掛けてきたスタジオです。

本作の物語は冒頭で述べた通り、ケーナがスピリットガイドとして魔の力によって汚染されたスピリットたちを導いていく流れになっており、和風ファンタジーの世界観と深く繋がっています。個人的な感想ですが、筆者は本作の物語にそこまでの魅力は感じられませんでした。ただ、物語は、あくまで本作の独特な世界観に浸るための演出として捉えればそこまでの不満はないと思います。

一部のセリフや文章が英語を直訳したもののように感じたり、そもそも翻訳されていないセリフがあったりしたのは残念でした。この部分がなければ物語に対しての理解度がもう少し深まったのかもしれません。

意外と難易度が高い!ソウルライクなバトルシステム

ピクサー作品を彷彿とさせるケーナ達のキャラクターデザインをみるとカジュアルに思えてしまいますが、バトルの難易度もカジュアルだと思ったら大間違い。本作のバトルシステムはソウルライク系を踏襲したものとなっています。

難易度は、ストーリーモード・スピリットガイド・エキスパートスピリットガイド・マスタースピリットガイドの4種類が用意されています。ノーマルに該当するのがスピリットガイドで、この難易度を選んだ筆者は中ボス戦などで何度もゲームオーバーになっています。

序盤で使える武器は杖による近接攻撃のみですが、ゲームを進めていくうちに弓や爆弾が使えるようになります。さらにRotと呼ばれる精霊を使って敵を一時的に拘束・攻撃するアクションもあり、これらを駆使しながら敵の行動パターンを見極め、倒していくことになるのです。

本作には、成長要素はあるのですが、新アクションのアンロックやスキルのパワーアップ程度。『ダークソウル』と違ってレベル上げは出来ないので、倒せない敵に遭遇したらひたすらプレイヤースキルを磨かなければなりません。

なお、高難易度なバトルが苦手な人は、ストーリーモードでプレイすればバトルでトライ&エラーを重ねる必要はありません。

ちょうどいい難易度!謎解きも探しものも楽しめる探索要素

ゲームとしての主目的は、フィールドを探索してエリアボスを倒すことです。

本作のフィールドはオープンワールドではありませんが、大きなエリア同士が連結しており、シームレスに移動できるようになっています。各エリアは広々としているため、閉ざされた場所を解放するためのアイテムや隠れたRotを見つけ出したり、スキルのアンロックに必要なカルマを集めたりと隅々まで探索すると時間がかかるはずです。

また、プラットフォームアクションが重要になる場面もあり、フィールドを探索するうえで単調さはありませんでした。高所から落ちてゲームオーバーになっても、直前からやり直せるのでストレスはかかりません。

加えて、フィールドにはギミックを使った謎解きが用意されており、ギミックを作動させるには、弓や爆弾といった武器、Rotを使いこなすことになります。どのギミックにしても作動することで快感がありました。例えば、弓矢で撃つとケーナをグイっと引き寄せる植物は、ワイヤーアクションのように爽快感がありましたし、集合体のRotを遠隔操作して、汚染された場所を浄化していくのは気持ちいいです。



全体のゲームボリュームですが、筆者はおおよそ10時間程度でクリア。丁度いいボリュームだと思いましたし、ソウルライクなバトルシステムも歯ごたえがあり魅力的に感じました。ただ、「フィールドの探索によじ登るなどのアクションがあっても良かったのでは?」と探索要素に若干の物足りなさを感じています。

そうした不満点もありますが、本作最大の魅力は、しっかりと作り込まれた和風ファンタジーの世界に浸ること。これに惹かれた人はプレイして損はないでしょう。

『ケーナ: 精霊の橋』は発売中。価格は、PS5/PS4/PC版ともに4,180円(税込)です。

《真ゲマ》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ソニー アクセスランキング

  1. 【CEROと何が違う?】国内PlayStation StoreがIARCレーティングを導入すると変わること【ゲームに影響は?】

    【CEROと何が違う?】国内PlayStation StoreがIARCレーティングを導入すると変わること【ゲームに影響は?】

  2. 『モンハンワールド:アイスボーン』ミラボレアスを倒すために考えた7つのこと

    『モンハンワールド:アイスボーン』ミラボレアスを倒すために考えた7つのこと

  3. 『モンハンワールド:アイスボーン』下手くそでも「ソロ用ムフェト・ジーヴァ」に勝てるのか? 新規救済に見えた“(ある意味)辛い狩猟”をレポート

    『モンハンワールド:アイスボーン』下手くそでも「ソロ用ムフェト・ジーヴァ」に勝てるのか? 新規救済に見えた“(ある意味)辛い狩猟”をレポート

  4. 『原神』稲妻の各探索ギミックを解説!雷の種から結界まで、新天地の冒険を“13項目”でサポート

  5. テトリスがちょっぴり苦手な『ぷよテト2』プレイヤー向け、テトリス基礎知識!覚えるだけで序盤の動きがグッとレベルアップするぞ

  6. 「七つの大罪」はもう古い!?『原神』新キャラたちの元ネタとなった“オタクの新教養”

  7. 『モンハンワールド:アイスボーン』現時点で判明している新登場モンスターをまとめてチェック―ハンターを待つは大ボリュームの24体!【特集】

  8. 『かまいたちの夜』の舞台となったペンションに宿泊…!あの名シーンを妻と再現してきた【ネタバレ注意】

  9. PS5のシェアスクリーン機能について考えてみた―同じゲームをしながら共通の話題で盛り上がるにはいいかも!

  10. 『モンハン:ワールド』俺たちの相棒「受付嬢」のかわいい姿を見よう! “全DLC衣装”でじっくり楽しむ受付嬢フォトコレクション【ワールド編】

アクセスランキングをもっと見る