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『Tropico 6』開発・Kalypso Mediaへインタビュー!「どんな選択もバカバカしくて面白くなることを意識した」【TGS2019】

東京ゲームショウ2019ドイツ・パビリオン「Kalypso Media Group」ブースに来日していたPRマネージャー・Alun Lower氏にインタビューを実施。ブラックでコミカルな同作の解説と、制作の小話をうかがいました。

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『Tropico 6』開発・Kalypso Mediaへインタビュー!「どんな選択もバカバカしくて面白くなることを意識した」【TGS2019】
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Kalypso Media PRマネージャーAlun Lower氏

カリブ海の島国「トロピコ」を統治するプレジデンテとなって独裁政治に勤しむ……街づくりと政治のシミュレーションゲーム。PS4版『Tropico 6』は2019年9月27日に発売が予定されています。


東京ゲームショウ2019ドイツ・パビリオン「Kalypso Media Group」ブースには、PRマネージャーであるAlun Lower氏が来日していました。そこで編集部では『Tropico 6』の特徴と、制作に関するインタビューを実施しました。PS4版の先行プレイレポートも掲載していますので、合わせてご覧ください。


──『Tropico』シリーズが一般的な街づくりシミュレーションと異なるところは?

Lower氏:街づくりのシミュレーションと、政治のシミュレーションの中間をちょうど良く取り入れたゲーム性ですね。更に、島の国民一人一人を管理・シミュレーションしていて、同ジャンルの中ではこの点が特徴的だと言えます。

──『Tropico 6』を遊んでいると街中を歩く人々が見えます。これらは単なる背景ではなく、一人一人しっかりシミュレーションされているということですね。

Lower氏:はい。街の中を歩く一人一人を直接選択することもできますし、彼らがどんな派閥に所属しているのか、どのように生きているのかを確認することもできます。

また、プレイヤーはプレジデンテとして、彼らの人生に直接介入することもできます。逮捕・買収にはじまり、思想を曲げさせてしまうこともそうです。場合によっては「消して」しまうこともできます!

とは言え、夫婦・親子といった関係をステータス画面で確認できることからも分かるように、強制的に逮捕されてしまうようなことがあれば、その家族はきっと当局に不信感を持つようになるでしょう。


──『Tropico 6』で最も進化した部分は?

Lower氏:まず複数の島を管理できるようになったことが挙げられます。島はそれぞれ、農業に適した島、観光事業に向いている島など特徴を持っています。

更に「襲撃システム」も最新作で注目すべき新たな要素です。これは他国から観光資源を奪って自分の島に持ってきてしまうというものになります。有名なランドマークなどを島に設置すれば強力な効果を得られるので、どんどん襲撃してしまいましょう。

──先にSteamで販売されていますが、手応えはどうでしたか?

Lower氏:今までの『Tropico』シリーズの中で最高の反響を得られています。プレイヤーの皆様による動画配信も含め、とても良い反応を頂けており、制作の成果がしっかり皆様に伝わったと実感しています。

また、今回のコンソール版には、Steam版で頂いた意見を参考にして改良した部分もたくさんあります。


──「ホイールメニュー」もその内のひとつでしょうか?

Lower氏:仰る通り、ホイールメニューもその一つです。加えて、特に力をいれたのは、コントローラーによるカメラ操作です。過去作のコンソール版で評価の良かった部分は強化し、悪かった部分は改良するようにしました。

──カメラ操作といえば、諸島の全景を表示する縮尺に一発で移行できるボタンは特に便利だと感じました。話は変わりますが、『Tropico』の印象として、一般的に「悪いこと」とされている要素もたくさん含まれていますよね。制作するに当たっては、気を使うようなことも多かったのでは?

Lower氏:よく聞かれる質問のひとつです。一般的なシミュレーションゲームだと、ゲームプレイの「正解」が決まってきてしまう傾向にあります。『Tropico』では、実際の社会通念上だと許されないような事も含めて、何を選んでもバカバカしくて面白くなることを意識して制作しています。

──確かに、普通の街づくりシミュレーションでは「市民にとって悪いこと」をするのは抵抗があったりします。『Tropico』ではむしろやりやすいですね。

Lower氏:シミュレーションとして最適解のようなものが見えていると面白くないので、仮にひとつの手段がうまくいかなかったとしても、決してつまらなくならないように気を使っています。


──マルチプレイはどのようなルールなのでしょうか?

Lower氏:マルチプレイは対戦ゲームとなります。シングルプレイと同じマップを使用することになりますが、同じマップの中に複数のプレイヤー(最大4名)が同時に参加して競い合う訳です。

勝利条件は様々に設定することができますが、例えば資金が一定金額に到達したプレイヤーが勝利であるとか、そうした遊び方ができます。

更に、マルチプレイでは「襲撃システム」の仕様が変わります。シングルプレイでは、画面上には存在していない別のどこかの国などから資源を奪うということになっていますが、マルチプレイではライバルのプレイヤーから奪って邪魔をするというものになるのです。

──シングルプレイのマップを使うということは、みんなで街づくりを進めるというより、やはり「対戦」が主軸なんですね。

Lower氏:マルチプレイでは、通常のマップは狭いというのは理解していますが、これは互いに干渉させる狙いがあるからです。もっとも、一番広いマップを選択すれば、マルチプレイでもある程度じっくりと街づくりに集中できるかと思います。

──マップの共有はどのようなシステムになるのでしょうか?

Lower氏:島のランダム作成機能などを使うことになりますが、その時に生成されたシェアコードを利用して共有が可能です。


──それでは最後に……Lowerさんが好きな「独裁行為」を教えてください。

Lower氏:地下牢の設定を「囚人労働」にしてお金を稼げるようにし、その上で「囚人流刑地」という布告を出し、犯罪者を島に呼び込むことです!

こうすると強制労働させられる人間が増えていくので、どんどん稼ぐことができます。このコンボは好きですが、むしろこうしたことを「どこまで破綻せずやり通せるのか」と考えることが好きでもあります。ずっと続けられる訳ではなく、どこかで反乱が起こってしまうかもしれません。

あとは……現実とは異なる事もできますね。私はイギリスから来ましたが、ゲームの中では、EUとの関係をすごく良くしていったりもできます(ニヤリ)。

──……ノーコメントとさせて頂きます!日本のプレイヤーの皆様へメッセージを頂けますでしょうか。

Lower氏:これから日本で発売されますが、ぜひ日本の皆様に楽しんで頂きたいと思います。そして、プレジデンテとして思う存分「独裁的な悪いこと」を楽しんでください。……反乱を起こされちゃうかもしれないけどね。




独裁者として島々を運営する『Tropico 6』インタビューをお届けしました。インタビューに応じて頂いたAlun Lower氏、お応え頂きありがとうございました。PS4版『Tropico 6』は2019年9月27日に発売予定です。
《Trasque》
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