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想定したのは山田風太郎流・忍ばない忍者!!『SEKIRO』ディレクター フロム・ソフトウェア宮崎社長メディアセッション【台北ゲームショウ2019】

台湾・台北市で開催されている台北ゲームショウ2019において、フロム・ソフトウェアの『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』のメディアセッションがあり、同作のディレクターで、フロム・ソフトウェア代表取締役の宮崎英高氏が登壇しました。

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想定したのは山田風太郎流・忍ばない忍者!!『SEKIRO』ディレクター フロム・ソフトウェア宮崎社長メディアセッション【台北ゲームショウ2019】
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台湾・台北市で開催されている台北ゲームショウ2019において、フロム・ソフトウェアの『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE』のメディアセッションがあり、同作のディレクターで、フロム・ソフトウェア代表取締役の宮崎英高氏が登壇しました。

まずは同社北尾氏よりアジア版の言語仕様を紹介。音声は日英、字幕は多彩な言語からの選択が可能になっています。


メディアセッションでは海外メディアで先行公開された夜の街道を進む“平田屋敷”のステージをプレイ、その中では●川の中など水中の移動が可能
●アイテム・お金はボタンの長押しで吸引が可能
●鍵縄を使ってマップの高いところに移動ができるので敵を見渡しながらの攻略が可能
●敵の会話を盗み聞きして弱点やヒントを入手
などのフィーチャーが紹介されました。攻略の自由度はかなり高そうです。また、一部のエリアでは特定の中ボスを倒さないと進めないシチュエーションがある模様です。

続いて宮崎氏によるメディアセッションが行われました。

――前作では貨幣が経験値の位置づけとなっていましたが、本作では経験値と貨幣の設定があります。この2つを別にした理由を教えてください。また、これらはどのように使われるかを教えてください。

宮崎おっしゃる通りで、本作ではお金と経験値が別々になっています。これはリソースマネジメントがずっと同じなのかというところが大きいんですけど、今回はお金は桶根で、スキルはスキルで何に使うというイメージがありました。スキルポイントの使い方で迷う方が今回は楽しかったというところですね。

使い方のポイントとしては経験値がスキルポイント、いわゆるスキルツリーでどの能力を得ていくのかというところに使います。お金は概念としてのショップを見つけて、そこで買い物をするようになります。スキルポイントではスキルツリーでどのスキルを選ぶのかを迷うのが楽しいので、お金の使い方で悩むということは今回は排除してます。

――敵に倒されて回生して即時復活することができますが、回生したときのペナルティはありますか?

宮崎 回生自体に大きなペナルティは用意していません。僕らの思い描く忍者の戦いというのが、常に危険と隣り合わせの手に汗握る“ひりひり”した戦いを繰り返していくのが忍者だと。でもそのイメージをそのまま実現しちゃうとすぐ死ぬゲームになっちゃうんですね。ギリギリの戦いの連続というところと、気持ちいいゲームテンポに抑えるという両面を実現するためにその場でやり直せるよ、という形で導入しています。

もちろん、回生し放題だと緊張感がなくなってしまうので、回生直後は一定時間回生ができなかったり、回生を使いまくってヌルゲー化するということはないように調整しています。まぁ、こういうシステムって僕ら的には「回生が入ってるから難しくてもいいんじゃね?」という言い訳によく使ってます。

――先ほどのデモでは回生の回数は2回までできるようですが、実際の製品版でも回生は2回まででしょうか。それとももっと増えるのでしょうか。

宮崎 基本的にはそんなもので、もうちょっと(回数は)増える機会はあったと思いますが。ただし、10回とかできる類のものではありません。

――今までのゲームの紹介では最初は義手を強調していて、次にスキルやアイテムの強化が強調、義手の存在感がどんどん薄くなっているような印象があります。右手の刀「不死切り」も同様に存在感が薄くなってしまうのでしょうか。それともゲームの展開によってスキルアップなどができるようになってるのでしょうか。

宮崎スキルがクローズアップされている、というのはプロモーション側の紹介の順番ですから(笑)。義手自体はゲームの最初から最後まで機能します。プレイヤーのスタイル選択の大きな要素ですし、このゲームの忍者像の“外連味”のあるところを表現する、一番大きな要素だと思っています。

「不死切り」そのものについては当然それを使って敵と戦うこともできますが、物語上のキーアイテムという要素が強いんです。本作は大きく二つの面でキャラクターのバリエーションやアクションの面白みを持っていて、ベースの剣戟の部分はスキルによってより派手に、外連味や搦め手のところは義手で、それぞれ選択の余地を持たせているのが実際のところだと思います。

もう一つだけ、バリエーション・戦術オプションに対して言うことがあるとすれば、敵に対する有効性が今までよりも強めに設定されています。なので、どの戦い方で敵に挑むのか、というところがより重要になってくるので、今までのタイトルよりもすべての要素を駆使して戦い、困難を乗り越えていく、という側面が強くなっています。

――『SEKIRO』は『ブラッドボーン』と違ってかなり和風な作品ですが、最初企画した時のきっかけはあるのでしょうか。新しいユーザー層を引き込みたいのか、それとも何か想いがあったのでしょうか?

宮崎和風にした理由というのはいくつかありますが、そもそもフロム・ソフトウェアは実は和風ゲーム(*1)をちょこちょこ作っていたんですね。なので大したことのない話で恐縮なんですが「そろそろ(和風のゲームを)作るかね」という話があったのは事実です(笑)。

もう少しまじめな話をすると、大きく2点。我々が世界観や美術の点で新鮮な刺激がある中で新しい世界を作りたいね、と思ったときに和風がそれを実現できそうだったというのが一つ。もう一つ、これが一番大きいと思いますが、僕が当時『ブラッドボーン』(の開発)が終わったくらいのタイミングで、マップを立体的に移動できるゲームを作りたいと思っていたんですけれども、最初のゲームデザインの着想を再現するキャラクターとして、忍者がすごくよかったんですよ。

これが甲冑の騎士がワイヤーを使って飛び回ってたらバカみたいじゃないですか(笑)。忍者だったら格好良さ、リアリティを崩さない範囲の中で縦横無尽に飛び回ってカッコよく作れそうだなと。忍者というキャラクター性の魅力と僕が作りたいと思っていたゲーム性とのマッチング、というのが大きな2点です。

――今までのプレゼンでは主人公は近距離での格闘アクションとか、義手を使ったアクションがありますけど、忍者らしいアクションはあるのでしょうか。例えば罠をかけたり……

宮崎忍者らしさというのはいろいろあると思っていて、隠れて近づいたりすることはありますが、“いわゆる普通の忍者像”よりも彼は凄くアクティブな忍者なんですね。「忍べよ!」という感じはあると思うんですけれども(笑)。そこを含めて楽しんでもらえればと。

激しく戦う忍者が僕らの忍者像ですし、戦闘の中で環境も武器もいろんなものを使って、激しい戦いの中に身を置いて状況を打開していくのが今回提示する忍者像だと。いわゆるトラディショナルな忍者にしようとしているわけではないですね。自身もいわゆる――台湾の人にはご存じないかもしれませんが――山田風太郎(*2)的な方向性の方だと(笑)思っていただければ。

たとえばステルス要素も、本作では激しい戦いというのを前提として、どう有利に持ち込むのかという位置づけとなっています。他のステルスゲームのように、ステルスするのが正解でそもそもばれたら不正解、という作りも当然あるかと思うのですが、本作では最終的には激しい戦いになりますので、それを有利に進めていく、あるいは一時的にクールダウンさせるための要素、という形になっています。


――今までのゲームでも特定の条件を満たすことで別のエンディングがありますが、本作でもそういう要素はありますか?

宮崎『SEKIRO』にもマルチエンディングという要素はあります。今までよりもよりストーリーに根差した形であると思います。

――2周目以降、難易度を上げられる要素は入っていますか?

宮崎周回要素は今回もありますし、その周回をより難しくする設定もあります。チャレンジしていただける要素です。

――以前のインタビューで宮崎さんはスピードランという遊びを提示されていましたが、『SEKIRO』ではスピードランのユーザーランキングなどを実装する予定はありますか?

宮崎いわゆるRTA要素をゲーム内でサポートする、ということはしていません。我々は『デモンズソウル』のころから、「RTAをしてほしい」と思ってデザインしているわけではありません。RTA自体はすごく好きなんですけれども、その楽しさは僕らが意図しない遊び方、というのがすごく好きなんですね。

「そういう風に遊んでくれるんだ」「そこでそういう風に時間短縮するのね」という驚きとか発見みたいなものがあって、それくらいの距離感のほうが面白いな、と思っています。僕らが例えば「RTAにそれを使ってね」「ここで競ってね」という話になっちゃうとそれは我々としてもユーザーさんのRTAを楽しめなくなっちゃうんじゃないかという話がありまして。

おそらく可能だとは思いますが、それをシステム側でサポート、あるいはそのための要素を用意するというのはしてないですね。そこを今回はユーザーさんが楽しんでくれるのか、というのを我々としては楽しみにしています。過去作もそうなんですが、スタッフ誰もスピードランできないんで(笑)。


――最後に台湾のユーザーへメッセージをお願いします。

宮崎ユーザーさんに一言って凄く苦手なんですけど(笑)、今回の『SEKIRO』ですが、凄くシンプルに手に汗握る激しい戦いが体験してもらえると思っています。今までのタイトルよりもアクションの激しさやそれを乗り越えた達成感は大きいものになると思っていますし、オリエンタルな――インチキ和風なんですけど――アジアの方がどこか懐かしさを感じてもらえるものになってるのかなと。世界観も激しいアクションも一生懸命作っているので楽しんでもらえれば嬉しいです。

先ほどステージイベントを観ましたが、すごく盛り上がっていてとても感動しました。僕自身いつも日本市場とか欧米市場とか関係なく世界中のゲーマーさんに対してものを作っているつもりなんですが、そういったシーンを再確認した想いでここにいます。台湾にもやっぱり熱いゲーマーさんがいっぱいいて、その人たちに対してゲームを作れるというのをすごく幸せに思っているので、楽しんでもらえればと思います。

(*1)フロム・ソフトウェアで忍者というとまず『天誅』(3以降)が思い浮かびますが、こちらは他社開発。自社開発では『御伽』シリーズ(初代Xbox)や『NINJA BLADE』(Xbox 360)といったタイトルもリリースしていました。
(*2)『魔界転生』『甲賀忍法帖』(『バジリスク』の原作)など時代劇・忍者物を多く執筆していた小説家。30年ほど前のゲーム雑誌には「忍者といえば山田風太郎」というフレーズで一世を風靡したらしいゲームライターさんがいたみたいです。


(C) 2019 FromSoftware, Inc. All rights reserved. ACTIVISION is a trademark of Activision Publishing Inc. All other trademarks and trade names are the properties of their respective owners.
《岩井省吾》

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