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『双界儀』本日5月28日で20周年! 現代日本を舞台とする3Dアクションの先駆け─操作性だけが惜しい!

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『双界儀』本日5月28日で20周年! 現代日本を舞台とする3Dアクションの先駆け─操作性だけが惜しい!
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ゲームにおける表現は、もちろんクリエイターたちのセンスが問われますが、ハード性能も大きく関わる部分と言えます。ファミコン時代はドット絵による2D表現が主流でしたが、後にポリゴン技術が用いられるようになり、表現の幅が一気に広がりました。

この新たな表現を大きく後押ししたひとつが、3D処理を得意とするプレイステーションの登場です。ドット絵では立体的な表現が難しく、ゲームシステムが平面に限られがちでしたが、3Dポリゴンを活用することでキャラクターやステージなどを立体的に表現しやすくなりました。

キャラクターを立体的に動かせるアクション。その可能性は、当時の少年少女たちの心をくすぐります。そんな時代にスクウェア(現スクウェア・エニックス)が世に送り出したのが、プレイステーションソフト『双界儀』です。

今からちょうど20年前となる、1998年5月28日にリリースされた『双界儀』。この記念すべき日に、本作の魅力や特徴などを振り返ってみたいと思います。

◆3Dポリゴン+“能力バトル”! 夢見ていたゲームが現実に…



例えば超能力や人体強化など、超常の力を駆使して戦う“能力バトル”モノは、今も多くの作品で賑わっていますが、このジャンルはもちろん昔から人気がありました。超能力を扱う漫画の先駆けならば、「超人ロック」(聖悠紀)や「バビル2世」(横山光輝)などがありますし、1992年には「X」(CLAMP)や「NIGHT HEAD」(TVドラマ)といった作品も登場。いずれも、アニメ化や劇場映画化を果たしており、“能力バトル”はいつの時代でも支持されてきた人気ジャンルです。

ゲーム業界においても、これまで様々な“能力バトル”モノがリリースされていますが、黎明期の頃は表現に限界があり、RPGや2Dアクションなどが主流でした。もちろん、そういった作品にも名作が多く存在しますが、3Dで表現されたフィールドを360度自由に動いて戦える“能力バトル”は、ファミコンの性能では難しいジャンルでした。

そして、ハードの進化に伴い、グラフィック表現も多用さを増していき、“能力バトル”モノを待望していたゲームファンたちが出会ったソフト、それが『双界儀』でした。3Dフルポリゴンで描かれたキャラクター、立体的に表現されたフィールド、キャラごとに特徴が異なる攻撃方法、練り込まれた世界観など、様々な魅力が盛り込まれていましたが、難点が皆無とは言えず、非常に惜しい点も。そんな本作の特徴についても、軽く触れたいと思います。

◆魅力もあれば難点も…。だからこそ、今こそリメイクを!



『双界儀』の舞台は、富士山が崩壊し、大異変「ガランの日」を迎えた日本。「寄り神」と呼ばれる存在に脅かされる世界で、「五方輪」という組織に属する真武居直柔とその仲間達が、この異変に立ち向かいます。ですがこの異変は、「五方輪」を作り上げた三人の「紫微仙」によって引き起こされたことが判明。そのため、「五方輪」は「紫微仙」と決別し、対決することとなります。

かなり濃厚な展開ですが、この下りは付属の説明書で記されている範囲という点でも驚かされます。また最初のステージでは、「紫微仙」のひとりとバトル。このテンポの早さも、“能力バトル”好きとしては嬉しい展開です。“能力バトル”のキモは戦闘ですが、戦いに至る背景やキャラクターの関係性なども、盛り上がりには欠かせません。

特に重要なポイントのひとつは、やはり世界観。非日常的な“異能”を扱うには、いかに現実世界とリンクさせるかが鍵となります。嘘を現実に混ぜるからこそ、物語やバトルに厚みが生まれるというもの。本作では、日本神話や陰陽五行などを取り入れ、世界観の足場作りをしっかりと行っているのも特徴です。

また、その世界観を引き立たせる音楽やキャラデザインも素晴らしく、いずれもユーザーから高く評価されました。皇名月氏の描くキャラクターは、淡く柔らかながらも芯があり、そこに豊かな表情が加わることでユーザーの想像力を心地よく刺激してくれます。当時の雑誌広告でも、その繊細な美しさが非常に印象的でした。


設定もしっかりとしていますが、陰陽五行はゲームシステムにも活かされており、「寄り神」との相性にも影響。そして、“能力バトル”の定番とも言える「札」や「結界」などを駆使することもできます。例えば「結界」は、相手を無効化することが可能。しかも、複数の結界を重ねる「積層結界」といった使い方も! 実際の効果も重要ですが、「積層結界」という言葉の響きや印象も、“能力バトル”ファンのテンションを上げてくれます。

このように、設定や世界観、音楽にキャラデザなど、心をくすぐる表現や魅力が盛り沢山だった『双界儀』ですが、残念な部分が皆無とはいきません。しかも、アクションゲームの軸ともいえる操作性に難がありました。

キャラの動きは軽快とは言えず、攻撃を当ててもさほど爽快感がありません。ステージによっては高台に上ることもでき、建物の屋根を走るといった“能力バトル”定番のシーンも味わえますが、序盤のジャンプ力では上方向に移動できるものの、前方にはあまり進まず、壁などに密着しないと乗り越えられません。ステータスを上げればこの問題も改善されますが、ゲーム開始からしばらくはやや不便なジャンプを使い続けるのは少々残念です。

また、移動方法にもクセがあり、方向キーの上を押すと前進。上を入れつつ左右に入力することで曲がります。右や左だけを入力すると、その場で向きを変更。そして、左右いずれかを2回入力すると、サイドステップが発動します。そのため、操作を誤ると「左右を見渡すつもりでサイドステップが誤発動」という自体を招くことも。足場が限られてるステージで失敗すると、そのまま落下してしまう危険性もありました。

プレイヤーが習熟すれば超えられる問題でもありますが、洗練された操作性ではなかったのもまた事実。操作性に関するハードルで、ゲームの難易度自体が上がっていた面も否定できません。3Dアクションについて各メーカーが試行錯誤を行っていた時代でもあるので、この時の経験があるからこそ、今の快適なゲームプレイに結びついているのでしょう。

だからこそ、『双界儀』を遊んだユーザーから「今の技術で作り直して欲しい!」と願う声が出るのも、無理のない話です。つまらないゲームならば、誰もリメイクを望みません。非常に魅力的で、そして今の技術とハード性能ならばさらに素晴らしくなるだろうと想像できるだけに、そんな希望も抱いてしまいます。

“能力バトル”を3Dアクションとして表現し、夢を叶えてくれた『双界儀』。だからこそ、リメイクという新たな夢も忘れられません。どうか、この夢が現実のものとなりますように。

(C)1998 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved./ユークス All Rights Reserved.
キャラクターイラストレーション:皇 名月



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