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『メタルギア ソリッド』コトブキヤ「メタルギア REX」レビュー、ゲーム系プラモって実際どう?【特集】

今回は、コナミのタクティカル・エスピオナージ・アクション『メタルギア ソリッド』に登場する、2012年に発売されたコトブキヤ製1/100核搭載二足歩行型戦車「メタルギア REX」をレビューします。

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■どうすれば一番楽に色を塗れる?「メタルギアREX」の塗装を考える



コトブキヤの「メタルギアREX」は、内部フレームや一部パーツこそ色プラとして構成されていますが、装甲表面部分はグレー1色で構成されています。素組みとして完成しても設定画や作例写真、ゲーム本編で見れるような迷彩を見ることができません。さらに、迷彩を再現するデカールも付属していないことから、簡潔に迷彩を表現することも不可能です。そのため、原作再現するには必然的に塗装が必要となってしまいます。そこで簡単に色を塗れる方法を考えてみましょう。

塗装方法は筆塗り又は缶スプレー、そしてエアブラシの3種類があります。一番想像しやすいのは筆塗りですが、筆と塗料、塗料皿、薄め液を吸い上げるためのスポイト、攪拌棒などの道具が必要であるため、初めて全てを揃えようと思ったら物が嵩張るほどの量になってしまいます。

プロモデラー長谷川迷人氏によるエアブラシ塗装での
Mr.カラー(ラッカー系塗料)/水性ホビーカラー/水性アクリジョン解説映像。

エアブラシは、調合した塗料と吹付けの強弱から多彩な表現が可能なツールで、安くて3千円からはじめられますが、塗料の希釈(塗料をエアブラシで吹き付けるのに必要な割合で薄めること)にノウハウや慣れが多少なりとも必要であるため、エアブラシ洗浄などメンテナンス面も含め塗装に慣れていないユーザーには難しいツールです。

最後の缶スプレーは、吹付けの強弱を調整するのが難しいツールですが、塗料の調合が必要なく簡単に吹き付けられることに加え、スプレー自体は普段の生活で触れる機会も多いことから最も身近なツールです(メンテナンスがほぼ必要なしという大きな利点も)。また1缶約500円から700円ほどで揃えられるため、導入費用も小さくできるのが魅力です。そのため今回はこの缶スプレー2本とマスキングテープを使用し色を塗っていきます。また塗装前に、「メタルギアREX」を水洗いしておくと良いでしょう。なぜならコトブキヤのプラモデルは離型剤が付着している場合が多いため、付いたまま塗装すると塗料が剥がれてしまう可能性が高いからです。


作例のメタルギアREXは、明るいグレーとグリーンの2色によるスプリッター迷彩で構成されています。そのため、今回はタミヤスプレー(皮膜の強いラッカー塗料系)の「TS-78フィールドグレイ」と「AS-26ライトゴーストグレイ」の2色を使用します(一方で「ガルグレー」+「フィールドグレイ」や、色を暗めに表現する「ダークグリーン」+「ガンシップグレイ2」という選択もある)。そしてスプリッター迷彩を再現するためのマスキングテープの3つの道具を用いて塗装します。なおスプリッター迷彩は、機体のシルエットを判別しづらくする効果があります。

メタルギアREXは、人型ロボや戦車のプラモデルの様に立方体の多面で構成されているため、塗装範囲は狭いもの吹き付ける回数は格段に増えてしまいます。そのため、難易度や煩雑さは増えてしまいますが、塗装による質感の向上によって最終的な見栄えを高められることが大きなポイントです。


まず全体をある程度分解したあと、内部フレームなど塗装させない部分をマスキングテープで覆います。マスキングテープの使用量は必然的に多くなる事に加え、分解には力加減が必要なので注意しましょう。次に「フィールドグレイ」を全体に塗ります。タミヤスプレーはラッカー系塗料なので臭いが強く、マスクを付け部屋の窓を最大限に開き換気をよくするか、外で塗るのが最適です(綺麗に塗るには“湿度が低い”など気象条件も関わる)。また、塗装時に手を汚さないように塗装作業支援ツール「Mr.ネコの手ステーション」と「ネコの手持ち手棒」を使用しています。

まず、REX頭部のライトグレイのプラで構成された部分をマスキング。
所々露出しているので漏れがないか確認しながら貼り付け。
ちなみにコクピット内にも塗料の粒子が入る可能性があるため内部もリキッドを保護するように覆ってある

「フィールドグレイ」で塗装。これだけでも、プラスチックの内部反射が抑えられ兵器のような重厚感が表現される。

続いて、迷彩を表現するために塗装例を見ながらマスキング。
塗装パターンは写真で撮られているため、マスキング部位の判別が難しいのが辛いところ。
また、数が多いので根気が求められる。

最後に「ライトゴーストグレイ」で上塗り。
乾いたらマスキング部分を全て剥がして完了。
迷彩1段階目の「フィールドグレイ」を塗り終え、塗料が乾いたあとは、組説巻末にある迷彩塗装例の写真を見ながら緑を残す部分にマスキングテープを貼り、カッターやデザインナイフなどで形を切り整えます。形を整え、貼り付け忘れが無くなったらライトゴーストグレイで再びスプレー塗装をします。塗料が乾いたら全てのマスキング部分を剥がして完了です。

この工程を簡潔に表すと「内部パーツマスキング→「フィールドグレイ」で塗装→迷彩を表現したい部分をマスキング→「ライトゴーストグレイ」で塗装→乾いたらマスキング部分を剥がす→完成」です。

他のパーツも同じ様にマスキングする。1日でやろうとせずに、集中力が持つ範囲で進めたほうが失敗は少ない

塗装のみで組み立てた「メタルギアREX」。情報量が格段に増えた。

今回は、最後にタミヤのエナメル塗料「スミ入れ塗料(ブラック)」でスミ入れ(継ぎ目やパネルラインを表現した溝に、薄めた黒塗料を毛細管現象を利用して流し込み、強調する方法)し、ディテールを目立たせました(スミ入れ塗料がはみ出た部分はエナメル溶剤で拭き取る)。スミ入れしたメタルギアREXは、より精密感が強調されるので、素組みでもよりカッコよさが際立つのが特徴です。今回の塗装では、「フィールドグレイ」と「ライトゴーストグレイ」で塗りましたが、自由な塗装や改造が行えるのがプラモデルのが醍醐味なのでNATO迷彩や砂漠迷彩、マルチカムなどを想像し塗ってみても良いでしょう。

リキッド・スネークは3色で塗装

また、付属の1/100 ソリッド・スネークとサイボーグ忍者ことフランク・イェーガーは水性アクリジョンで塗装しました。水性アクリジョンは、アクリル塗料のように安全性が高く、ラッカー塗料のように乾きが早いため締め切った部屋でも色を塗れることが強みです。ソリッド・スネークは、髪にN37ウッドブラウンを、肌にN44薄茶色を、スニーキングスーツやブーツの黒部分にN12つや消しブラックを、明るい部分にN53エアクラフトグレーを使用しています。

スネーク達を塗るのに水性アクリジョン9色とタミヤモデリングブラシHF 面相筆・極細を使用した

サイボーグ忍者は、頭部にN1光沢ホワイトを、青部分にN88メタリックブルーを、明るい部分にN10カッパーを、ヘルメットや傷の赤部分にN13つや消しレッドを塗装。最後のリキッドは、髪にN4光沢イエローを、肌にN44薄茶色を、ズボンにN37ウッドブラウンを、ブーツにN12つや消しブラックを塗っています。


サイボーグ忍者の色は、設定画や初代『メタルギア ソリッド』だけでなくGC向けのリメイク版『THE TWIN SNAKE』、『メタルギア ソリッド 2』、そして『メタルギア ライジング リベンジェンス』でも微妙に細部のカラーやデザインが違うため、ユーザーが好きな作品から再現したい色を選ぶと良いでしょう。

■塗装によって兵器としてのデザインが極まる「メタルギアREX」











1/100「メタルギアREX」はそこまで大きくなく、全長/全高共に約20cmだ。

「メタルギアREX」の特徴的な深く頭を沈めたポーズ

「スネーク!俺達は政府や誰かの道具じゃない!」
傷ついたサイボーグ忍者のフィギュアもあるのでREX戦の名場面も再現もできる。
2色のスプリッター迷彩での塗装とスミ入れした「メタルギアREX」はとてもカッコよく存在感があります。1/100という縮尺であるため、現用兵器のプラモデルと並べることが難しいところです。迷彩デカールが無く、少なくとも2色塗装を前提としたプラモデルですが素組みや、つや消し単色塗装でもカッコよさは現れるので、気になるユーザーは手を出してみても楽しみやすいキットではないでしょうか。

「メタルギアREX」はコトブキヤより発売中。価格は7,800円(税抜き)です。
《G.Suzuki》
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