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緊張感と圧倒的リアリティでプレイヤーを魅了する『Detroit: Become Human』メディアプレゼンテーションレポ

ソニー PS4

緊張感と圧倒的リアリティでプレイヤーを魅了する『Detroit: Become Human』メディアプレゼンテーションレポ
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2018年5月25日発売予定、PS4向けオープンシナリオ・アドベンチャーゲーム『Detroit: Become Human』。今回は、発売に先駆けて行われたメディアプレゼンテーションの内容をお伝えします。記事では、Quantic DreamのCEOで本作の脚本・ディレクターを務めているデヴィット・ケイジ氏による作品プレゼンテーションと質疑応答、そして本作のプレイレポートをお届けします。


■『Detroit: Become Human』作品紹介



まずは、Quantic DreamのCEOで本作の脚本・ディレクターを務めているデヴィット・ケイジ氏が登壇し、本作のプレゼンテーションを行いました。ネオノワールスリラーである『Detroit: Become Human』は、今から20年後の2038年アメリカのデトロイト市が舞台。この未来では人間そっくりの外見をしたアンドロイドが作られ、さまざまな人間の職業を代替していますが、モノとして扱われています。この作品では、3体の異なったアンドロイドの視点を通じて物語を体験します。ケイジ氏は「人間の目を通してではなく、アンドロイドの目を通すことが重要」と伝えました。そして、物語冒頭では、普通ではありえない、意思や感情を持ったかのような行動を複数のアンドロイドが起こし始めています。



次に、3人の主人公が紹介されました。マーカスは年老いた画家を世話するために作られたアンドロイドです。しかし、彼はアンドロイドによる革命のリーダーへの変貌を遂げます。カーラはある家の小さい女の子の面倒を見るためのアンドロイドでしたが、彼女が危険な状態にあることを感じ、彼女たちは家から逃げ出して、お互いに愛を感じるようになります。コナーは人間の刑事の捜査を手伝うために作られた特別なアンドロイドです。


『Detroit: Become Human』のゲームプレイは、とても分岐の多いストーリーです。ケイジ氏は「これまで作った中でもっとも分岐の多い作品にし、プレイヤーが選択をする度に物語に一定の影響をもたらすようにしたかった」と述べました。展開の違いは表面的なものではなく、まったく異なるものになることもあります。そして、シネマティックなシーンではなく、プレイヤーが自らの行動や選択などゲームプレイを通じて物語を体験して欲しかったとのことです。こうした試みによって本作の体験はユニークなものとなり、楽しみのための物語ではなく、意味深く議論や思考を誘発できるもの、現実の問題と関連付けて考えられるものになっています。最後に、「情熱を込めて作り上げたので、楽しんでいただけることを願っています」と伝え、プレゼンテーションは終了しました。


■圧倒的な緊張感と近未来の怖さを感じる『Detroit: Become Human』プレイレポ


試遊では、ゲーム冒頭から10チャプターをプレイできました。難易度は「CASUAL」と「EXPERIENCED」が選択可能。難しい方では操作が複雑になり、キャラクターが死にやすくなるとのことです。


物語を体験していて一番強く感じた感覚は「緊張」でした。プレイヤーは物語の中で様々な決断を求められます。銃を手にとるのか、ものを盗むのか、人質を救出するためにどんな言葉をかけるのか。こうした大きな決断に伴う緊張感はもちろんあるのですが、掃除機をかけるのか、ピアノを弾くのか、洗濯物を洗うのかといった、日常的に行われる行動に対しても緊張しているという実感がありました。


この緊張の理由は、自分の下した選択がどこで影響してくるのかが分からないからだと思います。ここを片付けたらあのキャラクターとの関係が悪くなってしまうかもしれない、この行動をしたら大事なことに気が付かないかもしれない。行動の結果がすぐに現れる場合もあればそうでない場合もあり、アクションを積み重ねた結果たどり着ける結論もある。重大な決断でも些細な出来事でも、そうした影響を考慮して行動をするという思考のプロセスはまさに現実そのものであり、作品への圧倒的な没入感を生み出していました。


ゲームプレイだけにかぎらず、現実としてありそうな近未来としてのリアリティを構築している世界観も、没入感の質を高めていました。建物やキャラクターの服装、乗り物、街の広告や信号機まで、すべて現実的な未来としてデザインされており、本当に存在しそうな舞台として描かれています。信号機は赤で渡らないようにアナウンスされますし、街にはストリートミュージシャン、デモを行う若者やバスを待っているアンドロイドなどが自由に動いているため、デトロイトが存在しているというリアリティがありました。


アンドロイドは、見た目は人間そっくりなのにモノとして扱われています。最初はプレイヤー自身もモノとして認識できていますが、物語が進んでいくにつれてプレイヤーと感覚がシンクロするため、どんどん生きているという実感を得ていくのも不思議な体験でした。アンドロイドのいる日常はとても便利で、逆に人間が複雑で面倒な生き物であると感じ、アンドロイド側の気持ちに没入している部分もあり。プレイしたのは本当に物語の冒頭で、嵐の前の静けさのような怖さがあり、今後物語がどのように進んでいくのか、どこにたどり着くのかとても待ち遠しくなりました。


■作品のテーマからシンギュラリティまで、デヴィット・ケイジ氏への質問パート



──完成してのお気持ちとゲームをプレイされていかがでしたか?

ケイジ氏:安堵と情熱や不安が入り交じったような感情です。安堵しているというのは、開発途中で脚本を書いていて複雑になり、分岐構造も複雑なのでこのゲーム完成しないんじゃないかという思いに捕われたこともありました。情熱と不安については、4年間をかけて作った作品なのでプレイヤーに好きになってもらいたいのですが、ゲーム性がユニークゆえに反応が少し不安もあります。また、この作品は重いテーマや主題を扱っているので、我々からゲーマーやコミュニティに対して難しいことを語っていいメディアなのかという問いかけや挑戦でもあります。

──本作を開発するにあたり様々なテーマを検討されたと思いますが、なぜAIとロボットを取り上げることにされたのですか?

ケイジ氏:色々な理由がありますが、まずアンドロイドが将来実現する可能性が高く、単なる空想ではなく実現しそうなものを描くというのが私にとって重要でした。同時に人間を描く際、アンドロイドを通じて描くことで面白いアプローチができるのではと考えました。


──3人の主人公が登場しますが、それぞれの立場はどのように決められましたか?

ケイジ氏:最初に2013年に作ったショートムービーでカーラというキャラクターが誕生したのですが、彼女がその後どうなったのか描きたいというのが彼女を起用した理由です。次に、スパルタカスのようにローマ時代の奴隷剣闘士で反乱を起こすようなキャラクターを作りたいと考えました。3人目は、人間の側に立って変異体を追い詰めていくようなアンドロイドが欲しいと最初から決めていました。

──3人のうちでどのアンドロイドがお気に入りですか?

ケイジ氏:3人とも自分の一部なので、みんな気に入っています。コナーは冷静で目的を実行するためにあらゆることをする、マーカスには大きな運命があってそれに立ち向かわないといけないけれど確信のなさを内側に抱えています。カーラは感情的には一番豊かなキャラクターで、少女に対する共感や守ってあげたい気持ちを持っています。


──開発されている中で、大変だったことな何ですか?

ケイジ氏:一番大変だったのは、たくさんの分岐をしっかりしたものにするということです。分岐のようだけどそんなに変わらないというストーリーにはしたくなかったので。ただ、分岐が増えそれに伴った結末が増えてしまったために、プロダクションのサイズが大きくなってしまいました。映画の脚本は100ページぐらいですが、『Detroit: Become Human』の脚本は4000~5000ページほど書きました。他にもいくつかの変数が6万ぐらいあり、この複雑さゆえに脚本も撮影もライティングもテストも、全部が一気に膨大になってしまいました。ただ、そのおかげでプレイヤーの選択によって生まれる物語が実現できたと思います。

──プレイしていると、大きな選択だけでなくちょっとした小さい選択にもとても気を使うので、とても緊張感があり楽しめました。

ケイジ氏:プレイヤーの方にキャラクターになって欲しかったですし、ひとつひとつの選択をきっちりと重いものにしたいと思っています。例えばコナーが交渉している時は、実際にプレイヤーが交渉するとしたら感じるであろうプレッシャーをゲームで感じて欲しいですし、カーラがもう一度少女と関係を築く時には、少し居心地の悪さを得て欲しいですね。この作品では、色々な選択によってプレイヤーを感情のジェットコースターに乗せることが目的です。

──どきっとするシーンもありましたが、プレイヤーにどのような感情を持って欲しいと考えて作られていますか?

ケイジ氏:ゲームの中で楽しいことばかりにはしたいと思っておらず、映画で自分が好きなのは様々な感情が入っていることです。映画はすべての感情体験を通してエンターテインメントであると思うので、ゲームでも同じようにしたいと思っています。


──映画ではなく、インタラクティブな要素のあるゲームにこだわる理由を教えてください。

ケイジ氏:ゲームでは映画で絶対できないことができるからで、それはプレイヤーと一緒にストーリーを作ることです。ストーリーの展開はプレイヤーの選択によって決まるため、一緒に物語を作るという素晴らしい体験ができるのはゲームならではだと思います。特に悩ましい選択をたくさん用意してプレイヤーに選んでもらうというのは、映画ではできないことですね。

──主人公によってカメラワークを変えているとのことですが、どうしてそのような演出をされたのですか?

ケイジ氏:まさにそこで起こっているというような感覚を味わってもらうために変えています。ゲームにありがちなカメラと映画のカメラの間で、上手いポイントを見つけたつもりです。例えば、プレイヤーが右スティックを触っていない時は色々な角度にオートでカメラが切り替わる映画のようですが、右スティックを使った際にはゲームのように自由に視点を動かせるといったバランスです。また、キャラクターごとにカメラを変えたのは物語のトーンが異なるためです。


──フローチャートが表示されますが、選択肢を表示した理由はなぜですか?

ケイジ氏:過去の作品では選択肢や分岐を示していなかったため、あるシーンはプレイヤー全体の20%しか見ていないことに気が付かずにプレイを終えてしまいます。通常のゲームでは選択肢を多く見せるために隠しておきますが、『Detroit: Become Human』では本当に様々な選択やそれによる結末を用意したので、隠さないでいいのではと思いました。プレイヤーには自分が選んだ選択肢や見過ごしたシーンを見せることで、他の選択肢や結末を見たいという意欲を高められるのでは思い、フローチャートを表示してます。ゲーム開発では10%しか見ない選択肢は作らないのですが、本作では10%しか体験しないとしても、プレイヤーが自分で物語を作っていくという体験ができます。これがデトロイト『Detroit: Become Human』やりたかったことです。人によって違う体験を生み出したかったので、そうしたシーンもあえて作っています。

──フローチャートで獲得できるポイントは、どのように使用しますか?

ケイジ氏:ポイントは異なる分岐を見ると獲得でき、コンセプトアートやサウンドトラック、メイキングビデオなどのボーナスコンテンツを解除できます。

──タイトル画面の素敵なアンドロイドの女性は誰ですか?

ケイジ氏:彼女はアンドロイドのクロエで、ゲーム中に重要な役割を担うキャラクターです。また、ちょっとした遊びも用意していて、彼女は静的なメニューとしてではなく、現在の日付や天候、時間帯など色々なことに対してプレイヤーにコメントをしてきます。プレイヤーが進んだ展開によって落ち込んでいたら励ましてくれたり、前日に夜遅くまでプレイしていたら声をかけるなど、本当に生きているのではないかと錯覚するような反応をするので、お楽しみいただければと思います。

──今回の試遊では10チャプターをプレイしましたが、全体のどれぐらいの割合になりますか?

ケイジ氏:今回のパートは2時間~2時間半ぐらいでプレイできますが、全体を通しては早くても10時間くらいはかかるため、あくまでプロローグとなります。すべてをプレイするには30時間ぐらいはかかると思います。プレイヤーの方へのお願いとしては、フローチャートがあるので途中から選択をやり直せますが、最初の1回は自分の心に従った選択で最後までプレイしていただきたいです。それが本当の自分が作った物語になりますので。そして、選択しなかった分岐もとても作り込んでいるので、ぜひ全部の分岐は見ていただきたいですね。

──日本のゲーマーに対して、どのようなイメージをお持ちですか?

ケイジ氏:私にとっての日本のゲーマーのイメージは、ユニークな体験を求めていて、感情を揺さぶられる物語に貪欲であり寛容であると思っています。AIやロボットも日本の文化において重要な位置を占めているので、日本のプレイヤーの方にどの部分が響いて、どのような反応をいただけるのか楽しみにしています。


──本作の開発を通して、AIやロボットに対する考え方は変化しましたか?

ケイジ氏:AIをどこから知性と呼んでいいのか、どこから人間になるのかを考えさせられたので、多少はあったと思います。AIはすでにいくつか分野において人間よりも優れた能力を発揮していますが、どのポイントにおいて我々はAIを生物とに認識するのかと考えるのはとても面白いことでした。『Detroit: Become Human』では自分たちの作った機械が生物のようになってしまい、それに対する人間の反応を描いていますが、将来的にAIが生物のようになった時の練習としてもこのゲームはよいかもしれませんね。自分たちが作ったものが自分たちを超える高等な生き物だと認めることは、人間にとってすごく大変なことだと思うので。

──ご自身がAIを作り上げてみたい、AIと付き合ってみたいと思いますか?

ケイジ氏:テクノロジーは欲しいと思っていますが、依存しすぎることに対するネガティブな部分もあると思います。実際に技術が私達の生活様式、脳の働き方を変えてしまっているという現実もあります。次から次へとくる刺激に慣れてしまったり、2人の人がいる時にお互いが話をするよりもスマートフォンを見ている時間の方が長くなる。このように技術に依存することで、目の前の人間との付き合いが下手になるという副作用も出ています。『Detroit: Become Human』の世界でも、機械と一緒に住むことで人間と住みたくなってしまったというような情報も登場します。機械は自分でオーダーしたものなので人間よりも当然付き合いやすいものですが、自分が作ってみたいかと言われると難しいですね。人間と機械のカップルだらけになることは、暗い未来像ではありますが実際にありそうで、それは機械の危険な所だと思っています。

──本作のような未来はやってくると思いますか?

ケイジ氏:人間の脳の力はあまり増えていないのに対して、機械の演算能力はとても上がっているので、やってくると思います。今後10年ぐらいで人間の脳の複雑さにコンピュータが追いついてしまうという研究もあります。


──最後に読者に向けてメッセージをお願いします。

ケイジ氏:皆さんの中には、『HEAVY RAIN 心の軋むとき』や『BEYOND: Two Souls』を好きになっていただいた方もいると思いますが、『Detroit: Become Human』は最高傑作だと思っているのでそれ以上に気に入ってくださるといいなと思っています。皆さんの反応を楽しみにしています。

──ありがとうございました。
《カミヤマ》

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