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【特集】『蒼き革命のヴァルキュリア』誕生経緯とその魅力に迫る ― 『戦ヴァル』とは別もの、例えるなら野球とサッカー

セガゲームスが贈る「ヴァルキュリアプロジェクト」最新作である『蒼き革命のヴァルキュリア』がPS4/PS Vitaで2017年1月19日に発売されます。

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◆『戦ヴァル』は野球、『蒼ヴァル』はサッカー



――その一人が主人公「アムレート」なわけですね。本作では復讐劇が描かれるとのことですが、そもそも本編で描かれるのは、「アムレート」が大罪人となった後の話なんでしょうか。それとも大罪人になるまでの過程が描かれるんでしょうか?

三神:言ってしまえば「過程」の方ですね。そもそも語り部の視点は未来からなんです。

小澤:どれぐらい未来かというと、100年です。物語は「ユトランド王国」が戦争に勝利した100年後からスタートし、ちょうど「100年式典」という催しが行われています。そこで「よかったね、よかったね」というなか、「ところで五人の大罪人がいましたよね。あの人達って本当に大罪人だったの?」と疑問に思う学生がいたんです。そこに「リシェール」という歴史学者が出てきて、「今から真実を語りましょう」と。このリシェールは100年前に生きていた「アムレート」と係わりのあった人の玄孫なので色々と知っているんです。このあたりは現在配信中の「序章体験版」で見られるので、ぜひプレイしてみてください。

三神:なので、語られる内容としては当然「アムレート」達がどんどん戦争に進んでいく話なんですけど、ゲームが始まった時点で彼らは大罪人としてもうこの世にいないという状態なんです。

小澤:ただ、ここを本来考えると「解放戦争を勝ち抜いた英雄だ!ワー!」ってなったりするのに、なぜか大罪人として扱われている。ここが現実とマッチしていないんですよ。「ここおかしくない?」ってところからスタートするんです。「どうしてそうなったか?」「真実とは何か?」という追体験ですね。歴史って勝者が作っているところがあるので、そういった妙も描けたらなと思って作りました。


――先に結末を言うからこそできる演出があるってことですね。続いてはゲームプレイの部分についてなんですが、本作のバトルシステム「LeGION」が出来上がった経緯をお伺いしてもよろしいでしょうか?

小澤:新しいものを作ろうとした時に、『戦場のヴァルキュリア』の「BLiTZ」(同作のバトルシステムの名称)では味わえない事にチャレンジしようと考えました。よく例えるのが「BLiTZ」は野球だと。ターンという表と裏があって、瞬間瞬間は1対1だけど、何かあれば他のポジションの選手が関わってくる。一方で今回の「LeGION」は、サッカーなんですよ。基本、お互いがつねに動いていて、プレイヤーの腕次第ではずっと支配できる状態になる。バトルパレットはセットプレー的なリスタートという感じで、同じ球技ではありますが、全然別の面白さがあるようにしたかったんです。

そこで「戦場で敵と相対した時に周りから何かしらの影響を受ける」「今やっている事が周りに影響を与える」といったターン制では出来ないことをやろうとなったんです。あとは先ほど三神が言っていた、敵がズラッと並んでいてワーッて押し寄せられるという、大軍との戦いも。

三神:「敵が群衆として存在しているのをどうやって蹴散らして進んでいくか」ということをやるために、「複数の敵と自分が同時にやり合うっていう感じにならないですかね?」という話をしたんです。それを実現させるために選んだのがリアルタイムでした。


小澤:さらに、1つの攻撃をやった・やられただけでは何も発展性がないので、そこに「感情」や「戦況」という要素を入れたんです。やっぱり隣の人がいきなり倒れたらビックリするじゃないですか。それが原因で「恐怖」が周りの人達に伝播していって、戦況が変わっていく。つまり「ここで起きた事が他所で影響を与える」ということができるんです。それって多分リアルな戦場でも同じような事がきっとあると思うし、リアルタイムだからこそできることですよね。

三神:日本史だとわかりやすいのが源平合戦ですね。富士川の戦いで平家が驚いて勝手に逃げていったっていう。

小澤:ああ、鳥が飛んでいったやつね。

三神:そうそう。そういう恐怖心に駆られると戦線って崩壊するので、それを精鋭が上手い事やることによって、大軍を崩壊させていくっていう体験をゲームで実現させたかった。

小澤:何かをすればとりあえず敵が焦ったり驚いたりして、それに畳み掛ければ士気が崩壊してこちらの戦況が好転し、ガンガン押していける。その一連の流れがゲームの演出ではなく、プレイヤーが導いた結果だとしたら最高に楽しいじゃないですか。また「帝国」と「ユトランド王国」って大勢対寡兵で、さらに「ヴァルキュリア」っていうとんでもない敵も居る。そんな状況下でも勝てることに説得力をもたせる必要があったんです。


――そういった挑戦的なシステムであるが故に、早い段階から体験版の配布を行ったのでしょうか。

小澤:クリエイターとしては甘えに繋がりますが、我々にはやりたいことがあると。ただこれはエゴなので、「我々はこういうことがやりたいんですが、皆さんどうですか?」というのを聞きたくて配布しました。その結果「難しい」「やりたい時にやりたいことが出来ない」といったご意見を頂きましたので、コアな部分は守りつつ、改善を行っていきました。「バトルパレット」も体験版をプレイされた方々の意見を参考にして生まれたシステムです。

――では「バトル体験版Ver.2」が最終形という認識でよろしいでしょうか。

小澤:そうですね。多少調整して遊びやすくなっていますが、骨格は「バトル体験版Ver.2」で固まりました。またゲームが苦手な方向けにイージーモードも用意していますので、「話やキャラクターに興味はあるけど難しそうだ」という方でも気後れせずに是非ともプレイしていただければと思います。


――体験版ではそれほど弄れませんでしたが、カスタマイズ要素について伺ってもよろしいでしょうか。

三神:「ラグナイト」が魔法に相当する「咒術」の源になるんですが、「ラグナイト」自体は敵からドロップし、ランクや追加スキルといったハクスラ要素があります。それを装備すれば様々な「咒術」が使えるようになりますが、装備せずに武器に注ぎ込むこともでき、そうすることでスキルツリーがどんどん解放されていきます。ですので、どのキャラクターにどの「ラグナイト」を持たせ、どのスキルを重点的に解放していくのかという育成面の自由度はかなり高いです。

小澤:あと特徴として、遠距離武器に関しては全員が全種類持てます。なので、火力の低いヒロインの「オフィーリア」にランチャーを持たせることも可能なんです。そういった弱点を補うタイプもできますし、何かに特化させることも可能です。


――因みに兵科はバランスよく選んだ方がいいんでしょうか。

小澤:ミッションの目的によって兵科の配分も変わってきますが、何だかんだで突撃兵・偵察兵・支援兵・装甲兵という組み合わせは強いですね。ただ究極的に愛で乗り切れるようにはしています(笑)。一般的な「咒術」に関しては全員使えますので、「支援兵がいないから一切回復できない」といった事はないです。突撃兵に無理やり使わせてもいいんですよ。ですので、どんなパーティーでも愛があれば大丈夫です。多少は苦戦するかもしれませんが(笑)。

――アイテム収集やキャラクターのレベル上げをするために繰り返しミッションをプレイする事になると思うのですが、ミッションにはどのような種類があるのでしょうか。

小澤:クリアするとゲームが進行する「ストーリーミッション」、レベル上げやアイテムドロップを狙う「フリーミッション」、そしてゲームの進行中に不意に起きる「タクティカルミッション」の3タイプがあります。「タクティカルミッション」は、例えば「いまユトランド軍とルーシ軍が激突中で支援が要請されます」というように、その時点の戦況を元に発生し、拠点の防衛や敵の殲滅など目的は様々です。基本的にはやらなくてもいいミッションですが、それらの戦いに上手く介入することで、領土が増えて街の士気が上がったり、売り物が増えたりします。

またストーリー的には、先ほどもお話した通り「シェール」が過去の出来事を話している状態なので、ずっとアムレートの視点なのではなく多角的に描かれます。なので、時には各キャラクターを深堀りする話があったり、本編では語られない物語などが断章として描かれることもあります。


さらにリシェールが話している100年後には、これらの出来事が1冊の本になっており、その本を読むという設定で一度見たストーリーを振り返ることもできます。正直なところ多角的過ぎて複雑なストーリーになっているので、「あれ?」ということがあれば振り返っていただきたいですね。
《栗本 浩大》
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